「ちはやぶる神代も聞かず龍田川唐紅に水くくるとは」在原業平朝臣
秋の和歌には、悲しい、寂しい心情を読んだものが多いのですが、百人一首にもとられているこの歌は、鮮やかな色彩の美しい秋の歌です。
スウェーデンでは残念ながら、秋の色は「紅」ではなく、「黄」になります。赤い紅葉はあまり多くありません。
黄色といっても、いろいろなニュアンスの色がありますね。日本では、日本人の私も知らないような黄色の種類があるのです(こちらを参照)。目を通すだけで感動してしまいます。
サマーハウスでもスウェーデンの秋は刻々と深まっています。
日本の紅葉の赤は格別美しい。
ダイニングからの眺め。ここに座ってボーッとして(暇はなかなかありませんが)お茶を飲むのが好き!
幼い頃、母と、「三夕の歌」を鑑賞したことを思い出します。幼心にも、和歌の5、7、5、7、7の響きはとても美しく響きました。
「さびしさは その色としも なかりけり 真木立つ山の 秋の夕暮れ」(寂蓮)
「心なき 身にもあはれは 知られけり 鴫立つ沢の 秋の夕暮れ」(西行)
「見渡せば 花も紅葉も なかりけり 浦の苫屋の 秋の夕暮れ」(藤原定家)
やはり、夏が終わり冬へ向かう「秋」という季節には、「寂しい」という感情が似合うのでしょうか。
幸い、子育てと仕事に追われていると、「秋」の寂しさに感傷的になる余裕がないので、案外助けられているのかもしれませんね。
母による散髪。日曜日のサッカーの練習の後、マクドナルドでご満悦。
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