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ノーベル賞授賞式

毎年12月10日、アルフレッド・ノーベルの命日に行われる、ノーベル賞授賞式。以前、コンサートホールで行われる授賞式と、市庁舎で行われる晩餐会とどちらも出席したことがありますが、今年は、授賞式だけ参加してきました。式が16時半から始まるため、16時15分までに着席。当日、しっかりと勤務のあった私は、15時半頃仕事を終わらせて、そのまま職場から会場へ。

コンサートホール前の市場には、いつものように、各国の国旗などを付けた黒塗りのハイヤーがずらりと駐車しています。

セキュリテイーは、流石スウェーデン、ここでも甘々。ご招待していたロンドンの大学の教授と私は同行しましたが、招待状(先日のものではなく、後日、バーコードが付いたものが送られてきました)と、運転免許証だけ。荷物検査はなし。

家族など関係者や、各国大使などが、ステージ正面の1階に座ります。私は、2階席から高みの見物。日本人2名の受賞だけあって、着物姿の邦人の姿もちらほら。

お向かいの席には、社会民主党の女性党首、モナ・サリーンの姿も。モナの向かって右は、左党党首夫妻。

一応、「式の間は撮影禁止」ということだったのですが、ノーベル審査委員のコメントのとき以外は、撮影可のようでした。

次々と審査委員および関係者が着席します。メインステージの上方には、オーケストラが。

ステージの中央には、ノーベルの像。

いよいよ、王族の入場。婚約破棄後ニューヨーク滞在中のマンデレーン王女以外のご出席。新婚のダニエル王子にとっては、初めてとなるノーベル賞行事。ビクトリアがダニエルを気遣うかのように。

各賞毎の説明がノーベル賞審査委員代表よりスウェーデン語でなされ、国王からメダルを授与されます。

化学賞のお二方も上方から。私の席はステージに向かって左手だったために、お顔を写すことができませんでした。

日本人としては、何よりも化学賞が嬉しいものでしたが、感動的だったのは、やはり医学・生理学賞。

先の記事にもしたように、IVFの父であるエドワード博士に授与されましたが、健康上の理由でパートナーでやはり研究者の妻が代理で出席。倫理上の問題で、バチカンを始めとして批判もあった今年のノーベル賞ですが、ノーベル賞審査委員も胸を張る選択。審査委員会自体も、「倫理上の問題が解決した訳ではない」としており、常に倫理問題がこれからもついてまわる治療ではありますが、既に400万を越える子供が誕生し、最初のIVFによる女性は、自身、出産もしています。インタビューでも、「IVFがなかったら、私ばかりではなく、私の子供も存在しなかった。」と言っていました。不妊治療だけでなく、IVFがなかったら、例えば、ES細胞の医学への応用もなかったでしょう。生殖細胞に対する人的操作は問題で、体細胞に対する人的操作は問題でないという考えも理解できません。しかし、このようなグレーゾーンに近い医療に関しては、倫理問題を常に考えなければならないのも確かです。

私の理解者でもあり、友人でもある、ストックホルム脊損センターを設立したClaes Hultlingが、後の晩餐会のインタビューに答えていました。彼は麻酔科医だった1984年にダイビングの事故で脊損を負いました。数週間後に結婚式を控えていました。彼のパートナーは、同級生。8年に渡る治療の結果、脊損患者を父親に持つ、世界最初のIVFによる子供である、現在18歳になる長男が誕生したのです。こちらに、彼が、カロリンスカ研究所200周年に寄せて書いた記事があります。男性の脊損患者はIVF以外に挙児の可能性はありませんが、これまでに、200人もの脊損患者を父親に持つ子供がスウェーデンで誕生しているようです。患者自身である彼がテレビカメラの前で今年のノーベル生理・医学賞について語るのを見ると、やはり、良い賞だったと思わずにはいられませんでした。

最後にこっそり。

職場から駆けつけたので、おめかしはできませんでしたが、正装が決まりなので、一応ロングドレスを着ました。

授賞式のあとです。ロングドレスはうつっていません!

8 comments to ノーベル賞授賞式

  • Äppelviken

    こんにちは。

    暫くの間、こちらへみえていなかったので心配しておりましたが、お元気なようで安心しました。 

    去年に引き続きSLもSJも相変わらずで、先日は出張をキャンセルしました。
    寒さが身に沁みる季節、お互い頑張って乗り切りましょう。

    応援しています。

    • 実は、体調不良で療養中です。それにしても寒いですね!
      北欧なのに、交通がすぐに雪で麻痺するのは、納得いかないですよね。車内に閉じ込められたり、どこかで足止めをくらうよりは、キャンセルしたほうがよさそうですね。
      早く元気になりたいと思います。

  • こんにちは。

    ブログを読ませていただき、ノーベル賞授賞式の雰囲気(おごそかとでもいうんでそうか)が伝わってきました。ありがとうございます。

    先生の雰囲気も・・・。せっかくのロングドレス姿がきれてしまったのが残念です。

  • ガムラ スタン

    どうも ありがとうございました。

    貴重な写真を 沢山拝見できました。

    恥ずかしながら カロリンスカ という言葉さえ 日常の生活になかった
    私ですが、

    なんだか ノーベル賞が 身近に・・・
    調子に乗りすぎました(笑)

    先生もお体 お大切に。

    今度は お顔のこう ベールも もっと鮮明に(笑)

    • ノーベル賞を身近に感じていただいて、よかったです。

      「見えそうで見えない」チラリズムの奥ゆかしさを大事にしている私です。
      (単に、お見せできるようなものでもないというのが本音!)

  • Mariko

    ご無沙汰しております。以前にコメントをさせて頂きました、Marikoと申します。
    Drpionさんもお忙しかったようで心配しておりましたが、私も仕事がバタバタとしており、また体調を崩してしまいこちらに遊びにこさせて頂くことがしばらくとなっておりました。
    ノーベル賞の会場の素敵な雰囲気の写真が拝見出来、とても興味深く読ませていただきました。とてもシックな会場で、思わずしっかりと見てしまいました。ドレス姿のお写真も素敵ですね^^

    Mariko

  • […] 去年は、授賞式に参加しましたが(記事)、今年は丁度出張があったため参加は断念。日本人の受賞も無くて、寂しい限りです。 […]

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