2011年12月8日。一年前の今日のことである。忘れもしないその日、私は友人のクリニックにいた。そこは、クリスマスを控えた極寒のサンクト・ペテルスブルグ。
これらの有名な教会にも程近い市内にあるクリニック。ここで、以前凍結し、液体窒素の中で眠っていた胚盤胞を2胚移植した。これは、受精5日目にあたる胚である。
(写真は、古賀クリニックHPより拝借)
(図は大谷クリニックHPより拝借)
もともと、リスクの高い双子の妊娠は望んでおらず、それまでは1胚ずつの移植であったのに、このときは、もはや諦めかけていて、「どの道、妊娠する訳はない。」と思っており、友人に勧められるまま、2胚移植することにした。それまでに15回ほどIVFを繰り返し、そのうち流産が2回で、それ以外はかすりもしなかったのである。しかし運命とは奇なるものである。あろうことか二つとも着床し、私は妊娠した。1年前、双子は受精後5日の胚盤胞で、細胞数、およそ70から100個。
今日の双子。口の周りをべたべたにしながら、離乳食を美味しそうに食べてくれる。
「わたし」はまだ上手に飲み込むことが出来ず、猫のようにスプーンから食べます。お目汚し、失礼!
「ぼく」は食べるのが上手。
1年前、こんな日がくることなど、予想だにしなかった。まさに感無量である。そして、生命の誕生は文字通り奇蹟。
まさに人生何が起こるかわからないですね。 女児はママ似で、僕は、パパ似かしら???
ヒマワリさん。本当に。良く、そう言われますが、当事者は良くわからないものです。
本当に生命の誕生は神秘的です。私は実は三つ子だったのですが(女の子の方が1卵性の双子でもう1人が男の子)、女の子の内の1人が無脳症で子宮外では生きられないことがわかり、15週の時に他の2人を救うべく、その子の成長を止める手術をしました。いろいろな悲しみを乗り越えてこの世に生まれてきてくれた双子たち、大切に育てなくてはいけませんね。時々あまりの仕事の忙しさにガミガミ母さんになってしまう自分に反省です。先生は本当におおらかに明るく子育てしていらっしゃって、いつも見習わなければと思います。ところで今日(土曜日)のDagens Nyheterの8頁に以前お話ししたカロリンスカで勉強しながら日本語も勉強している私の学生と私の写真が載っています。彼も先生のブログの読者になりました。ちなみにペイダさんも双子です。
mariyaさん。そうだったのですか、、、。子供を授かるということが奇蹟だと思っている私にとっては、とても重いお話です。お腹の中では生きていても、外では生きられない。しかも、他の2人の命が懸かっている、、、。神様は何という試練をmariyaさんに与えたのでしょう!私も今、考えていることがあります。子供を授かった今、治療を続ける理由は無くなったのですが、一つ、胚盤胞が残っています。子供たちの顔を見ていると、この胚を捨てる気持ちにはなれません。命になるかもしれない胚ですから、、、。
子供が大きくなれば、問題や苦労も大きくなることでしょう。私もガミガミ母さんになるかもしれません。今のところ、大変でも、怒ったり悲しんだりすることは全くありません。出産後、鬱になる人も多いと聞きますが、私は恵まれているのかもしれません。
新聞は取っていないのですが、探してみます。「彼」が「ペイダさん」なのでしょうか?
先生へ
先生に奇跡が起こったように
世代を超えて、ツインズちゃんが
ミラクルを起こしてくれますね?!
ガムラ スタンさん。
双子は何の奇蹟を起こしてくれるでしょう?頑張って育てなければ!
一年前の今日はひとつの記念日だったのですね~
この一年の長さ・早さを感じますね。
我が家もこの週末は三男坊のファーストお誕生日企画で
保育園の行事に参加したり
ぞうの国(と言う名のレジャー施設)で
象にエサをあげたり乗せてもらってみたりと
大はしゃぎしてきました。
地域の習慣かもしれませんが
お誕生日には一升の丸餅を
背負わせて、歩かせて、わざと転ばせる・・・というイベントも遂行してます。
これは聞いたところによると
食べ物に困らないように、とか
家から遠く離れてしまわないように
(縁が切れないように・・・かな?)の
意味だそうです。
ふふ。この一年はわたしもあっと言うまの楽しい一年でした。
こぐまなみんさん。
そうなのです。一年前の記事をみていただければ、少し状況もご理解いただけるかもしれません。
一歳のお誕生日、、、。双子も無事に迎えられるといいなと思います。
一升の丸餅を背負うのですか?いかにも、日本(男児)という感じで素敵ですね。是非、見てみたいものです!
双子ちゃん、とても可愛いです。
そして気付けば写真を見ながら涙が流れていました。
遅ればせながら、おめでとうございます。
この双子ちゃんは卵子提供でIVFされたのですよね?
(双子ちゃんのお顔を拝見する限り明白ですが…)
白人の卵子を使われたのでしょうか。
私も今、卵子提供を受けるかどうか非常に迷っています。
私は逆にDNAレベルでの遺伝はかなり強いと信じているので、
外見よりも卵子提供者の内面が気になります。
将来、もしも犯罪的なことを犯した場合、
提供者のDNAを疑ってしまいそうな自分が怖いのです。
私はアジア人、もっと言うと日本人ドナーにこだわっていますが、
なかなか難しいです。
みかんさん。コメント、ありがとうございます。
途中からの、かなり唐突な内容に驚いてしまいました。
卵子提供という方法があることは知っていますが、これまでずっと受精卵となり胚盤胞まで培養できるグレードの採卵が可能であったため、卵子提供に進む理由はありませんでした。そして、今回双子に恵まれたことは、とても幸運だったと思っています。父親は白人ですし、今のところ、あまりアジア人らしい顔つきではありませんが、これから変化してくるのを楽しみにしています。
個人的には、疾患に関連するような遺伝子異常がない限り、人間性に関与するのは環境だと考えておりますし、その意味でも、卵子提供は一つの選択肢であると思います。男性不妊では、AIDは広く受け入れられています。精子提供より卵子提供のハードルが高いというのは、今後、変化してゆくべきでしょう。また、精子提供と異なり、卵子提供は、母親にとっては、「お腹を痛めた子」になりますよね。みかんさんのところにも、かわいい赤ちゃんがやってくるといいですね。
双子ちゃんの顔に全くアジア人の要素を見つけられなかったこと、ご自身がお医者様であること、そして何より今私が卵子提供の事しか頭になかったことから勝手に決め付けたコメントを送付してしまいました。大変申し訳ございませんでした。どうかお許し下さい。
私の住んでいる国では卵子提供は違法となるため、他の国に行かないとなりません。決まれば決まったで前途多難なのですが、今はするかしないで悩んでいる状態です。
drpionさんの双子ちゃんを見て涙が流れたのは心の底から羨ましいと思ったのと、双子ちゃんのお顔が本当に愛らしいかったからです。人生は不公平とおっしゃるdrpionさんの考え方に強く同意します。
本当に失礼申し上げましたが、これからも双子ちゃんの成長を見つめさせて下さい。
みかんさん。再びコメントいただき、ありがとうございます。
2度目のコメントを拝見し、以前の私自身の気持ちが蘇ってきて、胸が詰まりそうになりました。不妊治療の苦しみは、経験した人でないとわからないと思います。治療期間が長ければ長いほど、そして、残された時間が短ければ短いほど苦しい。また、治療中の苦しみとは別に、折々でしなければならない「決断」。この「決断」をすることの、何と辛いことか、、。
双子がやってきてくれた今の私には、みかんさんの気持ちがわかると言える資格はありません。それでも、同じような道筋を通ってきたからこそ、少しはわかると思っています。「人生は不公平」ということを受け入れなければ、前へ進めないのが人生です。
辛い気持ちを正直に表現することは勇気のあることです。みかんさんの2度目のコメントには、心を動かされました。
不特定多数の人が閲覧するコメント欄では、おっしゃりたいことも表現できない場合もあるでしょう。よろしければ、プロフィール欄のアドレスにメールをいただければ、お返事を差し上げたいと思います。
双子の赤ちゃんの誕生おめでとうございます!
Drpionさんのブログを初めて拝見したのは、HejSverigeというブログの書いてた方とお友達だったからなのですが、それから5年近く経ってブログを続けているのを知りました。
縁があって不妊治療に使用される医療機器の会社で働いてます。私自身は2歳の娘と7ヶ月の息子を40歳前にぎりぎりに自然に授かりました。
移住してからは、仕事を見つかるまでは子供は作らないと決めましたが、常に高齢出産のリスクや、もし不妊だったらどうしようとか、周囲の人達からのプレッシャーに押しつぶされそうでした。
肉体的にも、精神的にも相当大変だったと思うことしかできないのですが、一言本当におめでとうございますと言いたくてメールを致しました。
Drpionさん 我が子もスウェーデン人と日本人のMIXですが、日本人よりです。よくハーフっぽくないと言われますが気にしません。Drpionの子供さんも今はスウェーデン人ぽく見えても、やはりDrpionさんにも似てきますよ。
私も1月から職場復帰なので、ますます自分の時間がありまませんが、子供の顔を見ると頬が緩みます。責任の重いお仕事をされてますが、体調には気をつけて下さい。素敵な1年を過ごされますように!
フィーカさん。メッセージをありがとうございます!
その方のブログでフィーカさんのお名前を見かけたことを記憶しています。辰年生まれの息子さんとは、双子は同級生になるのですね!7ヶ月といえば、月齢も近いです。
初婚年齢も上がる中、当然のように初産年齢も上がっています。ですから、子供を授かりにくい方が増えるのも自然なのですが、女性はこの点において、男性に比べると圧倒的に不公平な状況の中で生きてゆかなければなりませんね。私の場合はフィーカさんよりさらに高齢ですので、自然に授かるというオプションは考えられず、数え切れないほどの治療を繰り返し、毎回、「もうあきらめなければ」と思っていました。周囲からの不用意な言葉で傷つけられることもしばしばでした。治療の、殊に精神的な辛さに比べれば、妊娠中の苦労は何ともないとはいいながら、高齢で初産で双胎、外科医としての仕事と両立させなければならない中、中期では肺炎で入院を余儀なくされ、このときは死ぬかと思いました。31週で破水したものの、胎児の成長は順調だったため、大きな合併症もなく過ごすことができたことは、幸せなことだと感謝しています。双子の外見をいろいろと言われて、多少傷つくこともありますが、とにかく健康で育ってくれているので、周囲の言葉は気にしないようにしています。純粋なスウェーデン人とはやはり違う顔つきで、将来、もう少し目や髪の毛が暗めになってくれればいいな~と思っています。今のところ、私より、ずっと美形です!(笑)
フィーカさんも、年齢の違う二人の子供を抱えて大変だと思いますが、職場復帰なさるとのこと、がんばってくださいね。職場復帰は大変ではありますが、子供と離れた時間を持つことは、子育てにも良い影響があるような気がしています。これからもよろしくお願いいたします!きっとそのうち、日本人学校などでお目にかかることもあるでしょうね!
drpionさん
お忙しい中、丁寧なお返事ありがとうございます。
職場復帰して、フレッシュな気持ちで一杯です。
長女は、Dagisで朝食、昼食、おやつ付き。迎えはいつも最後の子供になってしまいますが、帰りたがりません。(笑)息子は義母の元で、毎日の変化、成長があるようです。
本当に、スウェーデンで子育てできて幸運だったと思います。職場も、子供が病気になって、休んでも当たり前に受け入れてもらえてます。
Drpionさん 初めての子育ては悩みもつきものですがご自分の時間も大事に、お互いにがんばりましょうね。
私は、ヨーテボリ在住なので、こちらにお越しの時は是非お知らせ下さい。
フィーカさん。
またまたお返事が遅くなってしまっております。ごめんなさい。
お嬢様は、Dagisで楽しく過ごされているのですね。朝食からお世話になれるのもすごいですね。私も双子をDagisへ預けることができる日を、楽しみにしています。
私も同感です。私の場合、父親と私以外の手がないため、日本では子育ては無理です。初めての子育てで、わからないことだらけですが、くよくよしている暇もなく時間に追われています。
そうですね。自分の時間も大切にしなければいけませんね。
ヨーテボリは実はまだ訪れたことのない街です。そのうち、ぜひ遊びにいきたいです。ストックホルムにお越しの切は、ぜひお知らせください!
はじめまして。
スウェーデンのことを調べていて、こちらのブログにたどりつきました。
とてもかわいいお子さんの写真に笑顔になると同時に、
drpionさんが元気なお子さんと過ごされていらっしゃること、
初見ながら大変嬉しく感じました。
生命の誕生は本当に奇跡ですね。私も、昨年10月に子どもを産みました。
妊娠中に切迫流産で入院したこともあり、無事元気に産まれてくれるか心配でしたが
毎日元気いっぱいで楽しいですが、心配事も多いですね。
drpionさんは双子のお子さんなので、私の二倍大変だと思います。
ご自身のお身体に気をつけて、皆さんの健康を日本からお祈りいたします。
またブログが大変面白く、勉強になります(^-^)/
ゆっくり、過去ログを読ませていただきますね。
drpionさんのブログにたどり着けたことに感謝します。(^-^)/
おしょさん。はじめまして!
初めてコメントをいただいたというのに、お返事がこんなに遅くなってしまいました。大変申し訳ございません。(まだこちらをご覧になっていらっしゃっていたら嬉しいのですが、、、。)
おっしゃるとおり、生命の誕生はまさに奇跡だと思います。苦労してここまできただけに、今でも「夢ではないか」と思うことさえあります。
おしょさんも辰年の赤ちゃんを授かったのですね。無事に生まれてきてくれて、良かったですね。スウェーデンでは日本より育児環境には恵まれているため、勤務しながら子育てをさせてもらっており、大変ありがたいことだと思っています。お互いに子育て、楽しみながら頑張りましょう!
これからもよろしくお願いいたします。
(いただいたコメント二つをひとつにさせていただきました。)