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医者の不養生(2)

救急外来を受診した次の日は流石に病欠しました。しかし、それで終わりではありませんでした。病欠したその晩に激しい咳をして、その際に激痛が右胸部に走りました。上気道にかなり痰が溜まっているので、痰を出さなけ れば呼吸困難に陥るにも関わらず、激痛のため咳をすることができません。自分で診察してみると、12番か11番の肋骨骨折を起こしている模様。完全に遊離したと見られる骨片が触れます。肋骨骨折は 通常は大きな合併症を起こすことはなく、痛みのコントロールと安静が治療の中心なので、枕を患部に当てて弱い咳を試みたりしながら、朝まで待って痛みが治 まらなければ救急外来を再受診しようと思いました。麻薬系の鎮痛剤も効果なく、七転八倒しながらそのまま朝を迎え、救急外来へ。受付の看護師さんは、私が あまりに苦しそうにしているのを見て、ストレッチャーですぐに診察室へ運ばれました。

スウェーデンでは、軽症の患者さんを 入院させる余裕はありませんので、滅多に入院させてもらえることはないのですが、まさかの緊急入院。酸素飽和度も90%近くまで下がり、痛みもあるため、 肺塞栓と肺炎の検査の目的で緊急CTも。造影剤の注射は初めての経験で、いつも患者さんには、「体が熱くなりますよ。」と、自分で経験したこもないまま説 明するのですが、独特の感覚でした。特に、注射と同時に、膀胱が、かーっと熱くなったのにはびっくりしました。しかも、最近のスパイラルCTの早いこと。 検査時間は1分かからないくらい。

初めに細めの点滴ラインを入れてもらったのですが、CTの造影剤用に太いラインを入れられ、重症感が、、、。

結局、診断名は、肋骨骨折、喘息、肺炎、ということで、その日のうちに、呼吸器内科、整 形外科の専門医の診察も受けました。その晩は、酸素飽和度が低いため、酸素吸入をする羽目に。抗生剤の点滴を8時間おき、吸入を6時間おき、鎮痛剤を8時 間おき、それにモルヒネ錠を無制限に。しかし、咳をしないときには、痛みは軽度のため、モルヒネを10mg内服しただけでもドロドロになりますが、咳をす ると、全く効き目はありません。

「窓から飛び降りたいほどの痛みを10とすると、どの位の痛みですか?」と病院では痛みの評価をするのです が、咳をするときには、10です。それでも、前述の理由から、それ以上のモルヒネを使う気にもならない、、、。咳をしなければ、窒息しそうになる、、、。 これは、地獄の苦しみです。呼吸不全では死にたくないと、真剣に思いましたが、発作時は、「私は死ぬかも。」とも思いました。死ぬ覚悟で痛みをこらえて痰 を出し、ベッドは平らにすると苦しいので、頭を少し上げて、、。

その日、早々に、理学療法士のお姉さんたちがやってきて、「肋骨骨折における呼吸訓練とリハビリ」について説明してくれました。とにかく、痛みに苦しんでいた私は、リハビリするどころではなく、一人では歩くこともできなかったため、歩行器の使い方を教えてもらったりしました。

呼吸訓練には、こちらを使います。

こちらは呼気の訓練。私に合わせた量の水がボトルに負荷として入っていて、起きている間は一時間毎に、10回3セットずつ練習すること。

こちらは吸気。こちらも私の呼吸能力に合わせて負荷がかけられるようになっています。(つづく)

8 comments to 医者の不養生(2)

  • こんにちは。

    咳で肋骨が骨折してしまうとはびっくりです。私だったら咳で胸に激痛がはしってもわけもわからずパニックになっていたと思います。

    お気持ちは分かりますが無理をなさらず診断書通り自宅療養ください。

    • さくらりぼんさん。私もパニック寸前でした。「落ち着け、落ち着け」と自分に言い聞かせながら、気持ちをコントロールしようと努力しましたが、発狂寸前だったかも。

      お見舞いのメッセージ、有難うございます。無理をしないようにしたいと思います!

  • Chinju

    ご無沙汰してます。Chinjuです。
    大変でしたね!
    私も咳で肋骨骨折経験あります。ひどい咳の風邪を引くたびに、もう3回くらい折ったかと思います。前回は4年ほど前ですが、骨折した両隣の肋骨にもそれぞれひびが入りました!折れた部分は治るにつれて木の瘤のよう(仮骨形成?)になって、それがだんだん縮んで、すっかり戻るまで何か月かかかりました。
    その時の担当医に教わったのですが、咳をする時、骨折部分に手のひらをあてて、反対側の腕をその上にそえ、自分の胸を両腕でしっかりと抱きしめるようになさいと。
    これはとても有効でした。痛みも抑えられるし、何より骨折箇所を痛めつけない安心感がありました。(咳するたびに骨折箇所を殴ってるようなもんですからね!)
    長引く咳は麦門冬湯という漢方が効きました。ぜんそくはまた違うと思いますが・・・。
    咳で肋骨が折れたというと「え?」と言われることが多いので、大きく同情した次第です。

    • Chinjuさん。こちらこそ、ご無沙汰しております。

      私も、咳をするときは、柔らかい枕を患部に当てて圧迫しながら、咳をするように指導されました。モルヒネで咳が抑えられるので、夜には必ずモルヒネをもらっていました。
      肋骨って、意外に簡単に折れてしまうようですね。

      お見舞いのコメント、有難うございます!

  • pion 先生、はじめまして。wakazonoと申します。日本で脊髄損傷後の中枢性神経障害性疼痛を患う患者の会の事務局をしております。
    http://www006.upp.so-net.ne.jp/wakasama/sst/
    友人のGさんから、先生のブログを教えていただきました。
    ちょうど患者会として10段階の「痛みの尺度」を設定した直後でしたので、先生が書かれた内容に甚く感動やら感心しました。
    http://blogs.yahoo.co.jp/pina_12_3/30067017.html
    わが国の痛みに対する医療は大変遅れています。スウェーデンでは、1992年から、慢性痛の国家的取り組みが始められたと聞いています。わが国では、ようやく昨年度から、厚労省による慢性の痛み対策研究事業がはじまったばかりです。
    痛みに関する医療の情報など、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

    • wakazonoさん。はじめまして。コメントを有難うございます。重複のコメントは消去させていただきますね。

      癌の末期の患者さんで、疼痛管理がうまくいかない方が、「窓から飛び降りたい」と嘆いていらっしゃるのを、ときどき耳にします。今回の経験で、私も同じように思えるほどの痛みを感じたため、非常にわかりやすい表現ではないかと思いました。客観的に評価が難しい疼痛の指標ですが、それでも、指標を設けてモニターすることは、治療計画を立てる上でも重要だと思います。日本で、疼痛に対する治療が遅れているのは、本当に残念です。スウェーデンでは、「痛みは我慢する必要がない」と考えられています。勿論、治療が難しい疼痛もありますが、疼痛治療部門もいくつかの部門に分かれていて、非常に専門化しています。日本でも、一人でも多くの疼痛に苦しむ方が救われることを祈らざるにはいられません。

      こちらこそ、よろしくお願いいたします。

  • pion 先生、私のブログに【スウェーデンでの痛みの評価】と題してこのページのリンクと記事を載せました。
    よろしければご覧ください。
    また、もし、失礼や問題点などありましたらお知らせくださいますようお願いいたします。

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