今年の3月、イースター休暇中のlångfredagen(聖金曜日、復活祭の前の金曜日)である29日夜中に、センクト・ぺテルスブルグから離陸し、訓練中のロシアのミサイル爆撃機Tu-22M3が、4機の戦闘機とともに、スウェーデン領空30-40キロメートルまで接近しました。
(Sydsvenskanから拝借)
スウェーデンサイドはこの練習については知らされていませんでした。しかし、本来ならばすぐに戦闘機を発進させ対応しなければならないはずが、スウェーデン国中一機たりとも発進できる戦闘機がなかったというのです。しかも、慣例的に、戦闘機は日勤帯のみしか離陸できないのだそうです。イースター休暇で、さらに手薄だったことは、言うまでもありません。
これに先立つこと2ヶ月前の本年1月、与党の防衛相は、「防衛は、予期せぬ事態に備えて、常に、「一日24時間」対応できなければならない。」と演説したばかりで、何ともお粗末。しかし、このことは、スウェーデン全体の勤務体制を象徴するものといって間違いありません。
病院でも、「予定時間内に終わらないから、手術は延期」、「医師、看護師が病気で人手がないから、手術はキャンセル」、「週末は人員が足りないから、ベッド数を削減」、「夏休み、クリスマス期間は多くの人が休暇を取るので、ベッド数は半分に。勿論、手術や外来も半分に。」ということは当たり前。
手術室には、こんな紙が置いてあって、朝、欠勤者を確認します。「sjuk=病気」であるのか、「VAB=病児の看護」であるのかを書く欄があり、VABの場合は、病児の名前を記載します。VABは「vård av sjukt barn」の略であり、これから転じて、「vabba」という動詞まであります。2013年からVABの申請は簡単になり、欠勤前までに、VABのために欠勤することを、インターネットやSMSで申請します。その後、VABの期間終了後、この期間に対する経済的給付を申請すれば良いのです。12歳未満の子供に対しては、一週間以内のVABに関しては、医師の診断書なしに給付が受けられます。
ロシアの戦闘機の一件より前の2月7日には、日本でも、ロシアの戦闘機が日本領空を侵犯し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進、その後4月27日には、ロシアの哨戒機が(日本領空を侵犯することなく)日本海上空を飛行したため、航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させて対応したそうですね。4月の事件はやはり夜中だったそうですが、日本の航空自衛隊の方がスウェーデン空軍より対応が優れているのは、プライベート重視がゆえにスローペースなスウェーデンに住むものとしては、全く違和感を感じません、、、。
以前、土曜日の夜で警察が閉まっていたために、ある町で襲われて救助を求めた人が結局殺されてしまったことがありましたよね。。。
もう慣れましたが、初めのころはよくこのルーズさにいらだったものです。
去年は担当者の休暇でビザの処理が滞っていたのに加え、前もって撮っておいたビザの更新用の写真をなくされ再出頭になった時には(あやまってくれもぜず)キレてしまいましたが。。。最寄りの移民局が遠く、小さい子供連れで待たされて大変なのに、これはひどかった!
私の職場では逆に日本人が働きすぎ、ということで咎められ、100%の仕事をせず、時間が来たらとにかく終わってなくても仕事はやめろと心理学者のカウンセリングで勧められました。中途半端な仕事は日本人としてやっぱりできないので、無視してますが。スウェーデン人と日本人、お互い学ぶところがあるのかもしれませんね。バランスの問題でしょうか。
mariyaさん。mariyaさんも勿論、ご経験済みですね!この国の人たちは、自分の仕事に不備があっても本当にあやまりませんね。子供絡みですと、実に頭にきます。
日本人が働きすぎですか、、。この点については同意しますが、スウェーデン人は働かなさすぎですよね。確かに、日本人は何のために生きているのかわからなくなるほど働きますが、それも虚しいものです。おっしゃるように適度なバランスを保つことが大切だと思っています。
こんにちわ。
話題とはそれますが、
TVで、ストックホルムに住む建築家の日本女性が
紹介されてました。
ご主人は、料理もアイロンがけも、さささっと
されますが、ご自分のだけ(笑)
徹底した個人主義とか?!
それはそれで、さっぱり、あっさりの極みかな、と(笑)
ガムラ スタンさん。料理もアイロンも自分の分だけとは、、、。それが典型的なスウェーデン人だとは思いませんが。効率も悪いですし、そのカップルが特殊なのだと思います。スウェーデンで暮らしていて、そこまで冷たい個人主義だと思いませんよ。