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ノーベル賞晩餐会

ノーベル賞晩餐会は、コンサートホールでの授賞式後、市庁舎で19時から行われます。

テーブルセッテイングはこのような感じです。蓋付きの食器には、前菜が。今年はオマール海老。

食器はRörstrandのNobel。ノーベル賞90周年に当たった1991年から使われているそうです。Nobelの食器には、白、青、緑、黄色が用いられており、それぞれに意味があります。

白は夏、太陽の国アフリカ、そして化学賞を。緑は春、若きアメリカ、そして物理学賞を。青は冬、古き知識のヨーロッパ、そして文学賞を。黄色は秋、アジア、そして生理学・医学賞を。

デザート用の食器はこちら。その形の可愛らしさゆえ、以前から欲しいと思ってはいますが、一客が1万円近くするため、お店で眺めるだけ。前菜用の蓋付きのものは2万円ほど。

グラスはオレフォッシュのノーベル・シリーズ。シャンパングラスは背の高いものと、マテイーニグラスのようなタイプのものとありますが、今年はマテイーニグラスのタイプ。これは私も好きで何客か持っています。前菜やデザート用にも活用できます。

そして、カトラリーはスウェーデンのGense社のNobelシリーズ。

晩餐会はシャンパンによる乾杯から始まります。まず、ノーベル財団の長の音頭、次に、国王の音頭。スウェーデン式の乾杯は、グラスを第一ボタンより上にならないように持ち上げ、周りのゲストとアイコンタクト、そして一口飲み、さらに同じようにアイコンタクトを繰り返しますが、慣れないと不自然な動きになってしまいます。

晩餐会のメニューは3皿。前菜、メイン、デザートからなります。その間に余興が入ります。

こちらでも、Victoria皇太子のお腹めがけてシャッターが。以前はゲストも写真撮影可能だったのですが、今回は禁止になったとか。私が出席したのは丁度10年前でしたが、デジタルカメラが出たばかりで、画質はお粗末なもの。さらに、最初のシャンパンと雰囲気に酔っ払って、写真を撮ることも忘れていました。

日本と同じように、スウェーデンでも、各有名人の「ファッションチェック」もあります。いつも可愛らしいラインフェルト首相の奥様のフィリッパは、自身、医療システムに力を入れる政治家ですが、上品なファッションも私のお気に入りです。今回は敢えてネックレスを省略して大振りのピアスだけにして大成功!

デザートにソースを掛けてもらう国王。随分前にお忍びで行ったストリップバーで撮られた写真にまつわり、マフィアとのコンタクトが取り沙汰されたことが、また最近蒸し返されて、針の筵に座っているであろう彼。

最後に、最後に各賞の受賞者代表一人ずつによるスピーチがありますが、余興よりもスピーチの方が興味深いのが常ですが、今年は、最初の物理学賞受賞者のスピーチと、脳梗塞後、半身と話の不自由なスウェーデン人文学賞受賞者にかわっての妻のスピーチが良かったくらいで、がっかりしました。

経済学賞は、厳密にはノーベル賞ではなく、「スウェーデン国立銀行賞」になりますが、その受賞者の一人が、

「One cannot learn while one is talking.」ということを言っていて、それが印象的でした。

 

ギリシャの不思議

ロボットの前立腺全摘術においては、ヨーロッパでトップクラスの症例数を誇るカロリンスカ大学病院には、EU内外から手術を学びにくる医師が常にいます。中でも、ギリシャからは多くの泌尿器科医がそれぞれ6ヶ月ほどの期間研修します。現在も3人のギリシャ人が研修中。

ギリシャといえば、2009年10月、前政権による財政赤字の粉飾を首相が暴露したことが発端となり、経済危機の連鎖の始まりの原因となった国。ギリシャの信用は地に落ちました。各格付け会社はギリシャ国債の格付けを引き下げ、ギリシャ国債は暴落。この影響により、株価が下落するだけでなく、ユーロも各通貨に対して値を下げました。

ユーロに参加するには財政赤字がGDPの3%以下、政府債務が60%以下という経済収斂基準がありますが、モラルハザードの問題を抱える国が自国の危機を他国が救済することを期待した今回の危機では、いずれの基準も遵守されませんでした。脱税や汚職の文化、さらに怠惰な国民性を持つギリシャ。格差社会。年金給付水準が高い上に、給付開始はおよそ55歳。

手術支援ロボット、ダビンチの値段は1台約2億5000万円、維持費も年間約2500万円と高額。1症例あたりの消耗品はおよそ40万円。現在日本では、患者さんの個人負担は100万円から150万円ほどかかるようです。経済危機にあるギリシャから、これほど数多くの泌尿器科医がロボット手術の研修にくることは、とても不思議な気がしますが、ギリシャの格差社会の富裕層の数は少なくはありません。研修に来ているギリシャ人医師によると、病院で手術を受けるためには、「under the table」、つまり、賄賂が必要なのだそうです。流石、賄賂社会です。そもそも、ギリシャ人が研修に来ることで、我々泌尿器科としてのメリットはほとんどありません。我々自身、トレーニングしなければならないのに、ギリシャ人に症例を取られたりすることには納得がいかないのですが、我々の仲間の中には、ギリシャへ手術に行ったりしている人間もいて、なぜギリシャ人を受け入れるのかということの裏にはいろいろな事情があるようです。

EUに加盟しているスウェーデンですが、ユーロには非参加。よって、今回のギリシャの経済危機において、救済に加わる義務はないのですが、最近、Financial Times の「2011年の欧州で最も優れた財務大臣」に選ばれた、スウェーデンのちょんまげピアス男、Anders Borgは積極的に救済に参加する立場を取っています。

2011年日米医学医療交流セミナー

10月1日、慶應義塾大学三田キャンパスにて、日米医学医療交流セミナーが開かれました(開催要項はこちら)。

これから海外留学を考えている医学部の学生さんや、若手の医師を対象にしたセミナーです。

全国から150人ほどが参加してくれました。医師の留学といえば、ほとんどはアメリカですが、今回はヨーロッパの話題も。ヨーロッパで医師として長期的に働いている日本人はあまりおらず、したがって、ヨーロッパの医療現場へアプローチするためのノウハウも殆どないためか、発表後には随分多くの人から質問を受けました。

スウェーデン社会が、日本と比べいかに女性に優しいかということを宣伝したこともあって、女子学生さんも沢山質問しにきてくれました。中には、私のブログでセミナーの情報を得て、私の話を聞くために九州から夜行バスで駆けつけてきてくれた女子学生さんもいて、何だかとても感動してしまいました。有難う!

同級生が幹事をしていたこともあって、演者には数名、同級生がいました。私以外、皆、教授という、立派なメンバーです。その中には、体育会硬式庭球部で、共に主将を務めた同級生や、同じクラブの大先輩で、京大の教授になられている先生にもお目にかかりました。テニス部OB同士で記念撮影!両手に花?ならぬ教授!

こんな私でも、後進の人たちに可能性を示してあげられるのだと感じたことが、とても嬉しい経験でした。

このセミナーの内容は、次の本の一部として毎年改訂されて出版されているようです。

ご興味のおありの方は是非。

また、質問がある方は、是非このブログ経由でも、コメントを頂くか、プロフィール欄のメールアドレスにご連絡を。

人生は不公平

私の座右の銘、というより、肝に銘じていること。決して、好きな表現ではありませんが、これを心得ているとかなり人生における悩みが減ると信じている言葉があります。

「人生は不公平」

だから、他人と自分を比較しないこと。自分の人生を素直に受け入れて、最善を尽くすことが大事。

どんな家庭に生を受けるか。見た目の美醜。人は生まれながらにして、既に、多くの「不公平性」を背負っています。

 

ロシア滞在中に、ロシアのアイスホッケーチーム、Lokomotiv Yaroslavl が搭乗した、ロシア航空の飛行機が墜落しました。

乗客乗員46名、乗客は選手24名とトレーナーやチームドクターなど合わせて39名。選手1名、乗員1名が救助されました。選手は最年少が18歳、20代が中心です。

体表面積の80%の火傷を負っていた選手はその後、気管の移植手術を受けるも死亡。

 

その中に、スウェーデンのゴールキーパー、Stefan Livがいました。1980年ポーランド生まれ。産みの親は彼を孤児院に預け、彼が2歳のときに、スウェーデンに養子として引き取られます。Stefanのデビュー戦は、2000年1月、Jönköpingのチーム、HV71で。同年11月、チェコ戦でナショナルチームデビュー後、2006年のトリノオリンピックおよび、ワールドカップで金メダルを取っています。Lokomotivは今年度からの契約でした。

このトリノの金メダル、覚えています。

明るいとはいえない生い立ちに似合わず、Stefanはいつも明るく親切。ロシア内でのゲームで、相手チームのスウェーデン人ゴールキーパーのヘルメットが破損したときには、敵チームに関わらず、自分のヘルメットを貸してあげたり、通常誰も引き受けたくないイベントへ、例えば、少年100人のシュートを受けるなど、進んで協力したり、、、。プライベートでは、スウェーデン人女性との間に2人の男児をもうけ、今年の夏にはその彼女と結婚式を挙げたばかりでした。

ヘルメットには、息子の写真をプリントしたりと、家族思いのパパだったようです。

ロシアには妻が、父親と友人に付き添われて遺体の「残骸」を迎えに行きました。

 

 

 

数日前にブラックボックスの内容が公開されました。

離陸前に必要な速度を得ることができなかったようですが、機体には問題がなく、ハンドブレーキを解除するのを忘れていたという情報もあります。

 

 

Jönköpingでも、Stefanの死を悼んで追悼のセレモニーが。

「Alltid saknad. Aldrig glömd.」(あなたがいなくていつも寂しい。あなたのことはいつまでも忘れない。)

JönköpingのHV71では、背番号1番を永久欠番に。

生まれたときから既に苦難の人生だったStefan。頑張って手に入れた選手生命と家族。人間としての人生はこれからというときに夭逝。運命とは残酷なもの。彼がゴールキーパーだったということも、なんだか象徴的です。フォワードやセンターのように、得点すればヒーローになれるポジションと違って、セーブして当たり前、失点すれば責められる立場にある、不公平な役回りです。

 

人生は不公平。

人生は公平だと下手に思いたい気持ちがあると、失望する。

自分には自分の人生しかない。自分の人生を受け入れて、今を精一杯、悔いのないように生きるしかない。

ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団 & Nina Persson

DN Sommarkonsert 2011というコンサートが、8月14日にユールゴーデンのVasa博物館の隣、Sjöhistoriska museetで行われました。

 

先日の記事でも触れた、CardigansのNina Perssonが、 夫のNathan LarsonとNiclas Friskとで結成したA Campのアルバム、Coloniaに収録されている、Love Has Left The Roomを、オーケストラの伴奏で歌いましたが、クラシックとポップスの融合が素晴らしかった!


Ninaは子宮癌を患い、長年の不妊治療の末、2010年9月、長男を出産しました。ママになってもとても素敵なNina。

 

動画をこちらから。

The fastest man on no legs

韓国で行われている、世界陸上。

男子ハンマー投げでは、室伏選手が金メダルを取りました。

こちらで大きな話題となったのは、南アフリカの足のないスプリンター、Oscar Pistoriusの活躍です。

Oscarは、1986年に両足の腓骨欠損を持って生まれました。生後11ヶ月で両下腿切断。彼は、義足で歩き始めます。6歳でレスリングを始め、9歳で車の運転を。運動に生きがいを感じていたOscarは、ラグビーによる負傷のリハビリの一環として、2004年に陸上を始めます。

同2004年に行われたアテネでのパラリンピックでは、100Mは銅メダル、200Mは金メダルを獲得。その後、400Mで北京オリンピック出場を目指します。2007年に、IAAF(国際陸上連盟)は、「Oscarは義足により、彼と同じ速さで走る健常アスリートと比べて、25%少ないエネルギーで走ることができる。スタートは遅いが、ずっと重い足を持つ他のアスリートが後半で乳酸蓄積による影響を受けるとき、軽くて柔軟性のあるカーボンファイバー製の義足により有利になる。」などの識者の報告により、「通常のアスリートが使うことのない、バネや車輪などを用いた装具の使用禁止」を規約に入れました。その後、Oscarは弁護士を雇い、アメリカの研究者2人とコンタクトを取って、独自の実験を行い、「義足が有利にならない。」という検証を行ったうえ、CAS(スポーツ仲裁裁判所)に提訴しました。CASはOscarの提訴を認めましたが、五輪参加標準記録を突破するか、南アフリカの4x400Mリレーのメンバーに入れば、北京オリンピックへ出場可能というIAAFの規定をどちらも満たすことができず、Oscarは北京オリンピック不出場に終わり、2012年のロンドンオリンピックを目指すことになります。また、2008年の北京パラリンピックでは、100M、200M、400Mで金メダルを獲得しました。

 

今回、世界陸上では健常者と戦った訳ですが、準決勝で敗退しました。しかし、彼が健常者と同じレースで競うことに対する賞賛と批判の声が上がっています。

 

MIT(マサチューセッツ工科大学)のHugh Herrは、Oscarの支持者でもあるのですが、「In future people will be running faster in the Paralympics than in the Olympics … regular old arms and legs will seem dull.」と、The Sunday Timesに語ったそうです。

 

考えさせられてしまいます。身体障害者が障害を持ちながらも、健常者と競うことは素晴らしいことです。しかし、競技は公平でなければなりません。人工である義足や義手、関節などが、技術の進歩により、人間の本来の臓器より優れる可能性があるとすれば、両者が同じ競技で競うことは公平ではありません。

Oscarの活躍は、このように、同じような障害を持つ人間に大きな希望を与えるものでしょう。しかし、それを手放しで喜べないという議論にも頷けます。何だか、切ないです。

ビクトリア王女、ご懐妊!!!

ブログの更新も、コメントへのお返事も滞っております。この夏は殆ど休みも取らずに働いており、ブログを開く時間もありませんでした。ご無沙汰していると、更に腰が重くなってしまうのですが、今日のこのおめでたいニュースについて、触れない訳にはいきません。

去年の6月にプリンス・ダニエルと結婚式を挙げた、スウェーデンのビクトリア王女。
結婚以来、幾度となく、夕刊紙や女性誌が、「妊娠」のデマを流したことでしょうか。

プリンス・ダニエルは慢性腎不全により、生体腎移植を受けていますし、ビクトリア王女は、以前、拒食症を患ったこともありますので、結婚一周年を過ぎても、ご懐妊のニュースがないのは、不妊症の可能性があるのかと心配もされましたが、今日、とても嬉しいご懐妊のニュース!ビクトリアは7月に34歳の誕生日を迎えています。ビクトリアが国王の第一子として誕生したことで、憲法を改正し、「男女に関わらず、第一子を王位継承者とする」こととなり、初めての女王となるビクトリア。皇太子としての責任だけでなく、次の王位継承者を得なければならないプレッシャーは想像をはるかに超えるものだったに違いありません。

プリンス・ダニエルの、とびきりの笑顔を見たのは初めてのように思います。

ビクトリアの、喜びを表すかのような、華やかなドレス。とても素敵です。

ビクトリア、34歳の誕生日のツーショット。このときには、最初の妊娠反応陽性が出ていたのかも。

 

 

今日のストックホルムは、出勤時13度。快晴。空には秋の雲。

赤ちゃん誕生は来年の3月だそうです。本当に良かった!!!

Grattis Victoria!!!

 

追加です!大ニュースから一夜明けた今日のツーショット。なんとハイヒールのビクトリアです!

日本だと、「ローヒール=妊娠」という感覚がありますが、こちらでは違うようです。

 

 

Tyst minut- Moment of silence

オスロでは、今回のテロで亡くなった人を悼んで、15万人以上の人々がバラの花を持って集まりました。

首相も。


皇太子夫妻も。皇太子妃の(腹違いの)お兄さんは警察官で、島で警護に当たっていましたが、犯人に射殺されたそうです。(ノルウェーの警察官は拳銃非携帯とのこと)

 

 

ノルウェーでは、正午に、Moment of silence、黙祷が捧げられましたが、ノルウェーの兄貴分である、こちらスウェーデンでも、正午に黙祷(Tyst minut)が行われました。

 

今日は朝から膀胱全摘の手術で、正午にはおよそ3分の2ほどの進行状況でしたが、我々外科医も、看護師も、手を止めて、1分間の黙祷を。ニュースの映像を思い出し、涙が出そうになります。

私の助手をしてくれた、イスラムに縁のあるスウェーデン人は、

「あいつは気違いだ。でも、これで、イスラム人だけが批判されなくなる。」

とつぶやきました。かなり、contraversialな発言でしたが、そう感じる人もいるのだなと、、、。

今日になっても、まだ島では5人が行方不明です。

皆、20歳以下の、政治に興味を持つ少年少女たちです。

生存者へのインタビューでは、殆どの少年少女たちが、負傷しながらも、

「これで、我々の活動を止めるようなことがあってはいけない。」

と強く語っているのには、心を打たれました。

肩を打ちぬかれ、頭に銃口を当てられたこの少年。傍にいた11歳の少年が、

「撃たないで!あなたは僕のお父さんを殺した。それで十分だ。」

と、犯人に懇願して、奇跡的に開放されたそうです。


 

今日は、Anders Behring Breivik容疑者の勾留期間延長の審理が、オスロの裁判所で行われました。

裁判所に移送される容疑者。不敵な笑みを浮かべています。容疑者は審理が公開で行われることを希望しましたが、共犯者の存在が否定できないことなどから、非公開で行われました。

容疑者の目的は、「ノルウェーおよび、西ヨーロッパをイスラム化から救うこと」であり、したがって、移民に寛容な労働党を標的としたようです。そして、将来、労働党に加わる人間を出さないために、青少年を狙ったと。許せない、、、。

日本に住んでいたときは、「資本主義」に疑問を抱いたこともなく、「頑張った人間が報われる社会」が最善だと考えていました。また、移民受け入れに消極的な、日本の移民政策についても、あまり考えることもありませんでした。

 

今回の容疑者は、9年もの年月をかけてテロの準備をし、子供を標的にするなど、精神異常があるとしか考ようがありませんが、どんな国でも、厳しい社会情勢の中で、社会的弱者が増加すると、その不満が凶悪事件となることは、多くあります。それも、見た目、正常に見える人が。そんなことを考えると、強者が弱者を助けるという、社会主義の重要性を否定できなくなります。私自身は、日本でもスウェーデンでも、職場である医療現場において、福祉に寄生する輩には腹立たしく感じることも多かったこともあり、行き過ぎた社会主義は好きではありません。どうにか、資本主義と社会主義の程よいバランスがうまく取れないものかと思いますが、それは非常に難しい。今回のテロでは、必ずや、容疑者に賛同し、崇める社会の不満分子が少なからずいるに違いありません。そして、そういった人間を洗脳、リクルートするのが、容疑者の目的でもあるのです。

 

アルカイーダなどのテロ組織は別としても、ヨーロッパにいると、日本ではとても感じることのできないような、「反イスラム」の動きを感じます。同時に、であるからこそ、殊にスウェーデンでは、「ラシスト」が非常に醜いものとされ、移民問題を、移民に否定的な観点から議論すること事態、タブー視されています。モスリムによる犯罪が大きく報道されるばかりでなく、社会に融合しないモスリムの問題や、女性蔑視など独特な家族形態から、かなりの偏見もあります。しかしながら、スウェーデンにおける移民政策の問題の原因は、スウェーデンが面倒を見ることのできるキャパシテイー以上の移民を受け入れていることが、その一つなのではないかと、個人的には思っています。

 

こんなスウェーデンの移民政策をみると、「日本は移民を受け入れるべきではない」という意見が出るのは当然です。移民を受け入れれば、勿論、それによる効用も期待できますが、弊害も必至でしょう。しかし、だからといって、先進国である日本が、移民を受け入れなくて良いのか。数の多寡に関わらず、「難民の面倒をみる」というのは、世界における先進国の義務ではないのか、、、。

 

こんな、日本では頭の片隅にもなかったようなことを、スウェーデンでは考えるようになりました。政治や経済、歴史や宗教は門外漢の私には、とてつもなく大きな、難しい問題で、結局、何が正しいのかわからないのですが、、、。

 

今日は最後に、今回のテロの容疑者(犯人)、Anders Behring Breivikが、犯行直前に各方面に送ったマニュフェストのビデオのリンクを紹介したいと思います。

このビデオのファイルに関しては、既にYoutubeでは、閲覧こそできるものの、画像をペーストすることができないようになっています。このマニュフェストを世界に広めて、一人でも多くの人間を洗脳することが、犯人の目的であるため、たとえリンクであっても紹介することが適当であるかどうか、非常に悩みました。しかし、これにより、いかに犯人が正気ではないということや、日本では馴染みの薄いモスリムを巡る事情を、日本人に少しでも理解してほしいという理由で、リンクすることにしました。1500ページに及ぶマニュフェストでは、移民を受け入れない、日本や韓国が理想だという記述もあるようです。因みに、犯人は移民を多く受け入れるスウェーデンを嫌悪しており、「ボルボ、ABBA、Ingmar Bergmanを輩出した国は、北ヨーロッパのボスニアとなるだろう。」と書かれています。

 

 

1500ページに渡るマニュフェストは、こちらから閲覧することができます。

最高刑が21年懲役のノルウェーでも、死刑を望む声が高いそうです。

当たり前です。許せない、、、。

右翼思想、反イスラム主義のノルウェー人によるテロ

7月22日15時26分、ノルウェーの首都オスロの官公庁街で爆弾が爆発しました。

爆弾の重量は500キログラムともみられ、現在までに少なくとも7人が死亡。

与党、労働党のビルも破壊されます。

その後、数時間も経たないうちに、オスロ郊外、数十キロに位置する島、Utöyaで第二の惨劇が始まります。

この島では、与党労働党の青年部のキャンプが行われていました。600人ほどがこのキャンプに参加しており、その多くは、14歳から18歳でした。

警察の制服を着た一人の若者が、子供達を集合させ整列させます。最初に集まってきたのは、30-40人程度。そこで、子供達に向かって射撃を始めたのです。逃げる人達を島中おいかけて射殺し、水際に隠れていた人が多く殺されました。水に飛び込んで逃げようとした人達をも撃ち殺しました。その様子を空から写した写真です。岩の上に銃を持って立っている犯人と、その回りに散乱している被害者の体。

射撃が始まってから、およそ2時間して、警察が到着しました。

32歳のノルウェー人、Anders Behring Breivikが逮捕されました。

負傷者の救助。

水中へ逃げた人の救助。

しかし、島中に散乱する被害者のなきがら。


水中の捜索。

捜索は夜も行われました。

現在までに、少なくとも85人の死亡が確認されています。

無事に家族と再会できた人。

大惨劇から一夜明けた今日、ノルウェーの人々は悲しみに沈んでいます。

国王一家も弔問に。

容疑者は、以前、ノルウェーの右翼党で活動していたことがあります。20代後半に極右翼思想となったと報道されています。17日のTwitterの書き込みで、哲学者、John Stuart Millの言葉、

“One person with a belief is equal to the force of 100,000 who have only interests.”

を引用しています。オスロ市内の爆破テロと、銃乱射ともに、同容疑者の犯行だということ。共犯者の可能性もあるようですが、まだ明らかになっていません。

容疑者は、今回の爆破や大量殺人の動機を警察に説明するようですが、国粋主義、反イスラム主義によるものだと推測されています。スウェーデンでもスウェーデン民主党のようなラシスト分子が増殖していることを考えると、移民政策の難しさを改めて感じます。

容疑者は6トンもの化学肥料を購入し、80日かけて爆弾を作成しました。直前の18日の日記には、「準備ができた」ことが記載されているようです。

犯行直前に、フィンランドの政治家に、自分のマニュフェスト1500ページとビデオを送りつけたとのこと。

何の罪もない少年少女の命がこれだけ沢山失われても、死刑のないノルウェーでは、終身刑どころか、21年で出所する可能性があるということです。

古来から、人間は利権だけではなく、人種や思想、宗教の違いで殺し合いをしてきました。

人間とは、何と愚かな動物なのでしょうか。

オバマ大統領が、「暴力は許さない」と言っていましたが、ビンラデン殺害のことを思い出すと、ダブルモラルであり、アイロニカルでした。

 

今回、事件の始めには、「イスラム過激派」の犯行という情報も流れました。もし、犯人がイスラム過激派であったら、少なくとも、移民、イスラム教徒排除の方向に議論が進んだことでしょう。犯人が生粋のノルウェー人だったことで、多くの人が違う観点から考える機会になった、いえ、そうなることを望んでいます。今はただ、犠牲になった人のご冥福をお祈りするばかりです。

 

スウェーデン、銅メダル!

先日の日本ースウェーデン戦の際には、日本応援団の私は、スポーツパブへ繰り出す勇気はありませんでした。ブロンズマッチの今日は、スウェーデン応援団としてスポーツパブへ。

 

最初の一点は、スウェーデンのエースLotta。フランスのDFは全てチームメートで、やりにくそうでしたが、オフサイドぎりぎりのパスからのシュート。喜びのジャンプの際に靴が脱げて、その靴にキス。

この先制点の際に、フランスのGKが負傷して交替。

 

高級住宅街に近いこのパブでは、ゲストもおとなしめの応援。1-0で前半を終了したところへ現れたのが、何とフランスのユニフォームを着た5人ほどのグループ。それに刺激されたのか、スウェーデンを応援するゲストのテンションも上向きへ。ところが、次の一点はフランスへ。盛り上がるフランス応援団。

 

後半も終盤戦になったところで、日本戦で一点を叩きだしたFWの14番が、レッドカード。映像を見ると、先にフランスのDFが蹴ったので、蹴り返したところを取られてしまったようです。


マイナス1で苦しい戦いとなったスウェーデンですが、82分で、今日のヒロイン、MFのMarieの渾身のシュート!今までに得点した経験はなかったとか。

この貴重な勝ち越し点を守って、2-1でスウェーデンの勝利。

おめでとう!スウェーデン!

さあ、明日は決勝戦!!!


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