コメントをいただいておりながら、お返事も致しておらず、大変申し訳ございません。
前回のエントリーから、双子の初めての病気や日本への里帰りなど、いろいろなことがありました。毎日、子育てと仕事に追われ、ブログを開く時間もありません。いただいているコメントに対しては、またゆっくりとお返事させていただきたいと思います。
今日、ブログを開いたのは、アドレナリンの出ているうちに書き留めておきたいことがあったから。
双子を出産して産後3ヶ月で職場復帰してから、多くの方に「大変でしょう」とねぎらいの言葉をいただいています。確かに大変なのですが、昔から、例えば忙しい当直で眠れぬ夜などは、「最悪、寝られないだけだ」と考えるように訓練してきました。それにより、真夜中であっても、心穏やかに時間をかけて正しい診療行為をすることができてきたような気がします。医師の中には、当直の仮眠中に起こされると腹を立てる人もいるようですが、私にとっては考えられないことです。
双子の初めての病気は、ウイルス性(ロタ?ノロ?)胃腸炎でした。とても表現できないほどのドラマチックな経過でした。39度以上の高熱が約3日、鉄砲水のような下痢が一週間続いたため、ほとんど眠ることができないまま仕事もしなければなりませんでしたが、双子を連れて救急外来を訪れ、スウェーデンの悲惨な救急診療を経験したとき以外は、気持ちは比較的穏やかでした。診断も治療も予後も、およそのところは自分でわかっていたという状況もありましたので、「辛いが正しいことを頑張ってやりさえすれば何とかなる」と理解していたからです。
世の中には、「正しいことを頑張ってやっても」、何とかならないことがあります。日本における外科社会は、当然のごとく男性優位でしたが、スウェーデンにおいてもそれは同じだった。そんな辛い状況に現在置かれています。スウェーデンで女性外科医として働く上で日本より恵まれているのは、産休や育児休暇、病児休暇などを自由に取る権利が認められているということです。しかし、産休は別として、これらは男性外科医も享受している権利です。私は、これまで4年ほど、泌尿器科の中で大手術を手掛ける医師グループ、そして、ロボット手術グループのそれぞれで、ただ一人の女性医師として働いてきました。チームの中では、むしろ好感を持たれていると思います。しかしながら、男性と女性の間には障壁があるのです。男性は男性同士で仲良しグループを形成しやすく、常に、ランチを共にしたりするなど、プライベート的ともいえるような友達関係にあり、助け合っています。また、中には、優秀な女性を認めたくない男性もいます。先週、ある変人医師に手術室で心無い言葉を掛けられたときに、丁度登場した手術室のナース長の前で初めて涙をこぼしました。別室で彼女と話をしましたが、泌尿器科は特に男性優位だけれど、泌尿器科に限ったことではないと。一般外科や特殊外科も同じであると。外科で例外なのは、乳腺外科。乳癌は患者さんの殆どが女性ということもあり、産婦人科と同様、女医さんには優しい労働環境なのだそうです。
出産するまでは、次に生まれてくるとしたら、男性に生まれる方が良いかもしれないと思っていました。出産を経て、母親としての喜びを経験し、現在では、女性に生まれて良かったと心から思いますが、それでも、職場での男性優位に、くじけてしまいそうです。近日中に、進退をかけての議論をすることになっています。男女平等が徹底しているとされるスウェーデンでさえこうなのですから、女性医師の後輩へは、男性優位の外科はお勧めできない心境です。
アドレナリンに委ねて、推敲する時間もないままの文章を不本意ながら掲載します。不備がありましたらお見逃しのほどを。








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