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ノーベル医学・生理学賞2017

スウェーデン日本人医療従事者の会のご紹介

すっかり失念しておりましたが、今年の3月に、スウェーデン日本人医療従事者の会(Japanese Health Care Professionals in Sweden; JHPS)が発足しました。30人以上のメンバーが参加してくださっており、職種も、医師だけでなく歯科医、看護師、理学療法士、栄養士、また、スウェーデンに留学中の医師の方などにも参加していただいています。スウェーデンで医療分野の資格を取得するために学校に通っている学生さんも含まれています。

 

HPも作成され、私も時々記事を書いていますが、今回はスウェーデンにおける水難事故について書きました。よろしかったらご覧になってください(記事)。

スウェーデンの産科の夏季の危機的状況

スウェーデンでは、全ての人のワークライフバランスが保証されており、医療従事者もその例外ではありません。医療従事者も約4週間の夏季休暇を取得するためには、通常業務から規模を縮小する必要があります。おおよそ、通常業務の半分程度に縮小されているところが多いと思います。つまり、外来は半分、手術も半分、病棟のベッド数も半分といった感じ。救急は勿論待つことはできませんから、縮小枠の中で何とかやりくりしなければなりません。

出産についてもしわ寄せはあります。出産件数は予測できるとはいっても、日本とは異なりベビーブームが続いているスウェーデンでは、常に産科のベッド数は不足気味です。そして、夏季となればさらにそれに拍車がかかります。私自身、5年前に緊急帝王切開となった時期は、ミッドサマーの直後でしたので、破水して直ちに勤務先の大学病院の産科に緊急入院することができたのはラッキーとしか言いようがありません。しかし、32週で生まれた未熟児の双子は、比較的健康であったため、より重症児を扱う大学病院の新生児科で入院を続けさせてもらえず、近郊の病院のNICUに転床となりました。

 

カロリンスカの出産病棟には、このような表が掲示されています。毎日の出産予定です。私のように帝王切開となる場合は、通常の手術室に運ばれます。

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数字は週。1ますが1日分で、ピンクが女児、青が男児。

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ところどころに白い帯が付いていますが、これは多胎。こちらは男女の双子という意味。

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FBにFörlossningspodden.seというグループがあるのですが、そちらに、数日前のストックホルムの産科ベッドの状況についてアップされていました(写真も拝借)。

数日前の7月14日のストックホルムにおけるベッド状況。

BBS(BB Stockholm )、DS(Danderyd Hospital)、KS(Karolinska Hospital, Solna)、HS(Karolinska Hospital, Huddinge)、SÖS(Söder Hospital)、STS(Södertälje Hospital)はストックホルム市内及び近郊の病院。これらは全て満床となっています。その下のUppsala大学やNyköping病院は満床。わずかに、Västerås病院に2床、Eskilstuna病院に1床。これらはストックホルムから二時間程度のところにある病院です。

私が入院していた時も、ベッド不足のため、数時間かけて他の病院に搬送されたり、あらかじめハイリスクな妊婦さんをヘリコプターでフィンランドに移したりと、信じられないような対応がされていました。妊娠のタイミングをコントロールするのは難しいですが、できるのであればスウェーデンでは夏季の出産は避ける努力をした方が良いのかもしれません。日本でも産科は不足しているようですが、少子化の中でのベッドの不足と言うのも、大きな問題ですね、、、。

安倍昭恵さんと会食

国内でも内閣支持率が下がって大変な中、安倍総理はドイツで行われたG20に出席し、その足でスウェーデンを訪問しました(ニュース)。

ファースト・レデイーとして昭恵夫人も同行していらっしゃいましたが、昭恵夫人のプログラムとして、スウェーデンの医療現場で働く日本人との会食が企画されました。日瑞両国で勤務経験がある医師や看護師が出席し、両国の医療システムなどについての意見交換が目的でした。

 

このランチミーテイングは、日本大使公邸で行われました。若い日本人の料理人の方による、スウェーデンの食材を用いた懐石料理に、安倍総理の故郷の山口の銘酒獺祭と白ワインが供されました。

 

昭恵夫人は、笑顔のチャーミングな気さくな方でした。お土産にボールペンと形状記憶のメガネ拭きをいただきましたが、こちらも、ご本人のように可愛らしかったです。

このような機会をいただき、感謝です。

Happy 5 years birthday!

早いもので、今日、双子は5歳の誕生日を迎えました。

2週間ほど前から、急病で夫が入院しており、一時は命の危険もありましたが、ようやく一昨日から快方に向かっており、少しホッとしているところです。同時に私は働いていますので、オンコールは免除してもらっていますが、双子の送り迎え、家事、仕事と、アップアップの状態です。夫がFUO、敗血症でプレショック状態が続いていた時には、泣き叫びたい心境でしたが、泣いても解決しないので踏ん張るしかありませんでした。今日は、双子の誕生日なので、そのことはさておき、父無し子のお祝いをささやかに。

週末に私が夫に付き添っていた時、夫の姉に連れて行ってもらった遊園地で買ってもらったヘリウムガス入りのカーズの風船。

今日、私が夕飯の用意をしている間にテラスに持ち出したら、そのまま飛んで行ってしまって大泣きの息子。「風船はお空で飛んでみたかったんだよ。きっと喜んでるよ。」と慰めました。私の腕の中で、ビー玉みたいな大きな眼から、惜しげもなくポロポロと涙をこぼしました。

5年前、32週で未熟児で生まれた我が子。健康で素直に育ってくれています。感謝です。

麻央さんの逝去におもうこと

麻央さんがついに力尽きたこと。医師としてその日は遠くないとは思っていたけれど、人間として、女性として、そして、同じような年齢の子供を持つ母親として、心が張り裂けそうになり、報道から1日以上経った今でも、考えるだけで涙がにじんできます。

 

子供に恵まれる前までは、「死」というものが日常茶飯事であることもあり、死ぬことを怖いと思ったことはありませんでした。しかし、子供を産んでからは、小さな子供達を残して死ぬことを怖いと感じるようになりました。「死」とは予期できるものばかりではありません。子供が生まれてから、突然やってくるかもしれない「死」に対して準備をすることを考えるようになりました。そう、「死ぬ準備」です。毎日、仕事と育児に追われる中で、ブログをやめようと思ったこともありますが、以前にも書いた通り、このブログは、私の生きた軌跡でもあります。もし、私に予期せぬ「死」が訪れた時、子供達が成長した暁には、このブログを読んで母を知ってもらいたい。そして、十分な愛を与え、母親としての務めを果たせなかったとしても、どれだけ子供達を愛していたかということを知るヒントになれば、という思いで、ブログを続けることにしました。

 

麻央さんがブログを始めてから、ほぼ毎日のように彼女のブログを読むようになりました。何気ない日常からも、彼女の子供達への愛が伝わってきました。最後に退院しても、酸素チューブがつけたままだったり、輸血が必要だったり、浮腫が増強したり、という病状を見ると、Xデーは遠くないことがわかっていました。数日ブログが更新されていないと、それだけで胸が痛くなりました。

 

月並みですが、麻央さんの記事がBBCに載った時、彼女の予後を思い、子供達のことを思い、涙が流れました。そして、その記事を今読み返して、再び涙が流れます。特に、後半の部分。

 

人の死は、病気であるかにかかわらず、

いつ訪れるか分かりません。

例えば、私が今死んだら、

人はどう思うでしょうか。

「まだ34歳の若さで、可哀想に」

「小さな子供を残して、可哀想に」

でしょうか??

私は、そんなふうには思われたくありません。

なぜなら、病気になったことが

私の人生を代表する出来事ではないからです。

私の人生は、夢を叶え、時に苦しみもがき、

愛する人に出会い、

2人の宝物を授かり、家族に愛され、

愛した、色どり豊かな人生だからです。

だから、

与えられた時間を、病気の色だけに

支配されることは、やめました。

なりたい自分になる。人生をより色どり豊かなものにするために。

だって、人生は一度きりだから。

 

世の中には一人ぼっちで亡くなっていく方も沢山いらっしゃいます。家族があっても事情が許さず家に帰ることができず、病院で亡くなる方が殆どです。麻央さんが、最期の時を、在宅で、家族に囲まれて過ごすことができたことは良かったなあと思います。そして、日本中の、いや、世界の多くの人たちが、彼女の死を悲しんでいるのは、勿論、彼女が彼女の仕事をきっかけとして有名となったこともありますが、自分の進行癌を公表し、癌と闘う姿を映像と共にさらけ出し、心情を吐露して共有した勇気、そして、外見も美しい人でしたが、内面も、人間として、女性として、母として美しい人であったに違いありません。

 

現在の医学でも助けることのできる病は限られています。それでも、一人でも多くの方が元気になることができるように、微小ながら貢献できればという思いを強くするとともに、麻央さんの残された二人の子供達が健やかに育って欲しいと願っています。

 

麻央さんのご冥福をお祈り申し上げます。

Mr stupid president!

トランプ米大統領は、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」から離脱すると発表した。世界2位の温室効果ガスの排出国であるアメリカなのに、その国民の3分の1が地球温暖化を信じてないって、信じ難い。アップル、インテル、グーグルなどは、主要紙の一面を買って大統領へのメッセージを出した。

ニューヨーク市長、反旗!

NYC Will Stick with Paris Agreement

ICYMI

Opslået af NYC Mayor’s Office på 1. juni 2017

子供達のためのパラダイス獲得への道(1)

毎日が怒涛のように過ぎてゆきます。この病院で9年ほど働いていますが、スウェーデンとは思えないような男女不平等と未だに戦っています。最近、また一人女医さんが退職を表明しました。彼女もそんな男女不平等な職場に不満を持っていた一人ですが、戦いきれずに去って行くのは残念です。苦しい状況にも負けない強い精神力、外科医としての優れた技術と知識、大学病院で必要な研究活動、そして、なんとか喧嘩をせずにうまく同僚と付き合うこと、、、。これら全てが揃わないと、女性外科医として戦い続けることは難しい、、、。私だって、涙が出そうになる程、苦しくて悔しいことが多いけれど、それでも表面的には笑顔で、心の中では歯を食いしばって戦い続ける毎日です。

 

暗い話はこのくらいにして、子供達のパラダイス探しの話をしようと思います。

 

いくらスウェーデンの首都ストックホルムが、東京に比べものにならなほど小さいと言っても、街中に住む我々が週末に子供達と出来ることは限られています。多くの親子は、街の公園などに行って子供を遊ばせますが、そこで目にするステレオタイプは、「片手にカフェラテ、片手に携帯」です。子供たちが生まれてからすぐに、そんな週末の過ごし方は避けたいと思い始め、子供たちのパラダイスを探し続けてきました。子供のために、少し郊外に家を買う人も多いのですが、毎日忙しく働く我々にとって、職住近接だけはどうしても譲れません。予算のこともあり、当初はストックホルムから1時間半くらいの距離にサマーハウスを探していました。夫が車椅子生活なので、バリアフリーであること、あるいは、バリアフリーに改築可能であることは重要な条件。それ以外に、大きすぎず小さすぎない広さ、文明的な生活が送れること(サマーハウスには、水道なし、排水システムなし、という家も多いのです)以外に、私がこだわっていたのは、眼の筋肉のストレッチができる見晴らしの良さ、静けさ、そして可能であれば、海か湖が徒歩圏内と、かなりハードルが高い条件でした。

そんな時に、ある友人にアドバイスされました。いかに距離が大事であるかということ。「1時間以内でないと、頻繁には使えないよ。」と。そうなると、さらに検索範囲は狭くなります。ストックホルム人に人気の地域、Varmdöであっても、離島は論外、陶器のアウトレットがあるGustavsbergでも40分はかかります。もう少し予算的に優しいのがストックホルム北に位置するNorrtälje方面。しかし、Norrtäljeで既に50分。その他、SigtunaやSkokloster、Tyresö、Nynäshamn、Botkyrkaなど。アパート探しと違って目的地までが遠いので、ネットで調べて現地に行くだけで相当な時間がかかります。その友人は、見つけるまでに7年かかったとか。私たちはそんなに待ってはいられません。子供が小さいうちに自然の中での生活を経験させたいからです。私は子供の頃、「やかまし村」のシリーズを愛読していました。まさに、「やかまし村」のような環境を見つけたかったのです。

スウェーデンは森と湖の国です。森の中の湖のほとりにある物件も何件も見ました。しかし、ストックホルムから1時間以内の湖の水質というのは、やはり、海にはかないません。メーラレン湖は別として、その他の小さな湖の水は淀んでいて泳ぎたいとはなかなか思えず、海の水の美しさには及ばないなあと感じるようになりました。そこで海辺に近い場所を探してみると、車椅子で水辺に行けそうな平坦な土地というのはありそうでないのですね。高速道路から距離があると時間がかかりますし、近ければ高速道路からの音が聞こえる。Norrtälje近郊では、場所によってアーランダ空港へ離着陸する飛行機の音がする。それも、毎分のように。時間をかけて現地に行ってみたけれど、がっかりすることばかりで、このままでは永遠にサマーハウスを見つけることができないような気さえし始めていました。

カロリンスカ大学新病院の「改悪」・諸悪の根源コンサル会社

カロリンスカ大学の新病院については、既に、第一陣が引っ越しを終え診療を開始したにもかかわらず、日々あちこちで不満の声が聞かれます。さらには、看護師不足による診療への支障が毎日のようにあります。殊に、オペ室。オペ室の看護師不足で、私の科も毎週10件近くの予定手術がキャンセルされています。その他の科も同様。今年の夏はさらに状況は悪化するようで、予定手術用の手術室が病院で1室だけ、という期間もあるのだそうです。どうなっちゃうの?まさにクレイジーな状況。相当数の派遣看護師に頼っている現在、休暇期間になれば人手がないのは当たり前。看護師が退職する最も大きな理由は「給料」です。大学病院は医師も含め他の病院より給料は低い。しかし、それが納得する程度であるなら大学病院でしかできない仕事もあるので働く人もいますが、他施設との開きが月に1万クローネはあるというのです。看護師の給料が3万クローネくらいだとすると、その差は大きい。しかも重労働の大学病院。

 

給料を上げさえすれば人は集まるのだから本来なら簡単なこと。しかし、病院にはお金がありません。そこで、新病院のお金の使い道に怒りが向けられます。そうです!ほとんどの勤務者は、今までとは全く異なる「組織改変」に異議を唱え、それを企画した「コンサル会社」に怒り、そのコンサル会社に同調した病院長の信用は地に落ちているのです。病院長を信頼する医師はなんとわずか3%。今までコンサル会社に10億クローネ近くも支払ってるんです。日本円で130億くらい?中でもBCGには2015年に33ミリオンクローネ、2016年には90ミリオンクローネを支払っています。最も高い時給は2800クローネだそうです。凄過ぎる!医療の素人に!いや、自称、医療のプロだそうですが。医師免許持ってないのに。

 

 

少し前のこの記事は、そんな状況を説明してくれています。

この、Andreas Rindgman Ugglaっていう人は、医学部を出たのですが、准看護師などとして少し働いたことがあるだけで、もちろん医師免許は持っていません。

臨床経験なくBCGで働いていたにもかかわらず、医療のエキスパートを謳っており、今回の新病院の組織「改悪」の主導者となっています。ですから、スウェーデンの医師組合が、「彼が医師ではない。」と言う声明を出したこともあります。とにかく、医師主導でコンサル会社を利用するならまだしも、コンサル会社が主導になるなんてもっての他。コンサル会社にいる「ダブルスペリャリスト」というのは殊に胡散臭い。まあ、社会を見回せば沢山いますが、複数の専門を「極める」ことなんて普通できませんから。どれも、所詮2流止まりとなるのが関の山。

 

カロリンスカ研究所もBCGが入りましたが、研究者個人のデスクを取り払い共用とする馬鹿げたBCG案を結局研究所は却下しました。ところが、新病院。組織改悪のドサクサで、医師用のコンピューターやデスクが共用となってしまったことにまで踏み込んでいませんでした。BCGの言い草は、「各医師がどれだけ自分の机に座っているか。」の数字を出し、それから、「個人用のデスクは不要」という結論を導いたのだとか。そのため、すでに新病院では、カルテをデイクテーションするためのコンピューターに列が出来、無用のイザコザを招いているのだとか。トイレへ入るにもIDカードが必要なんです。トイレのためにカードをコンピューターから抜いて中座し、戻ってきたら誰かが使っているとか、、、考えられません。本を置くところもありません。現場を知る「医師」の考えではありえませんね。BCGは撤退したようですが、Andreasは居残っています。彼も、オランダから来た雇われ院長も退職してほしい、というのが、現場の声です。BCGに払うお金があれば、それを看護師の給料に回せば良い医療が自ずとできるんです。

 

私だけではなく、本当に多くの医療従事者が怒ってます。ちょうど、このカロリンスカ新病院(NKS)とBCGを揶揄した歌がyoutubeにアップされました。NKS とBCGという言葉が多発されています。

BCGは「色とりどりのプレゼン、アルマーニのスーツにシャンパン」に象徴される、コストばかりかかる無用の長物。スウェーデン語がわからなくても、理解できるのでは。あまりに真実すぎて、悲惨なのに涙を流して笑ってしまいました。言い得て妙。

記事については、余力のある時に少し訳してみます。

Melania Trump がヒジャブなしでサウジアラビアを訪問

アメリカのTrump大統領がサウジアラビアを訪問中です。

2015年のオバマ大統領の訪問時に、ファーストレディーであるミッシェルがヒジャブを被らなかったことで、非難されたことがありました。その時、トランプ氏も批判したのだそうです

 

それにもかかわらず、今回、Melania夫人だけでなく、娘のIvankaもヒジャブなしで登場。

 

ミッシェルはインドネシア訪問ではヒジャブ着用。

また、サウジアラビア訪問でヒジャブを着用しなかった要人はミッシェルだけではありません(記事)。

ヒラリー・クリントン。

時のライス国防長官。

ドイツのメルケル首相。

一方、英国王室は、事なかれ主義。

エリザベス女王。

カミラ夫人。

キャサリン妃。

 

王室はそうなのかと思いきや、オーストラリア生まれのデンマーク皇太子妃は、

こうやってみると、サウジアラビアにおける女性の扱われ方に賛同できないという意思の表明を、多くの要人がしているのだなあと感じます。