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本庶先生祝賀レセプション




今日は、在スウェーデン日本大使ホストのレセプションに行って参りました。

日本人ノーベル賞受賞者が出た年には招待状をいただいているのですが、通常は平日のランチどきであるため参加したことがありませんでした。今回は週末だったため参加してみました。

日本大使は着任したばかりの廣木大使。大使による紹介があり、

本庶先生のご挨拶がありました。とても分かりやすい英語でした。通常、受賞の電話連絡は日本時間の午後4時ごろであると聞いていて、4時を過ぎても連絡がなかったため、ラボのミーテイングをしていたところ、午後5時ごろに審査委員会事務局長から受賞の電話があった。間違い電話かもしれないと疑っていたところ、同じ内容のメールが届いたので、ラボ中で喜んだというエピソードを披露していらっしゃいました。

会場は、受賞者が宿泊するグランドホテル。金ピカの豪華な広間です。お食事も立食ですが豪華でした。

先生の発見から開発された免疫チェック阻害剤が有効な膀胱癌の外科治療をしていることを含め、簡単に自己紹介をして、一緒に写真を撮っていただきました

日本ではなかなかこのような機会はありませんが、スウェーデンに住んでいる役得とも言えるかもしれません。

帰りに街の中心のセルゲル広場を通りかかったら、いつもながら美しいクリスマスの装飾がされていました。

日本にいたらわからないこと

前記事のユダヤ人医師のイジメのニュース。

辞任した部門長はスウェーデン人。

そこで、誰がユダヤ人医師を虐めていたのかというのは、多くの人の知りたいところ。

その医師についての詳しい情報は、まだ報道されていません。内部情報が回ってくるのは時間の問題だとは思いますが、複数の同僚と話をしてみると、同じ人物像が浮かび上がってくるのに驚きました。

 

「普通のスウェーデン人が、ユダヤ人を嫌う理由は全くないよね。」

『では、誰が?」

「勿論、あのグループだよ。」

「あのグループって?」

「モ・ス・リ・ム、に決まってるでしょ。」

 

大半の日本人は、モスリムとユダヤ人の確執についてはあまり知りませんよね。

でも、日本の外では当たり前のことなんです。

ユダヤ人は勤勉で優秀で、成功している人も多いですし、以前のキリスト教徒との対立は別として、現在では問題なく融合しているのが通常。しかし、モスリムだけはユダヤ人を嫌っている。スウェーデンでも、ユダヤ人を狙った殺傷事件が複数報道されていますが、加害者はモスリム系のスウェーデン人です。

だからこそ、今回のユダヤ人医師のイジメ問題に関しては、多くのスウェーデン人が、加害者はモスリムだと信じています。この点に関しては、加害者が判明したときに報告したいと思います。

 

この週末、私が執刀した膀胱全摘の患者さんが、術後性麻痺性イレウスになっているので、オンコールではないのですが夕方病棟に出かけてきました。誰がオンコールかで、信頼度が随分異なるんですね。カルテの記載はないし、輸液のオーダーもないし、自宅からカルテをチェックしていたら、イライラするだけだったので、やはり自分で患者さんを診察するのが一番。

 

ちょうど、看護師さんたちが夕食中の時間だったので、休憩室へ行くと、、、。

見事に全員が非スウェーデン人。

週末の夜勤。勿論、やりたくないでしょう。人気のない仕事は非スウェーデン人がする。

掃除をやってくれる人たちも全て非スウェーデン人。

 

日本でも同じ現象が起こっている。

移民に反対している日本人は、どう考えているのかなあ。外国人がいなかったら誰が人気のない仕事をするの?って。

日本は島国だから、外で起こっていることを肌で感じにくい。反ユダヤのモスリム。私が苦しんでいる、モスリムの男尊女卑という価値観。いくら頑張ってもどうしようもない問題。東京医大問題なんてチッポケに感じてしまう。

差別されているのは私だけじゃない

数日前から、カロリンスカ大学で、ユダヤ人の医師が上司からイジメられているという告発話がニュースで取り上げられています。1人ではなく、少なくとも3人ののユダヤ人医師が被害にあっていると。手術をさせてもらえなかったり、研究をさせてもらえなかったり、学会に参加させてもらえなかったり、、。

それって、私が置かれてきた状況とそっくり。私は、女性だからという理由で手術をさせてもらえず、臨床研究にも参加させてもらえなかった。これまでも、私だけでなく、多くの女性医師がやりたい手術をさせてもらえなかったという歴史がある科で、敢えて、男性が仲良しチームを作っている疾患グループでサバイバルを試みてきました。

 

これまでの科が無くなり、全く新しい体制になった今も、上に立つボスでさえも仲良し男性グループの扱いには手を焼き、さらに、根っこには、イスラムの男尊女卑の思想まで見え隠れする、、、、。

 

新しいボスは、私が手術をすることを許してくれ(男性チームが仮病で欠勤した結果、執刀医がいなくなったための緊急対応だったとはいえ)、その後も着実に症例を重ね、難しい症例でも合併症も起こさずにきましたが、男性グループはまだ諦めずに私をねじ伏せたい様子。今日の会議でも、「練習せずに手術するのは許されないし、責任が持てない。」と言っている。別にあなたたちに責任持ってもらわなくて構わないのですけど、と心の中で呟く。ボスは、「彼女のこれまでの症例を細かく検討したけれど、合併症もなく、機能的にも制癌的にも全く問題ない。」と言ってくれ、「個々のトレーニングプランは個々にそれぞれであるべきだ。」とボスが続けて言ったら、「あなたは外科医じゃないでしょ。」という応酬。何度も繰り返すようですが、「開腹手術もちゃんとできないあなたが何を言うか。開腹手術ができるようになってから文句言え。」と、口元まで出かかりましたよ。長髪をポニーテールでまとめ、老眼が始まっているのに、老眼鏡は絶対に使わないいい格好しいのスウェーデン人。性格が崩壊していると多くの人が言っていますが、口八丁なので絶対に凹まない。

 

ユダヤ人だから、女性だから、という理由で差別することは絶対に許せません。ユダヤ人医師を差別した上級医師は出勤停止。インターンの情報によると、その舞台は脳外科。脳外科が所属する、Tema Neuroという部門のボスは辞職に追い込まれました。

 

ユダヤ人差別のこのケースは、ユダヤ人だから差別するという明らかな証拠がありました。私の場合は、明らかな証拠がありません。そういう意味で、問題を表に出すのが難しい。ヒエラルキーがないと言われているスウェーデンでも、ヒエラルキーの最上層はスウェーデン人男性、次にスウェーデン人女性または移民男性、一番下に移民女性となっています。私が辞めるのか、相手が辞めるのか。もはや、共存は難しい状況になっています。私が辞めると、ボスも苦しくなってしまい、この、男尊女卑の体制を改革するのが難しくなってしまいます。

 

正義は勝つと信じて、闘いは続く、、、。

 

 

新病院!Here we come!

我が骨盤内癌のうち泌尿器系癌(膀胱癌、前立腺癌)の新しい入院病棟は、G7と呼ばれます。新病院本棟と旧病院の間にある新しい建物の中にあります。


オープニングにスタッフが自主的に用意した風船!!!雰囲気を盛り上げる名脇役!

そして、日曜日にも関わらず出勤して活躍した引越し部隊! いつも快活、ポジテイブでパワフルな看護師、医師の同僚たち!You are the best!!! I love you!!!

新しい病院の歴史の始まりに参加できることを幸せに思います!

 

新病院引越しへカウントダウン

新病院への引越しに向けてカウントダウン!

10月28日日曜日に旧病棟にサヨウナラをして、新しい病棟に引っ越します。

私はこの週末オンコールに当たっていますが、今週は引越しに向けてオペがなかったため、入院患者数も数名しかいません。勿論、救急患者さんがくれば対応しなければなりませんが、新病院へ搬送する患者さんに医師が付き添わなければならないほど重症は今のところいないので、このまま無事に過ぎることを願っています。

 

新旧病院を結ぶ地下通路では、物品の運搬も盛んに行われており、ロボットたちの交通渋滞も起こっています。

ロボットの行く手を阻もうものなら、「どいてください」とロボットに言われてしまいます。沢山のロボットが連なっている光景は圧巻。

土日の間で冬時間になります。1時間夜が長い。得をした、、、と普段なら言うところですが、オンコールなら、1時間余計にオンコールになってしまいます。この歳になったら夜起こされたくないので、何とか静かな夜になりますように。

植木屋仕事で全身筋肉痛

冬がもうすぐそこに迫っている気配のスウェーデンです。

 

まずは、trimmerより強力な電動草刈機で雑草の処理。スウェーデン語で、röjsåg、英語ではbrush cutterというらしい。trimmerはヒモが回っていたのに比べ、これは結構大きな刃が回ります。

今日は、道路に面している玄関側の駐車場スペースの一部に生垣となる木を植える作業。スウェーデン語で、Bok、European Beech、ヨーロッパブナの木です。一昨年、敷地境界の半分近くにこの木を300本近く植えました。今回は25本ですが、前回よりも大きな木なので、大きな穴が必要です。木を持ち上げるだけでも大変。

子供達もお手伝い。

何とか植えることができました。

翌日は、草刈機の後遺症で手や指の痛み、震え、植木による全身筋肉痛で大変でした。オペがなくて幸いでした。

 

お洒落な物乞いの女性

ストックホルムでは、あちこちに物乞いの女性が座っています。各スーパーの前、酒屋の前、、、。

主にルーマニアからやってきていて、組織化されているようです。それでも、最近、多少減ってきたような気も。

 

夏の終わりの物乞いの彼女。ハイヒールのサンダルを履いて、なかなかお洒落をしています。

晩秋の現在。同じ人に違いありません。

信号無視も堂々としたもの。

なんと、持ち場のスーパーのカフェコーナーでお茶していました。

物乞いには絶対に恵まないと、私は決めています。だいたい、あげる人がいるからやってくるのだし、あげても一時的にお金が回るだけで、長期的な解決にはなりません。以前、物乞い軍団の1人とみられる人が、フルニエ壊疽で緊急入院したことがあるのですが、複数回の手術に加え、高圧酸素療法(これだけで400万円くらいかかります)を受けた上、家がないので、長期に入院するということがありました。医療費を取れないばかりでなく、ベッドを一つ使うので、他の患者さんが入院できないこともあります。まずはクレジットカードを出してから医療が決まるアメリカと異なり、スウェーデンってあまりに太っ腹なのでは、と思いました。そういえば、日本では、支払いが困難な患者さんがいれば、すぐに、生活保護の申請をするよう説得したりすることがありましたねー。救急車で搬送される生保の患者さんを断ったら、ボスから怒られたこともありました。「生保は取りっぱぐれがないから、美味しいんだよ。」と。どの国の医療システムもいびつで、帯に短し襷に長しというところでしょうか。

向井千秋先生、来瑞

今年は日瑞国交開始から150年ということで、様々な行事が行われています。

その中の一つ。 Sparking interest in science through spaceというカンファレンス。

日本からは女性宇宙飛行士の向井千秋先生。母校、慶應義塾大学医学部、そして慶應義塾女子高校の先輩です。30年前に、女性が外科医を志すに当たって、アドバイスを受けたことがあります。彼女の最初のキャリアは心臓外科医でした。初めて出血を見たときに失神したというエピソードには驚いた記憶があります。対するスウェーデンの宇宙飛行士はChrister Fuglesang。夫と同じKTHの出身。

 

空中に浮いた水に、スウェーデンでは有名なBillar(車)という名前のお菓子をくっつけて食べるという宇宙での遊びを披露してくれました。あとで子供達に見せたら大喜びでした。

 

これは、宇宙が地球に貢献しているものを示す、最もわかりやすく、意味のあるスライドでした。

懇親会では向井先生にご挨拶して名刺の交換をしていただきました。

私の専門分野からは離れますが、頑張っている科学者の話はとても面白く、刺激になります。なかなか良い企画でした。

スウェーデン太っ腹、母国語教育

我が家の子供達は2012年生まれ。日本であれば来年小学校に入学するところですが、スウェーデンの6歳児は6歳の誕生日を迎える年の8月下旬から、grundskola(小学校)に入ります。

 

入学前に色々な書類を提出しますが、その中に母国語についての書類があります。移民の多いスウェーデンでは、スウェーデン語以外の子供の母国語について、基準を満たせば母国語教育を受けられるようになっています。

 

月曜日は、sovmorgon(お寝坊の日)と称して、普段は8時始業のところを9時始業になっていますが、この時間の8時から9時に、主に母国語教育を受けることができます。週に一回、1時間。我が家の子供達の学校は、スウェーデンで最も大きな小学校で、40ヶ国語の異なる言語圏からきている子供達がいます。そのほとんどが週一回の母国語教育を受けているのです。英語、フィンランド語、スペイン語、ペルシャ語などのメジャーな言語であれば、1クラスあたりに多くの生徒がいることもあるようですが、日本語に関しては我が家の子供達2人だけ。日本人の日本語の先生1人に2人が教えていただいています。毎回、教材もいただいて宿題もあります。何とも恵まれた環境です。この母国語教育、相当費用がかかると思われますが、本当に太っ腹なスウェーデンだなあと感心するとともに、感謝しています。

同級生に、生まれつきの聴覚障害のママを持つ児童がいます。親子の会話は手話です。ここで驚いたのですが、母国語教育には、何と手話の教育も含まれているのです。ここまでくると、感動以外の何物でもありません。スウェーデンって凄い国です、、、。

ノーベル医学生理学賞、本庶先生に!!!

本日、スウェーデン時間の11時半にノーベル医学生理学賞の発表がありました。

いつかは取ると言われていた本庶先生が受賞!

 

programed cell deathに関係すると予想されたため、PD-1と名付けられた蛋白が腫瘍免疫に関わることがわかり、そこからオブジーボに始まる免疫チェックポイント阻害薬という、新しい抗腫瘍治療の時代の幕開けとなりました。PD-1の発見から臨床まで20年以上を要しましたが、正に日本産の新しい治療方法と言えます。

私の専門分野ではオブジーボは腎臓癌に対して使われています。同じようなチェックポイント阻害剤が、転移性の膀胱癌にも使われ始めています。

 

 

この20年、転移性膀胱癌に対する全身療法は、シスプラチンを中心とした抗腫瘍剤療法のみだったので、これは大きな進歩だと言えます。スウェーデンではこれらの治療は外科医が担当せず腫瘍専門医が行うため、実際の診療で使ったことはありませんが、手術後の患者さんがお世話になっています。

本当に嬉しい本庶先生の受賞でした!!!