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今年のノーベル医学・生理学賞 (2)

ノーベル賞授賞式および晩餐会は毎年、アルフレッド・ノーベルの没日である12月10日に行われます。昨年は、授賞式晩餐会に参加しました。

今年のノーベル・ウイークは12月第2週となりましたが、受賞者がストックホルムに到着してから毎日のように様々な行事が行われます。ノーベル医学・生理学賞受賞者のスケジュールなどに関しては、ノーベル審査委員会の事務局長が仕切っており、エスコートはUD(外務省)からのノーベルアタシェが行います。

今回の行事のうち、内外プレス対象の記者会見がカロリンスカ研究所で行われましたが、マラリアでの受賞の中国のTu博士は全く英語を理解しないので、中国語ー英語の通訳が用意されました。大村博士についても、日本語でのやり取りがご希望ということで、日本語ー英語の通訳が必要となり、事務局長の希望として、通訳ができてかつ、研究・臨床の専門家という人選で、私に依頼がありました。とても光栄なことではありますが、何しろ私の英語はスウェーデン語の上達に伴って錆びついており、英語を話し始めるとスウェーデン語の単語が混じってしまうという始末。それでも、本職の通訳よりも医学の専門家という強い希望だったので、お引き受けすることにしました。

通訳をする以上は、業績について知っている必要があるため、学生時代の知識などすっかり忘れ去っている寄生虫学など関連する資料を読み、自分なりに英語と日本語でまとめを作りました。大村先生ご自身が寄生虫学者ではないので、放線菌やその産生物質、その作用機序なども勉強しましたが、確かに、これは素人には理解するのは難しいかもしれません。公衆衛生に関する部分では、億以上の数字が出てくることも多いのですが、どうしても日本人は英語日本語間の大きな数の変換が苦手で、私もその例外ではありませんでした。これについても少し練習しました。また、記者会見の前週に事務局長と打ち合わせをし、当日はご挨拶と打ち合わせをご本人とするということで早めに会場に到着する予定になりましたが、当日は実はオンコールに当たっていたのですが、記者会見の間だけなんとかボスに交替してもらうということで準備を整えました。

 

一時間ほど前に会場である研究所のノーベルフォーラムに到着しましたが、既に、日本と中国のジャーナリストが会場の中央前方の最も良い位置を占領していました。あとからきたスウェーデン人のジャーナリストが「これじゃ良い写真が撮れないよ。」と怒って、秘書さんに文句を言っていましたが、「直接交渉したら。」とあっさり言われてしまっていました。

記者会見は午後2時からですが、15分ほど前に裏手から上階に上がり、受賞者の投票がなされる大会議室にいる受賞者に会うことになりました。

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向かって左から、大村博士、Tu博士、Campbell博士、そして事務局長のUrban Lendahl教授です。大村先生が最もお若く80歳ですが、3博士ともとてもお元気そうでした。大村先生は、とても気さくな腰の低い方で、通訳役の私にも丁寧にご挨拶をいただき、名刺まで交換させていただきました。

14時直前にジャーナリストで超満員の会場に入り、私は大村先生のすぐ傍に座ることになりました。英語での質問を日本語で先生にお伝えし、先生の日本語の回答を英語に直すという作業は、難しいものではありませんでしたが、共同受賞者の質疑応答を臨機応変に、かつ、タイミング良くお伝えすることが必要と気づき、それを随時状況判断しながら行うのが最も難しかったことでしょうか。先生がCampbell先生の発言を引用しながらお話しになったときには、その努力が報われた気がしてとても嬉しく思いました。

当初の予定では、前半は共同記者会見で、後半は3人別々のぶら下がりということだったのですが、何しろ、Tu先生の質疑応答に時間がかかり、50分を過ぎたところで散会となりました。その後、大村先生だけは、日本人記者のぶら下がり取材があり、記者の要望に応えて、15年前に亡くなった愛妻の写真を披露なさっている光景が印象的でした。

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関係者が受賞者を裏手から退場させ、その間、ジャーナリストは会場に留まるような手はずになっていたのですが、うまくいったのでしょうか。

 

翌日に、ノーベル賞記念講演がカロリンスカ研究所であり、その後にパーテイーがありました。私はそのパーテイーに出席しましたが、そのときに、アタシエの方から、「通訳のお礼をおっしゃりたいそうです。」とお話があり、再び大村先生にお目にかかりました。

「お礼を言えなかったので、名刺をいただいていたので、帰国してからお礼状を書こうと思っていました。」とおっしゃっていただき、感動しました。また、研究に関する話でも盛り上がりました。なぜ、川奈ゴルフ倶楽部なのか、という問いに対しては、大村先生、実はとてもゴルフがお上手で、ゴルフの際に、「あそこの土に惹かれるなあ。」ということで採取なさったということでした。人格者には運命の女神も味方するんですね。

記者会見の翌日、日本ではNHKを始め、多くの民放のニュースで映像が流れたらしく、思った以上に私も大写しになって驚きました。いろいろな方から、「テレビで見たよ。」という連絡をいただき、実に多くの方がニュースをご覧になっているんだなあと改めて思いました。今年のように、既に世界で何億という患者さんの治療に使われている薬の発見という素晴らしいノーベル賞、しかも日本人の受賞という快挙に関わることができたのは、この上ない幸せなことでした。

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記者会見で、「ノーベル賞を取れると思ったか。」という質問に対して、「アフリカに行って、多くの患者さんが救われているのを見たときに、人類のために大きなことをしたんだなあという思いはありましたが、それでノーベル賞を取れるとは思いませんでした。」と語っていらっしゃいましたが、この写真を見るとそれが理解できます。

 

記者会見を報道したニュースは以下のリンクから。日本では英訳は必要ないため、もっぱら通訳用のメモを必死にとっている私が写っております。

 

今年のノーベル医学・生理学賞 (1)

今年のノーベル医学・生理学賞は、実に良い賞でした。アフリカなどを中心として、貧しい人々が多く罹患するマラリアと線虫に対する治療薬の発見に対して。

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ノーベル医学・生理学賞審査委員会からのプレス用の情報はこちら。簡易バージョンはこちら

線虫に対するAvermectinを産生する放線菌を発見した日本の大村博士。河川盲目症(River blindness )は、Onchocera bolvulus(回旋糸状虫)がBlack flyと言われる蝿を介して人間に感染し、幼虫が炎症により角膜に非可逆性の瘢痕形成を来たすため盲目となる疾患です。感染者1億にも上るといわれますが、AvermectinがIvermectinとして商品化され、Ivermectinの年2回投与にて盲目となるのを完全に予防することが可能となるものです。メスの成虫は1日1000匹ほどの幼虫を産みます。成虫にはIvermectinは効かず、成虫は20年近くも生存するので、長期にわたる投与が必要ですが、症状の原因となるのは幼虫であるため、幼虫を殺すことで発症を防ぐことができるという訳です。

Ivermectinはこの他にも、蚊が媒介するフィラリア症(象皮病や巨大陰嚢水腫の原因)にも有効です。沖縄で勤務していたとき、ときどきフィラリア症、乳び尿や陰嚢水腫の患者さんを診ることがありました。フィラリアの診断は、ミクロフィラリアの血中内での確認でした。ミクロフィラリアは昼間は体内奥深くの静脈などに潜んでおり、夜間には末梢血内に出てくるため、夜間に末梢血を採って診断するのがポイントでした。沖縄の離島からやってきた患者さん。さとうきび畑で働く人でした(さとうきび畑で蚊にさされやすい)。巨大な陰嚢水腫を長年隠し持っていて、とうとう我慢できずに家族に伴われてやってきたのですが、応急的に穿刺したところ、穿刺液3リットル以上。

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この写真は、教科書にも採用されている有名な挿絵。担ぐほどの巨大な陰嚢水腫です。

Ivermectinはフィラリアの他には、糞線虫の治療に使われます。日本で糞線虫の治療の適応となってから10年にもまだ満たないのですが、現在では、ダニによる疥癬の治療に多く使われているようです。私が専門医取得前に修行していた都内の病院で、疥癬が大量発生したことがありましたが、当時は有効な治療薬がありませんでした。隔離、消毒やガウンテクニックなどで対応していましたが、それほど有効でもなく対応が大変だったことを覚えています。Ivermectinは節足動物に有効なのだそうです。

薬には必ず副作用がありますが、Ivermectinの凄いところは、人間への重篤な副作用がないにもかかわらず、寄生虫を殺すことができ、また、現在のところ耐性もないということです。IvermectinはGABAなどのligant-gated chloride channelをブロックすることが作用機序で、細胞膜の極性が失われ、このchannelが発現している筋肉や神経組織が障害されることで殺寄生虫作用が発生します。このchannelは人間では中枢神経系に発現しているのですが、blood- brain barrierを通過しないため、人間に対する作用はないとのこと。薬としては、too good to be trueといったところでしょうか。

このIvermectinの元であるAvermectinは、大村博士が川奈ゴルフ場近所で採取した土に含まれていた放線菌から産生されたもので、現在までAvermectinを産生する放線菌種は発見されていないということです。これも驚きです。

大村博士がスクリーニングした上で選別したこれら放線菌を培養し、それらが産生するactive substancesを解析しAvermectinを同定したのが、共同受賞者のCampbell博士です。大村博士が1971年に(何とサバテイカルのようなのですが)アメリカを訪問した際に、Merck社などのラボで働いていた研究者たちとのコラボレーションが始まりました。そして、1970年後半に、Avermectinの発見がなされたのです。Avermectinを化学的に合成したものがIvermectinであり、1980年代初頭にすでに人間における治験が始まったのは、驚くべきスピードであったと思われます。2012年までに2億人以上の人々がIvermectinの治療を受けてきました。マラリアと比べて、River blindnessは忘れられていた熱帯病:the neglected tropical diseaseの一つでありましたが、Ivermectinの導入によって治療は急激に進み、WHOによると2025年までに撲滅できるということです。このように急激に治療が進んだことの大きな理由は、Merck社がIvermectinを無償で提供することを決断したことによるものが大きいそうです(余談ですが、動物のフィラリア症治療に関しては薬価は高額であり、Merck社は動物の治療を通して利益を上げているのだそうです。)。

今回のノーベル賞関連の行事にあたり、大村博士とお目にかかる機会がありました。長くなりましたので、そのあたりのことは次回に。

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日本人のモラル

海外に住んでいると、非日本人から、日本人のモラルやマナーの良いことを指摘されます。中には、日本や中国、韓国は同じような国だと勘違いしている人もいて驚くこともありますが、アジア人の中でも日本人のモラルやマナーは群を抜いて良いと言えるのではないかと思います。「控え目」、「ルールに従う」、「他人への思いやり」など、日本人が優れている点は多いように感じます。「沈黙は金」もいかにも日本的です。

しかし、残念ながら、日本人にもモラルのない人がいるのも現実です。最近、腰が抜けそうになるほど驚いたことがありました。このような記事は非常にcontroversialなのですが、私と気持ちを共有して下さる方もいらっしゃるだろうと記事にすることにしました。スウェーデンで日本食品を販売するあるお店のHPですが、2014年2月のセール品として、ネット上で売られているものです。

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何と、賞味期限が2011年の2月で切れているものが商品になっています。

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乾麺であってもカビの生えやすいソバ(参考資料:sobakabi)なども、2012年に賞味期限切れ。

賞味期限切れの食品をこのように販売することなど、決して許されることではありませんし、販売対象の殆どは日本人であることを考えると、日本人が日本人から賞味期限切れの食品を販売することにより利潤を得ようとしているという行為が、けがらわしい。私は職業柄、記名、匿名関わらず、スウェーデン在住邦人からの医療相談を受けることがあります。日本人として、少しでも助けになればと、勿論、無料で相談にのっています。海外に住む日本人として、日本人相手に小遣い稼ぎをしようという気持ちなど、露ほどもありません。

双子が生まれてから、安全な食への意識は以前よりも高くなりました。食材は出来るだけKrav(オーガニック)印のものを選びますし、より新鮮な食材を求めます。「賞味期限切れの食材を買う方にも責任がある」という考え方もあるかもしれませんが、家計を助けるために食費を切り詰める目的の方もいらっしゃるでしょう。賞味期限切れの食材を売るという非合法なことをしなければ、買う人もいないのです。しかも、厚顔無恥にも、「堂々と賞味期限切れである」ということを表示することにより、「何かあっても、責任は買い手にある。」と言わんばかり。

カビ毒は煮たり、炒めたりといった加熱処理でも、殆ど減ることはありません(資料:kabi.pdf – kabi

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ソバに付き易いカビ、アスペルギルス種が産生するカビ毒、アフラトキシンB2は調理後も84%が残存しているそうです。また、アフラトキシンB2は肝臓癌の原因物質として知られています(昔、国家試験でも重要項目でした、、、。)。

日本にお住まいの方には、信じられないような話だと思いますが、スウェーデンにお住まいの方は、このような危険のある賞味期限切れの食品を購入することのないように。将来のある子供の口に入れるなど、論外です。

同じ日本人として、「恥を知れ」と言いたい。

大分、強い表現になってしまいましたが、このような犯罪行為を黙って見過ごすことが出来ませんでした。(該当者以外で)気分を害された方がいらっしゃいましたら、申し訳ございません。

私は、日本人の名を汚さないように、誇りを持って、努力して生きていきたいと思います。

 

追記:コメントにいただいて気付きましたが、該当するHPの変更が行われたようですので、後にお読みになる方が、「この程度であれば良いのではないか」と勘違いなさることもあると思いますので、元のHPをPDFとしたものをリンクします。

Produkter Japan Shop – Sunai

母と娘、ドリームライナーの旅

ご無沙汰しております。

10月に2週間ほど、「わたし」と二人で里帰りをしてきました。

一人で二人共連れて帰るのは無理なので、活動的な「ぼく」を残しての帰国。それでも、コペンハーゲン経由ではなく、最短のヘルシンキ経由を選びました。チケットのお値段も随分可愛くなかったのですが、背に腹は変えられません。そして、フィンランド航空ではなく、この夏に就航したばかりの、JALにしてみました。機体は話題のボーイング787、ドリームライナー。

ところが、成田着陸予定時間には、10年ぶりの大型台風が関東地方を直撃する予定になってしまいました。ヘルシンキ発が5時間近く遅れることに。最初は、ご機嫌だった「わたし」。

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そのうち疲れて涙もこぼれます。長旅に付き合わせてごめんね。母の心は痛みます。

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赤子連れでは、空港で食事にありつくのも至難の業。仕方なく(!?)出発までに、ワインと生ビールでカロリー補給。

幸い、バシネット付きで2席を確保していただきました。10キロ弱の「わたし」も、身長はぎりぎりでした。

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しかし、流石にドリームライナー。ゆったりとした空間、奇麗なトイレ、快適な空調。そして流石、日本の誇れるJALのサービス。客室乗務員さんの優しいこと。

疲労困憊で無事成田着。

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妹と姪が迎えにきてくれて、車内でぐっすり睡眠。

日本滞在中には10日ほど、近所の保育所に「わたし」を預けました。

日本の保育所の素晴らしいこと。スウェーデンの保育園に比べると、清潔だし、きめ細やかだし、、、。

感動するのが、連絡帳。食事は何をどのくらい何時に食べたのか。排便はあったのか。体温。保育所で何をしたか。子供のの様子。これらが記載されてきます。これは始めの頃の記録。

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そして後半は、、、。

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保育所に慣れていく様子がわかります。

しかし、着替えだけでなく、おむつにも記名し、使用済みのおむつは持ち帰るなど、スウェーデンでは無いことに驚きもしました。

帰国中はいろいろな予定があったのですが、母が良性発作性頭位めまい症になってしまったため、ほとんどの時間を自宅で過ごしました。症状が激しかったため、入院を勧めたのですが、「医者が何人も家にいるのに、入院したくない」ということで、自宅療養プラス念のためのMRIで済ませました。いつも親不孝をしているので、こんな帰国も良かったかもしれません。

スウェーデンへ発つ日は、私一人ならば決して見送りなどしない両親が、やはり孫の「わたし」が可愛いのか、連れ立って成田までお見送りに。別れはいつも辛いものですが、「わたし」が一緒ですので、感傷に浸っている暇もありません。

帰りも運転手をしてくれた妹が撮ってくれました。

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今回の旅で大活躍だったのが、これ。

display_213119290073_dim5BABYZENのバギー、YOYOです。折りたたむと、何と客室内持込のできるサイズになります。乗り継ぎもあるので、機外に出たらすぐにバギーが欲しい私にとっては、まさに救世主!スウェーデンのBlocketというサイトで、中古で購入しました。

セキュリテイーに入る前は、このバギーと、レスポのラージウィークエンダーと小さなポシェットを担ぎ、「わたし」を抱っこ。母は強し!

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帰りもドリームライナーは快適でした。ただ、前日に39度の熱を出していた私のご機嫌はそこそこで、小児科医の友人のアドバイスに従って、6時間おきにAlvedonの座薬を使いながらの空の旅になりました。「わたし」も1時間くらいしか寝てくれず、、、。

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各方面に愛想を振りまき、

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いたずらに余念なし。

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今回も、客室乗務員さんには、本当に親切にしていただきました。子連れで肩身の狭い母としては、涙が出るほど嬉しいことです。幸い「わたし」が叫ぶようなことはなく、他の乗客の方にご迷惑をお掛けしたことは殆どなかったと思います。

ヘルシンキ着陸前に出た「吉野屋の牛丼」には感動!何しろ、外食も殆どしなかった日本滞在でしたので、あっという間に完食しました。梅酒のロックとともに。

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家族に会いに、年に2回くらいは帰国したいところですが、次回はいつになることやら、、、、。

スウェーデンの医療を支えているのは、国外医学部卒業の医師

今日は、少し前に、医師向け週刊誌に掲載された次の記事について。オリジナルはこちら

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スウェーデンの医師免許取得者の半数以上がスウェーデン外の医学部卒となったのは、2003年が初めてのこと。以来、この現象は継続しており、まさに、スウェーデンの医療は今や、国外医学部卒業の医師無しでは維持できない状況になりつつあります。

 

次の図は、新規医師免許取得者の年次別推移。紫のラインは国外医学部卒業の医師。

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この図を見ると、毎年、2000人程度の新しい医師が誕生しており、半数以上がスウェーデン国外の医学部卒業者。日本では7,8千人くらいと記憶しておりますので、人口を考えると、日本よりずっと多いですね(しかし、医師一人当たりの勤務時間はずっと少ない!)。1995年には、国外医学部卒業の医師の医師全体に占める割合は13%でしたが、2010年には倍近くの23%に。それでも、国際的にその数字は最も高いという訳ではないようです。イギリス、アメリカなどはスウェーデンよりも高い割合。対する、イタリア、ドイツ、フランスは5%にも満たないとのこと。日本はもっと少ないのではないでしょうか。やはり、英語圏では外国人医師の言語に対するハードルが低いからなのか、あるいは、文化によるものか、、、。

 

1000人以上の国外医学部卒業者の国別内訳。最も多い黄色の部分は、EU内から。基本的に、EU内の医師免許を取得すれば、EU各国で働くことができます。紫の部分は、EU外から。私もこのグループに属します。毎年、最低100名、多いときは300名ほどで、主に、イラクとロシアから。水色は、スウェーデン人が国外の医学部を卒業したグループ。これも年々増加しており、ほとんどはEU内の医学部卒業。スウェーデン内の医学部に進学できなかった人が、ポーランドやルーマニア、ハンガリーなど、英語による医学教育を行う医学部に一部自費で入学するケース。自費とはいっても、日本に比べれば破格に安い学費です。

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医学教育には一人当たり数千万円の費用がかかると言われていますが、スウェーデンは新規医師免許取得者の半分以上が国外で教育を受けた人間、つまり、医学教育にかかる費用をかなり節約していることになります。私の経験では、非スウェーデン人の医師のレベルは決して低くありません。むしろ、優秀な人は多い。優秀な医師を医学教育の費用を負担せずに輸入するということは、本来ならば日本もならっても良いのではないかと思います。近年、日本人も、スウェーデン人と同じように東欧諸国の医学部に学ぶ人が増えているようですが、厚生労働省の規定では、日本人であっても、国外の医学部卒業の場合は、日本の医師免許を取得する際の手続きは複雑です。東欧諸国の医学部を卒業するためには、相当な勉強が必要で、日本の医学部のように生ぬるくはありません。むしろ、日本の医学部卒業生よりもすぐれていると考えられるのに、医師免許取得のプロセスが複雑なのは片手落ちとしかいいようがありません。一部では、「日本の医学部に入ることができなかった落ちこぼれが東欧へ流れる」という輩もいるようですが、東欧の医学部の授業料は、年間100万円程度。学力は十分でも、年間最低数百万円、場合によっては1000万円近くもかかる日本の私立医学部に入ることができない人は星の数ほどいると思われます。スウェーデン人に、日本の私立医学部の学費の話をすると、「払える人がいるのか」と驚かれます。日本国外の医学部を卒業した日本人に対する日本の医師免許の交付については一定のルールが無い現在、医師不足対策として、コストのかかる医学部新設よりも、海外医学部を卒業した日本人医師の逆輸入の制度を整備した方が良いように思います。

おめでとう、東京!嬉しいけれど少し複雑。

昨晩、スウェーデン時間で22時。

ブエノスアイレスで、2020年夏季オリンピック開催地が発表された。その数時間前には、既にマドリッドが落選。決選投票に残ったのは、東京とイスタンブール。

この時点で、東京の勝利は堅いのでは、という印象であった。東京にとって、運の良いタイミング。直前にセント・ペテルスブルグで行われたG20。このとき、ロシアのプーチン大統領は、「アメリカがシリアを攻撃するなら、ロシアはあらゆる手段でシリアを援助する。」と発言した。そして、ロシアの空母が発進した。

イスタンブールでは、大規模なデモが起こったばかり。それに加え、トルコはシリアに隣接する。それを考えただけでも、イスタンブールでの開催決定はありえない。

日本人として、東京が開催地に選ばれることは、非常に嬉しい。しかしながら、安倍首相が、「福島のコントロールは万全」ということをアピールしたのには愕然とした。現在においても、汚染水が漏出していることは報道されているし、それだけでもコントロールされているとは言えないのは明らかだ。日本国民は、そのような報道にもはや慣れ切ってしまっている。

「地震、津波、福島。暗いニュースばかりだった日本に夢と希望を。」といううたい文句にも物申すことがある。未だに15万人もの人が仮設住宅で暮らしている。その人たちにとっては、東京がオリンピック開催地に選ばれることなど、どうでも良いはずだ。それよりも、今の生活、そして、将来どうなるのかが大切なのだ。地震や福島をIOCにアピールする人たちは、実際に被災している人たちではない。

勿論、オリンピックが開催されることの経済効果など、日本にとってのプラス面も多いことは理解できる。しかし、未だに苦しんでいる人たちの前にオリンピックが優先されてはならない。日本人は、祭りに踊らされやすい民族だ。「夢」や「希望」という甘い言葉に簡単に流されてしまう。

 

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しかし、ロゲ会長が「東京開催」を発表した、この瞬間には、日本人として目頭が熱くなった。勿論、嬉しかった。

日本人の勤勉さやホスピタリティーは、世界に誇れるものだ。そして、日本には素晴らしい文化がある。オリンピック開催国に選ばれたことで得られるメリットを最大限に利用して、国が正しい方向に進み、発展していって欲しいと思う。

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橋下よ、沈黙せよ

5月13日の大阪市長・橋下氏の発言が物議を醸して久しい。海外から非難され続けても、彼は自分の足元に穴を掘り続けている。しかし、また、橋下氏が辞任に追い込まれることがない日本社会。これがスウェーデンだったら、橋下氏は即座に辞任である。因みに、私は、スウェーデンに住んでいるからといって、スウェーデン賛美者ではないことを、再度断っておく。しかし、橋下氏の発言には、私も大きな怒りを覚える。

橋下氏の発言に関しては、改めて解説する必要もないが、「日本軍の従軍慰安婦が必要であった」という発言。海外では、慰安婦が「sex slave」と訳され、あらゆるところで彼の発言が非難されている。当然のことだ。しかし、非難されればされるほど、彼はTwitter上で激しく反論し、墓穴を掘っている。そして、「あの発言は、「当時必要だったということ」で、現在のことではない」などと弁解しているが、実際、そうではないのは次の発言から明らかである。

 

タイトルどおり、「沖縄米軍海兵隊司令官に風俗業を活用して欲しい」と言ったら、そんなことはとんでもないことで、その話をすることを拒否された、ということを紹介したもの。「建前ばかり言っているから、、」と本音で話すことを説いているが、この世の中、本音が通るものだと本気で考えているのだろうか。ましてや、殊に政治家たるもの、建前は重要であるし、とりわけ、こんな話題に関して本音で話すべきと勝ち誇ったように言っているのは、正気の沙汰とは思えない。そもそも、「法律の範囲内」での風俗業こそ建前であり、法律の範囲を超えたサービスが風俗業でまかり通っていることを、知らないとは言わせない。

どんな状況におかれても、性欲の捌け口として性風俗サービスの提供を女性から受けることは間違っている。射精が必要なら、マスターベーションをすればよろしい。女性として、女性蔑視の橋下発言はとても許せるものではないし、さらには、自分の発言の不備を粉飾するために、「当時は」という点にすりかえようとし(それは、海兵隊司令官への助言から、「現代も」必要であると考えていることは明らかだが)、一層牙を剥くスタイルには吐き気さえ覚える。

スウェーデンでは女性蔑視や人種差別など、差別に関するモラルのハードルは極めて高い。あまりに高いために、それらに関することは話題にしない方が無難である。そんなこともあって、政治家はこの手の話題には一層気を使う。最近も、差別発言をした政治家が相次いで辞職に追い込まれた。こんな状況にあっては、建前発言は当たり前である。しかし、建前だけで社会は良くはならないので、相当に配慮した上での本音は必要である。スウェーデンでは、橋下氏は即座に辞職しなければならないし、その後の政治家としての道は厳しいであろう橋下氏を許している日本は、流石に差別のまだある国である。日本国民として、橋下氏の発言は実に恥ずかしい。「覆水盆に返らず」なので、せめて、沈黙してほしい。

最近、スウェーデンの政治家に非常に親近感と敬意を持った出来事があり、そのため、橋下氏とのコントラストがあまりに大きすぎてこの記事を書くに至ったのだが、長くなってしまったので、その出来事は(そちらが実はメインの話題)次に譲ることにする。

オランダ新国王即位式

4月30日はオランダのウィレム・アレクサンダー皇太子が、母親のベアトリクス女王の退位に伴って、新国王に即位しました。ベアトリクス女王は1938年生まれの75歳で、健康上の問題もなく、退位は新しい世代に任せるべきという女王自身の信念に基づくものだそうです。

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女王には3人の王子があり、長男である皇太子が新国王に即位しました。皇太子妃マキシマは私のお気に入りでもありますが、アルゼンチン出身。

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二人には3人の女児がいます。

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女王には8人の孫が。

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即位式には、日本からも皇太子夫妻が参加。

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スペイン皇太子夫妻。

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ベルギー皇太子夫妻。

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デンマーク皇太子夫妻。

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チャールズ皇太子夫妻。

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勿論、スウェーデン皇太子ビクトリア夫妻も。

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新国王がバルコニーから。

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前女王もきっと肩の荷がおりたことでしょう。

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晩餐会では、皇太子殿下とスウェーデン皇太子夫妻のショットも。

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ベアトリクス女王は在位33年ということでしたが、ご自分で身を引く時期を決めたことは天晴れだと思います。イギリスや日本のように超高齢の女王や天皇が頑張ることも良いのでしょうけれど、働き盛りの年齢があるのと同様に、位を辞する時期もあった方が良いような気がします。スウェーデンなどは、現国王の評判が下り坂で、まだ60代であるにもかかわらず、ビクトリア皇太子へ位を譲るべきだという世論があるくらい。

オランダ王室についてはマキシマ妃のことくらいしか知りませんでしたが、去年2月、第2王子ヨハン・フリーゾがアルプスのオフピステで雪崩に巻き込まれ重態というニュースを聞きました。現在も意識不明のままロンドンの病院に入院中だということですが、彼の結婚にまつわる話は今回初めて知りました。彼が結婚した女性、メイベルは、彼女が大学生時代に、ヨーロッパの有名な麻薬王の愛人であったこと、その後も、国連職員であった時代に、ボスニアの大臣と不倫関係にあったことなどから、彼らの結婚はオランダ政府と議会の承認を得ることができず、結局、彼とその子供が王位継承権を放棄することで決着したのだそうです。

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王位継承権を捨てても結婚した、、。これも天晴れです。日本では絶対にありえません。以前にも書きましたが、ヨーロッパ王室では、ノルウェー皇太子が、麻薬経験者のシングルマザーと結婚したのを筆頭に、スペインの皇太子妃もバツ一ですし、スウェーデンのダニエル王子も、おそらく遺伝性であろうとしか考えられない腎疾患による慢性腎不全により、父親からの生体腎移植をするという健康状態でした。どれをとっても、日本の皇室ではありえる話ではないですし、一般家庭においても簡単には祝福されない結婚なのではないでしょうか。バツ一、シングルマザーは勿論歓迎される訳はありませんし、未だに、長男というだけで、嫁の立ち居地が決まってきたりする日本。特に名家という訳でもないのに、家の継続のために婿や嫁を確保したい家。

有能な男性達を虜にしたメイベル妃。写真からみても、とても素敵な女性のようです。しかし、ヨハン・フリーゾ王子の意識は事故から1年以上経った今でも戻らず、それはとても悲しいことです。

ストックホルムより速報!山中教授ノーベル医学・生理学賞受賞!!!!

「受賞は確実、それがいつなのか」、という山中先生へのノーベル賞。思ったより早くやってきました!!!

おめでとうございます!!!!とても嬉しい!!!!今年はあまりに嬉しすぎる年になりました!!!

 

国際禁煙デー World No Tobacco Day (WNTD)に寄せて

本日、5月31日は1987年にWHOが定めた、国際禁煙デーです。

スウェーデンでは1994年7月に学校校庭での禁煙を定めたのを皮切りに、2005年6月には、レストラン、パブなどが全面禁煙となりました。生まれてこれまで一度たりとも吸ったことのない私にとっては、僅かなタバコの臭いも気になります。スウェーデンでの外食は決して日本のように美味しくはありませんが、タバコ臭のしない環境は、何と素敵なのでしょう。日本へ帰国して、レストランなどでタバコの臭いがすると、残念ながら、「なんて野蛮国な国なんだ。」と感じてしまいます。そんな日本を尻目に、スウェーデンでは最近、レストランの屋外席や、バルコニー、電車やバスの待合場所などでの禁煙を法制化する動きがあります(記事12)。

2011年のG7における喫煙率は、フランスの26.2%に続き、日本は23.9%で2位。続いて、イタリア(23.1%)、イギリス(21.5%)、ドイツ(21.9%)、カナダ(16.2%)、そして最下位はアメリカの16.1%。しかし、日本の23.9%という喫煙率は、日本人女性の低い喫煙率により引き下げられた値であり、2008年のデータで性別で比較すると、2位のフランスの30.6%に大差を付けて、日本人男性は39.5%とG7ではトップです。男性における国際比較では、ギリシャ(46.3%)、韓国(45.3%)、トルコ(43.8%)、日本(39.5%)、エストニア(38.6%)の順で、日本は堂々の世界第4位。対する日本人女性は、この数年常に喫煙率下位3位に入っており、2010年では12.1%。

OECDのデータによると、日本の最初のデータは1965年で、男性の喫煙率は何と82.3%。これは、OECDのデータでは他に例のない高い数字です。日本たばこ産業株式会社(JT)の前身は、日本専売公社であり、大蔵省から独立したもの。現内閣総理大臣からして、「18歳」から喫煙を始めたヘビースモーカーであり、日本男性の高い喫煙率は、JTの影響力を排除できず、また、禁煙する強い意思のない政治家の無能によるものであり、それが日本の文化でもあるのか。OECDのデータで興味をひいたのは、一般的に男性の喫煙率が女性のそれを上回る中、北欧諸国では男女の喫煙率が拮抗しており、2009年のデータでは、スウェーデンの男性の喫煙率は13.5%、対する女性は15%と、女性の喫煙率が男性のそれを上回る唯一の国であったということ。流石、男勝りのスウェーデン人女性。

タバコの起源は、新大陸(=古代アメリカ大陸)にあると考えられており、16世紀はじめには、すでに数種のタバコ属の植物が栽培されていたようです。ヨーロッパへは、新大陸を発見したコロンブスにより伝えられたとか。日本へも16世紀に南蛮貿易により伝えられました。もし、タバコの起源がごく最近であれば、「百害あって一利なし」のタバコは、麻薬や覚醒剤と同様の扱いになり、喫煙自体、法で禁じられたに違いありません。喫煙が肺癌の原因であることは良く知られていますが、泌尿器科領域でも、膀胱癌はヘビースモーカーに多い病気です。膀胱癌の仲間である、腎盂癌や尿管癌も同様であること、喫煙者の手術は高リスクであることなどから、患者さんには強く禁煙を勧めますが、なかなか喫煙をやめられない人も多いのが現実です。医師仲間をみると、日本の医師には喫煙者が多かったですが、スウェーデンでは非常に少ないという印象です。泌尿器科では知る限り、一人だけ。その代わり、snusという噛みタバコのようなものを使っている医師は複数います(大手メーカーSwedish MatchのHP)。

snusには、小さな袋に入っているものと、粉末を丸めて使うものとがあります。

 

いずれも、上唇と歯肉の間に挿入するのですが、殊に粉末タイプのものは、見るのも汚らしい。私にとっては臭いも吐き気をもよおすほど。

 

癌だけではなく、閉塞性肺疾患、虚血性心疾患など、喫煙の弊害をあげたらきりがありません。喫煙に関連した疾病により、どれだけ医療費が押し上げられていることか。私にとって喫煙者は、知能の低い野蛮人としか感じられません(汚い言葉で失礼します!)。殊に、喫煙の弊害を知っている医師の喫煙者はなおさらです。以前の上司であった教授がヘビースモーカーで、外科医、研究者としては尊敬していましたが、喫煙に関しては論外。禁煙のはずの院内で、教授室や医局は「治外法権」とのたまわっておられ、医局員は私も含めたんまりと副煙流に暴露されていました。スウェーデンでは、病院内の喫煙は勿論のこと、建物の出入り口での喫煙も禁じられています。それでも、高カロリー輸液の点滴袋をさげ、車椅子に乗った患者さんが、出入り口で喫煙しているのを良くみかけます。

少し前には、病院の出入り口にベッドに寝たままの患者さんが降りてきて、タバコを吸っていたのを目撃し、驚愕したのでiPhoneで激写。そこまでして、タバコが吸いたいか、、、。

少し脱線しますが、日本で現在、生活保護の患者さんにジェネリック薬品を優先させるとか、医療費の一部自己負担をさせるとかという論議がなされていますが、私はどちらも賛成。この話題に関してはまた取り上げたいと思っていますが、スウェーデンでは、年間2200クローネを上限として外来処方薬の自己負担が決められていますが、これを超えた場合、医学的理由がなければ薬価の低いジェネリックが優先されます。ジェネリックの処方を拒否した場合、上限に関わらず自己負担となります。生活保護者に関しても、たとえ、戦争難民であっても、減額された外来受診料や処方薬に対する自己負担が発生します。このようなスウェーデンの状況を鑑みると、日本の生保患者に対する医療費免除は、直ちにやめるべきで、これにより、通常より高い生保患者の受診率は抑制され、生活保護費の半分を占める医療費も抑制されることでしょう。税金を納めている低所得者よりも、生活保護者の方が高額の医療を受けることができたり、使途自由な生活保護費で何万円ものタバコを購入し病気になる生保患者の存在は、矛盾以外の何者でもありません。

国際禁煙デーの存在はあまり知られておらず、メディアも報道することが少ないようですが、スウェーデンでの議論が進んで、是非、レストランの屋外席やバルコニーでの喫煙が禁じられるようになってほしいものです。喫煙者が病気になるのは自己責任ですが、非喫煙者に副煙流の吸入を強いることは、言ってみれば殺人行為に近いといえるのですから。愛煙家の方、ごめんなさい。