Jamie Oliverという料理人を今や知らない人はいないと思います。テファール社製品で彼の名前が付いたものは沢山ありますし、スーパーにも彼のプロデュースした食品がずらりと並んでいます。彼の料理には気取りがなく、素人にも敷居が低いところが私は好きです。また、複数の料理人が、贅沢な食材を使い、贅沢な料理を目指すのに比べ、彼は庶民の食に興味があるようにも思います。イギリスの給食に関するプロジェクトなども、彼の哲学を表すものなのではないでしょうか。
先週末の朝、TV4のNyhetsmorgonでJamieがゲストで出演していました。
タイトルは、
Jamie Oliver berättar om maten, dyslexin och gubbröran
(Jamie Oliverが食、ジスレキシー、そしてグッブローラについて話す)
インタビューは、聞き手がスウェーデンの伝統的な料理、gubbröra(グッブローラ)を作るところから始まります。「gubbröra」って何?というJamieの問いに対して、「gubb(e)」は「old man」、つまり「mashed old man」のことと説明されます。赤玉ねぎ、ゆで卵、ゆでたじゃがいも、アンチョビ、シル、チャイブをみじん切りにして料理用クリーム、マヨネーズなどと混ぜます。röraと名の付く料理は他にもあって、マッシュするというよりは、混ぜるという意味があります。
食に関する啓蒙運動を非常に重要視している彼は、イギリスで入院が必要な患者さんの7割弱が食に関連する疾患でタバコよりずっと多いといいます。この高い数字にはいささか疑問もありますが、例えば大腸癌や前立腺癌なども食関連ということもできますので、意外に多くなるのかもしれません。しかし、イギリスでの食の乏しさは、私も経験済み。病院のカフェテリアなどの食事もひどいものでした。どうしたら、あんなに茹で過ぎた野菜を出せるのだろうか、、、。Jamieは給食の重要性を説きます。やはり、子供のときからの教育が大切と。彼自身、子供のとき既に父親のレストランのお手伝いをしたりしていたそうです。包丁は12歳から。ジスレキシーのために学習障害のあった彼は、料理が自分に自信を与えるものであったと。そして、ジスレキシーは神様からの贈り物だと。これは、流石に彼流のユーモアなのだと思いますが。ジスレキシーはあまり知られていませんが、スウェーデン国王をはじめ、ビクトリア王太子、カール・フィリップ王子などもジスレキシーです。スピルバーグ監督や、トム・クルーズもジスレキシー。
イギリスで知名度の高い料理人といったら、スコットランド出身のGordon Ramsayがいます。彼がテレビに出ない日はないくらいメディア露出度が高いように思います。出産後、双子と3週間ほど入院しましたが、毎日彼の出る番組を病院で見ていました。Gordonの方が10歳ほど年上ですが、どうやら彼らはあまり仲が良くないようです。インタビュアーがGordonとの関係を質問していましたが、「以前は仲が良かったけれど、カナダでのプロジェクトで、GordonがJamieの悪口をジャーナリストに言ってから、悪くなった。彼のスタイルは全く好きではないし、彼には全く自信というものがない。でも、彼とのことは全く自分に影響はない。世の中の人全てと仲良くなる必要はないからね。」というようなことを言っていました。GordonはGordonで才能があるのだと思っていますが、Jamieには、子供のときから食の分野で叩き上げたことによる大きな自信、ジスレキシーのために普通の教育を諦めて料理に邁進した闘争精神があり、Gordonとは全く違ったタイプの料理家であるに違いありません。あまりにストレートなGordonへの批判の言葉に、インタビュアーも私も驚いたのでした。
Jamieの料理本で、「Jamie’s 15-Minute Meals」が紹介されていましたが、15分で作れるかどうかは別としても、短時間でできる料理の好きな私に良さそうな本です。買ってみようかな。30分程度でできたら御の字です。
TV4playであと一ヶ月程度は視聴できるようです。ご興味のある方はどうぞ。
わ、そんな料理人の方が?!
恥ずかしながら。。。
特別室に入院の方のお兄様は、
サンモリッツにて、腕を振るわれた料理人
だった、とか
故郷に戻った、ロンドン駐在の経験値のある
義伯母は、20年前から食洗機はあったとか、
私の食に関する知識、広げてupです。
ガムラ スタンさん。お元気になられましたでしょうか?
食は文化ですね。下手の横好き以上になりたいのですが、なかなか時間がありません、、、。