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大坂なおみ選手おめでとうー!

あれよあれよという間の快進撃で、ほぼ毎回ストレートで勝利し決勝まで進んだ20歳の大坂なおみ選手。大学時代に(医学部のですが)体育会テニス部で、勉強よりもテニスをする時間の方がずっと長い生活をしてきた私としては、見逃す訳にはいかない今年のUSオープンの女子シングルス決勝。しかも、相手は出産を経て復帰したセレーナウイリアムズ!

 

第一セット。両者ともに力強いプレーながら、大坂選手が常に優勢の試合展開。時速200キロ級のサーブは凄い威力。セレーナのサーブを2回ブレークして6−2であっという間に第一セット先取。

 

第二セットは、セリーナのサービスゲームから始まり、両者互角のプレー。いやいや、ベースラインプレートしては最高のパフォーマンスを見せてくれました。セリーナがネットに出ても、落ち着いてダウンザラインのパスや、急な角度の沈むクロスのパス。興奮しました!

 

準決勝では13回のブレークポイントを全てセーブした大坂選手ですが、初めてサービスゲームを落とします。その後、すぐに取り返します。

それからまさかのハプニング。主審がセリーナに、「coaching」で警告を出します。コートサイドに座っているコーチから、手によるサインが送られたからです。これはのちに、コーチも認めています。グランドスラムでは、coachingが禁止されているということを知らなかったモグリのテニス通だった私は、何が起こったのかすぐに理解することができませんでした。「I don’t cheat to win, I’d rather lose」とこのときセリーナは言いました。

3-2のイーブンで迎えた大坂選手のサービスゲームで、怒ったセリーナは、ラケットをコートに叩きつけてラケットが壊れてしまいます。

そしてここで、racket abuseに対して一ポイントがぺナルテイーとして課せられ、この大坂選手のサービスゲームは15-0から始まりあっさりキープして3-3。

 

セリーナはさらに怒りを爆発させます。

Every time I play here, I have problems. I did not have coaching, I don’t cheat. You need to make an announcement. I have a daughter and I stand for what’s right. You owe me an apology.

そして、あっさりサービスゲームを落とし、3-4となります。怒りが収まらないセリーナは何回も主審席に向かい抗議を繰り返します。

For you to attack my character is wrong. You owe me an apology. You will never be on a court with me as long as you live. You are the liar. You owe me an apology. Say it. Say you’re sorry. How dare you insinuate that I was cheating? You stole a point from me. You’re a thief too.

この発言がverbal abuseと見なされ、何とセリーナは1ゲームをぺナルテイートして失います。それで3-5。セリーナはトーナメントレフリーであるBrian Earley をも呼び出して、

You know my character. This is not right. To lose a game for saying that, it’s not fair. How many other men do things? There’s a lot of men out here who have said a lot of things. It’s because I am a woman, and that’s not right.”

nbsp;

その後のセリーナのサービスゲームは、大坂選手があっさりプレゼントしたかと思われるほどあっさりキープし4-5。そして大坂選手のサービスゲームで、マッチゲームとなるゲームを大坂選手がキープして優勝が決まりました。セリーナは試合が終了しても主審と握手をするのを拒否しました。

 

そんなドタバタの中の優勝でしたが、大坂選手の方がセリーナよりも良いプレーをしたという事実は明らかでした。20歳という若さで、感情も見せずに試合に集中した大坂選手。全ての面で素晴らしいとしか言いようがありません。

 

表彰式で、トロフィーを受け取っても悲しそうだった大坂選手。式の間も沸き起こるセリーナファンによるブーイング。サンバイザーを下げて顔を隠し涙を流す大坂選手。

表彰式での大坂選手のスピーチも素晴らしかったです。ブーイングをする観衆に対し、

“I’m going to differ from your question, I’m sorry.”

と前置きした上で、

“I know that everyone was cheering for (Williams) and I’m sorry it had to end like this. I want to say thank you for watching the match.”

と感謝の気持ちを述べました。

20歳で掴んだ初めてのビッグタイトルを純粋に喜べない難しい状況に置かれた若い彼女の言葉で、初めて観客は鎮まって大坂選手の勝利を祝う雰囲気になったようでした。

 

記者会見では、普段のチャーミングな彼女が表現されていました。日本人記者の日本語による質問にも英語で答えていましたが、彼女は日本語より英語が上手なんだそうです。

 

そもそも、coachingのルールはこの10年ほどで変わってきており(30年以上前に現役だった私が知らなかった訳でした。)、以前はcoachingは禁止されていたところを2008年にWTAが公式ツアーでon coat coachingを認めたのが始まりだそうです。これは、1セットにつき1回、エンドチェンジの際またはセットの間にコーチがコート上で選手と話をすることが許されるものです。2015年からはコート上へiPADを持ち込み、リアルタイム分析の結果を示しながらコーチングすることが許されるようになり、コーチングがその後の試合の流れに大きな影響を及ぼすことが証明されてきました。

セリーナは、コーチングを否定しましたが、それだけであれば警告だけで済んだはずです。大坂選手のサービスをブレイクし、巻き返すためにはこの上ないチャンスだったにも関わらずすぐに大坂選手にブレイクバックされたフラストレーションが、racket abuseという形になりました。そこで一ポイントを失い、さらに感情的になってゆきます。この試合とは全く関係のない「sexism」とか、「娘の前の母親像」などを持ち出しているところも、あまりにプロらしからぬ発言です。もっとも、セリーナの暴言は今に始まったことではないのですが。自分の不甲斐なさをsexismの問題にすり替え(女性として、黒人として色々な問題と闘ってきたであろうことは確かですが)、メンタルをコントロールできない未熟な人間性は、トッププレイヤーとして長く君臨してきた女王のキャリアの終末において、あまりに醜い。

淡々とした主審にも興味が湧きました。主審はポルトガル人のCarlos Ramos氏でしたが、非常に厳格な主審として知られているようです。ナダル、マレー、キリオスらにも遅延行為や暴言に関するペナルティを科してきました。それをセリーナやセリーナのコーチが知らないはずはありません。セリーナのコーチPatrick Mouratoglou 氏は、のちに、コーチングの事実を認めた上で(記事)、「コーチは皆誰やっている。Naomiのコーチもやっている。」と発言しています。何だか、選手もコーチも発言が未熟としか言いようがありません。ルールはルールだし、審判の判断には従わなければなりません。例え、審判が正しいとは限らなくとも、スポーツの世界ではどこでも起こりうること。

You will never, ever, ever be on another court of mine as long as you live. You are the liar.

このセリーナの発言は完全にアウトです。脅迫としか言いようがありません。

 

話は変わって、大坂選手のコーチであるサーシャ氏。8ヶ月前に新しいコーチになったとのこと(記事)。彼は、セリーナのヒッテイングパートナーもしていたそうです。

コーチが、表彰式での大坂選手のスピーチを聞きながら、涙を流していたのがとても印象的でした。

 

やはり、こんなチャーミングな顔が見たいです。

日本人の母、ハイチ人の父を持つハーフだそうです。両親はどんなに嬉しいことでしょう!

ママはコートサイドで娘を抱きしめました。

まだ20歳でこの強さ、この冷静さですから、これからどんどん活躍してくれることでしょう。

ランキングは7位まで上がったそうですが、1位になるのもそう遠い日のことではないのでしょうか。

感動をありがとうー!

医師の残業規制

日本では、医師の超過勤務に対する政府の方針が酷いことになっているようですね。

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残業規制、医師は緩く 救急・産科は上限見送りも
2018/8/26 1:30 日本経済新聞 一部抜粋

厚生労働省は医師に限定した残業規制を2024年度に導入する方針だ。残業時間の上限を一般の労働者に19年4月から順次適用される年720時間よりも緩く設定。救急救命や産科など長時間の対応が必要な診療科にはさらに例外規定をつくる。一般労働者と同じ規制だと医師不足などで医療現場が混乱しかねないため、独自のルールが必要だと判断した。

医師の長時間労働は他産業に比べても深刻で労働環境の改善が必要だ。しかし一般労働者向けの残業上限規制をそのまま適用すると、現場の医師不足に拍車がかかるなど、医療の質が保てなくなる懸念があった。

正当な理由なく患者の診療を拒めない「応召義務」が医師法で定められるなど医師という職業の特殊性もあり、政府は残業規制の制度設計の過程で医師への適用を24年度まで延期。残業抑制策のあり方を別途検討し、今年度中に結論を出すことにしていた。

厚労省は医師の残業上限は一般労働者の年720時間よりも緩くする方向だ。厚労省内では「最大でも年960時間」との意見がある。

さらに業務の性質上、長時間労働になりがちな救急や産科などで働く医師には例外規定を設け、規制を一段と緩める方向だ。こうした診療科には上限そのものの設定を見送る可能性がある。ただ例外扱いになる場合でも、産業医との面談など健康確保措置を義務付け、労働時間の正確な把握など長時間労働を抑える仕組みを整える。

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こんな記事もありました。

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神戸市立医療センター中央市民病院(神戸市中央区)が昨年4月、医師を労使協定に基づく時間外労働の上限(月80時間)を超えて働かせたとして、神戸東労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかった。時間外労働が国の過労死ラインを上回る医師は全体の2割の45人に達し、最長で月205時間の医師もいた。勧告後も慢性的な長時間労働が続いており、病院側は外来診療の縮小などの検討を始めた。

 中央市民病院は厚生労働省の救命救急センター約280病院の調査(2014~17年度)で、患者の受け入れ実績などから4年連続トップの評価を受けている。

厚労省は、脳卒中や心疾患で労災認定される目安となる基準「過労死ライン」として、発症前の時間外労働を「2~6か月平均80時間超」か「1か月100時間」と定めている。

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医師であろうと医師でなかろうと、同じ人間です。医師だから残業規制を緩くするというのは如何なものか。残業規制をして現場が医師不足になるという分析は、現場の仕事量が不変であるという前提があるからです。一般労働者の残業上限、年720時間というのは、週休2日とすれば1日あたり3時間近くになります。毎日、3時間近くの残業!何のために生きているんでしょう。働くために生きているようなものです。月に100時間、200時間になると絶句です、、、(かくいう私も日本で働いていた頃はそんな時代もありましたが、、。)。
スウェーデンは基本、週40時間勤務。週休2日ですから、一日8時間勤務。私の勤務する大学病院では、超過勤務は時間計算で休暇として使うことができます。。オンコールなどの時間外勤務は、2割ほどが給与として、残りは休暇になります。できるだけ給与として給付したくないため、休暇を取ることを推奨されます。それによって、年間、2ヶ月くらいは楽に休暇を取ることができます。
今回の選挙で、Vänsterpartiet(Left Party)は現行の8時間勤務から6時間勤務への短縮を提案しています(記事)。
彼らの選挙ポスターの一つ。

 

Övertid Tid över

超過勤務の時代は終わった。といった感じでしょうか。

流石に6時間勤務は怠けすぎだと思いますが。

 

日本の医療現場では、とにかく仕事量を減らさなければなりません。タスクシフトも勿論ですが、患者のアクセスを制限し、不要な診療行為を減らさなければなりません。そのためには、国民の啓蒙と、保険医療施設の利潤追求目的の診療行為に対する引き締めを厳しくする必要があります。それは、医師の働き方改革だけではなく、保険医療システムの維持のために不可欠です。

スウェーデン総選挙2018

9月9日は4年毎にあるスウェーデンの総選挙です。

スウェーデンには、幾つもの支持政党調査機関がありますが、そのうちの一つが出した、選挙2週間前の有権者の支持政党についてのある集計結果。

何と極右政党のスウェーデン民主党が最大政党になるという、、、。

やはり、これまでの移民政策に対する不満が大きくなっているんでしょう。あまり関係のない私でさえ、病院で多くの移民(特に社会問題となっているイスラム系移民)に会う中で、医療分野における移民問題を考えてしまうことが度々。何十年スウェーデンに住んでいてもスウェーデン語が話せず、(患者負担無料で雇える)通訳をつける人、働けるのに専業主婦をしていたり、子供を多く産んで子供手当てで暮らしている女性たち、、、。スウェーデンでは移民、非移民の立場にかかわらず平等な医療が提供されます。外来や手術の予定が遅いと言って不満を申し出るのは、大人しいスウェーデン人よりも移民の方が割合的に多かったりします。

 

移民問題についてはまたの機会に譲るとして、街中には、各政党の選挙ポスターがあふれています。スウェーデンに移住した当時は、選挙ポスターがなかなかいけていると思ったものですが、今では逆。あまりに抽象的なものには、ツッコミたくなります。

 

そんなポスターの代表がこれ。

彼女はCenterpartiet(中央党)の党代表です。「Framåt」とはスウェーデン語で、「前へ」という意味ですが、後退したい人なんていないでしょう?

これは、環境党。「Nu」とは「Now」の意味ですが、何?と思って近づくと、その下に小さく、「環境(気候)は待ってくれない」とあります。中央党よりはマシでした。

権利と義務と可能性、全ての人に平等に。

前政権を担当していた穏健党。富裕層への税軽減で、富裕層からの支持が厚いので、ピンときません。

医療はいつでも大きな論点になります。ポスターでも、医療(vård)について述べられているものが多く見られます。特に、待ち時間(tidやkö)について。

 

移民の統合政策に成功していないことにより多くの問題が発生しています。統合政策に関しても。

 

例えば、språkkrav(必須の語学知識)について。「スウェーデンでは全ての人がスウェーデン語を話すことができなければならない。」

 

「最初の仕事を得ることが統合への道」

「拒否か仕事か」スウェーデンではこのように韻を踏んだ表現が好まれます。

私はスウェーデン国籍を取得していないため、国政には投票できませんが、landstingとkommunには投票できます。医療を仕切るのはlandstingですが、病院では、カロリンスカ新病院の大失敗への批判が強く、その音頭を取った穏健党ではなく、国政で第1党の社会民主労働党を支持したいという同僚が多くいます。穏健党が税金を下げるということも(医療現場では)疑問点です。

 

新病院の敷地内にも、こんなポスターが。

「医療のための予算は医療のために。カロリンスカ新病院の2の舞がないように。」

といった感じでしょうか。これは、ストックホルムのlandstingで多数派の穏健党が仕切ったカロリンスカ新病院を批判する、社会民主労働党のポスターです。

 

このままでいくと、社会民主労働党による組閣、それに対する穏健党を中心とする野党アライアンスという構図は崩れそうです。スウェーデン民主党が20%を超えそうな勢いで、少なくとも第2党になる可能性が高い状況で、どうにかスウェーデン民主党をマイノリテイーとするためには、社会民主労働党と穏健党が協力しなければならないこともあるかもしれません。

 

目が離せない今年の選挙です。

東京医大事件に寄せて

私も勤務したことのある東京医大の女子学生制限の騒動。私の母校では女性はやはりマイノリテイーです。同級生は10%が女性でした。そして、女子学生が制限されていることは暗黙の了解のようになっていたと記憶しています。しかし、概念として認識していても、具体的な女性制限の手法を目の当たりにし、今回は流石にショックでした。(お金を積んでの裏口入学は論外です。)

必要悪、と言い切るのは言い過ぎだと思いますが、マンパワーとして確実な男性医師が好まれるのは確かです。産休や育休を取らせるほどポジションに余裕のない大学病院では、産休に入る前に退職するのが常で、やはり、根元は女性医師の労働環境が悪いこと、そして、女性医師のパートナーの多くである男性医師が育児に参加しないことにあります。

一方、これは、鶏が先か卵が先かという議論にもなりますが、女性の意識の低さも否定できません。育児をするには恵まれない労働環境により、やる気を失うのも確かでしょう。しかし、日本女性全体として、まだ30%以上が専業主婦であるという事実、働けるのに働かないという選択肢が存在することが、女性の意識、地位の向上を妨げていると思います。スウェーデンでは、国民である以上、働いて納税をすることは国民としての義務という認識です。パートナーが高収入だから他の家よりも余計に納税しているという理論はまかり通りません。個人個人がそれぞれに納税の義務があるのです。また、納税の総額により年金が決まってきますから、納税していなければ年金を受給できないということになります。また、離婚になった際にも女性が経済的に守られることはありません。男性が有責でも同様です。この状況を鑑みると、日本の女性の自立意識はスウェーデンより半世紀以上遅れていると言えます。

我が家の双子は6歳になりましたが、双子を育てながら、トップレベルの外科医として男性にも競合できているのは、スウェーデンという社会のお陰です。日本では全くもって無理です。同僚の男性医師はほぼ全てが、女性と同じように育休や病児休暇を取得しています。この夏もある男性医師が6月から9月までの3ヶ月、夏の最も良い時期に育休を取り、水面下で顰蹙を買っていたくらいです(育休取得希望は拒否できないので、休暇希望よりも優先されるからです)。我が家も、夏休み期間は病院では人手不足であることもあり、夫が送り迎えを毎日担当してくれています。私は家族がまだ寝ている間に出勤しています。通常の期間であれば、多少の送り迎えをすることもありますが、やはり帰宅が不定時になることが多いため、研究者である夫に迷惑をかけて甘えてしまっています。

今回の騒動に絡んで、読売新聞からインタビューを受け、ちょこっと名前入りで記事に登場しました。8月8日付の朝刊3面です。ジャーナリストからすると、「手術の執刀医となっている日に病児休暇を急に取ることになった場合、代わりの執刀医を用意したり、代わりがいない場合は手術自体をキャンセルすることもある。」という事実は衝撃的だったようです。確かに、日本だったらありえないでしょう。40度近く熱があっても、座薬を使いながら働いたという経験もあります。今までに欠勤したのは、ノロウイルス感染で下痢嘔吐した時1日くらいです。最も、下痢だけなら勤務したかもしれません。

今後、日本において、医師の労働環境が改善し、育児や家事に関して男女平等化が進み、女性の意識も向上して、このような問題が解決してゆくことを願っています。

医師の労働環境を改善するには、医師の数を増やすのが先ではなく、医師の仕事量を減らすことです。すなわち、病院へのアクセスを制限し、直接医療に関係のないペーパーワークを減らしたり、他業種に委託できる業務を増やすことが必要だと考えています。また、そうしなければ、医療費を抑制することもできません。

また、日本国民の啓蒙。日本の医療システムは、世界で一番患者さんに優しいシステムと言えるのにもかかわらず、国民は医療に不満を持っています。風邪くらいで大学病院の救急を受診する。defencive medicineになってしまうのは、隙あれば訴訟にしようとしている人がいるから。訴訟を煽る弁護士もいる。IC、余計な検査などなどが増え、仕事量、医療費が増える。世紀末的です。多分、一度潰れないとダメなんだろうなあというのが、残念ながら正直な感想です。

 

 


麻央さんの逝去におもうこと

麻央さんがついに力尽きたこと。医師としてその日は遠くないとは思っていたけれど、人間として、女性として、そして、同じような年齢の子供を持つ母親として、心が張り裂けそうになり、報道から1日以上経った今でも、考えるだけで涙がにじんできます。

 

子供に恵まれる前までは、「死」というものが日常茶飯事であることもあり、死ぬことを怖いと思ったことはありませんでした。しかし、子供を産んでからは、小さな子供達を残して死ぬことを怖いと感じるようになりました。「死」とは予期できるものばかりではありません。子供が生まれてから、突然やってくるかもしれない「死」に対して準備をすることを考えるようになりました。そう、「死ぬ準備」です。毎日、仕事と育児に追われる中で、ブログをやめようと思ったこともありますが、以前にも書いた通り、このブログは、私の生きた軌跡でもあります。もし、私に予期せぬ「死」が訪れた時、子供達が成長した暁には、このブログを読んで母を知ってもらいたい。そして、十分な愛を与え、母親としての務めを果たせなかったとしても、どれだけ子供達を愛していたかということを知るヒントになれば、という思いで、ブログを続けることにしました。

 

麻央さんがブログを始めてから、ほぼ毎日のように彼女のブログを読むようになりました。何気ない日常からも、彼女の子供達への愛が伝わってきました。最後に退院しても、酸素チューブがつけたままだったり、輸血が必要だったり、浮腫が増強したり、という病状を見ると、Xデーは遠くないことがわかっていました。数日ブログが更新されていないと、それだけで胸が痛くなりました。

 

月並みですが、麻央さんの記事がBBCに載った時、彼女の予後を思い、子供達のことを思い、涙が流れました。そして、その記事を今読み返して、再び涙が流れます。特に、後半の部分。

 

人の死は、病気であるかにかかわらず、

いつ訪れるか分かりません。

例えば、私が今死んだら、

人はどう思うでしょうか。

「まだ34歳の若さで、可哀想に」

「小さな子供を残して、可哀想に」

でしょうか??

私は、そんなふうには思われたくありません。

なぜなら、病気になったことが

私の人生を代表する出来事ではないからです。

私の人生は、夢を叶え、時に苦しみもがき、

愛する人に出会い、

2人の宝物を授かり、家族に愛され、

愛した、色どり豊かな人生だからです。

だから、

与えられた時間を、病気の色だけに

支配されることは、やめました。

なりたい自分になる。人生をより色どり豊かなものにするために。

だって、人生は一度きりだから。

 

世の中には一人ぼっちで亡くなっていく方も沢山いらっしゃいます。家族があっても事情が許さず家に帰ることができず、病院で亡くなる方が殆どです。麻央さんが、最期の時を、在宅で、家族に囲まれて過ごすことができたことは良かったなあと思います。そして、日本中の、いや、世界の多くの人たちが、彼女の死を悲しんでいるのは、勿論、彼女が彼女の仕事をきっかけとして有名となったこともありますが、自分の進行癌を公表し、癌と闘う姿を映像と共にさらけ出し、心情を吐露して共有した勇気、そして、外見も美しい人でしたが、内面も、人間として、女性として、母として美しい人であったに違いありません。

 

現在の医学でも助けることのできる病は限られています。それでも、一人でも多くの方が元気になることができるように、微小ながら貢献できればという思いを強くするとともに、麻央さんの残された二人の子供達が健やかに育って欲しいと願っています。

 

麻央さんのご冥福をお祈り申し上げます。

Mr stupid president!

トランプ米大統領は、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」から離脱すると発表した。世界2位の温室効果ガスの排出国であるアメリカなのに、その国民の3分の1が地球温暖化を信じてないって、信じ難い。アップル、インテル、グーグルなどは、主要紙の一面を買って大統領へのメッセージを出した。

ニューヨーク市長、反旗!

NYC Will Stick with Paris Agreement

ICYMI

Opslået af NYC Mayor’s Office på 1. juni 2017

カロリンスカ大学新病院の「改悪」・諸悪の根源コンサル会社

カロリンスカ大学の新病院については、既に、第一陣が引っ越しを終え診療を開始したにもかかわらず、日々あちこちで不満の声が聞かれます。さらには、看護師不足による診療への支障が毎日のようにあります。殊に、オペ室。オペ室の看護師不足で、私の科も毎週10件近くの予定手術がキャンセルされています。その他の科も同様。今年の夏はさらに状況は悪化するようで、予定手術用の手術室が病院で1室だけ、という期間もあるのだそうです。どうなっちゃうの?まさにクレイジーな状況。相当数の派遣看護師に頼っている現在、休暇期間になれば人手がないのは当たり前。看護師が退職する最も大きな理由は「給料」です。大学病院は医師も含め他の病院より給料は低い。しかし、それが納得する程度であるなら大学病院でしかできない仕事もあるので働く人もいますが、他施設との開きが月に1万クローネはあるというのです。看護師の給料が3万クローネくらいだとすると、その差は大きい。しかも重労働の大学病院。

 

給料を上げさえすれば人は集まるのだから本来なら簡単なこと。しかし、病院にはお金がありません。そこで、新病院のお金の使い道に怒りが向けられます。そうです!ほとんどの勤務者は、今までとは全く異なる「組織改変」に異議を唱え、それを企画した「コンサル会社」に怒り、そのコンサル会社に同調した病院長の信用は地に落ちているのです。病院長を信頼する医師はなんとわずか3%。今までコンサル会社に10億クローネ近くも支払ってるんです。日本円で130億くらい?中でもBCGには2015年に33ミリオンクローネ、2016年には90ミリオンクローネを支払っています。最も高い時給は2800クローネだそうです。凄過ぎる!医療の素人に!いや、自称、医療のプロだそうですが。医師免許持ってないのに。

 

 

少し前のこの記事は、そんな状況を説明してくれています。

この、Andreas Rindgman Ugglaっていう人は、医学部を出たのですが、准看護師などとして少し働いたことがあるだけで、もちろん医師免許は持っていません。

臨床経験なくBCGで働いていたにもかかわらず、医療のエキスパートを謳っており、今回の新病院の組織「改悪」の主導者となっています。ですから、スウェーデンの医師組合が、「彼が医師ではない。」と言う声明を出したこともあります。とにかく、医師主導でコンサル会社を利用するならまだしも、コンサル会社が主導になるなんてもっての他。コンサル会社にいる「ダブルスペリャリスト」というのは殊に胡散臭い。まあ、社会を見回せば沢山いますが、複数の専門を「極める」ことなんて普通できませんから。どれも、所詮2流止まりとなるのが関の山。

 

カロリンスカ研究所もBCGが入りましたが、研究者個人のデスクを取り払い共用とする馬鹿げたBCG案を結局研究所は却下しました。ところが、新病院。組織改悪のドサクサで、医師用のコンピューターやデスクが共用となってしまったことにまで踏み込んでいませんでした。BCGの言い草は、「各医師がどれだけ自分の机に座っているか。」の数字を出し、それから、「個人用のデスクは不要」という結論を導いたのだとか。そのため、すでに新病院では、カルテをデイクテーションするためのコンピューターに列が出来、無用のイザコザを招いているのだとか。トイレへ入るにもIDカードが必要なんです。トイレのためにカードをコンピューターから抜いて中座し、戻ってきたら誰かが使っているとか、、、考えられません。本を置くところもありません。現場を知る「医師」の考えではありえませんね。BCGは撤退したようですが、Andreasは居残っています。彼も、オランダから来た雇われ院長も退職してほしい、というのが、現場の声です。BCGに払うお金があれば、それを看護師の給料に回せば良い医療が自ずとできるんです。

 

私だけではなく、本当に多くの医療従事者が怒ってます。ちょうど、このカロリンスカ新病院(NKS)とBCGを揶揄した歌がyoutubeにアップされました。NKS とBCGという言葉が多発されています。

BCGは「色とりどりのプレゼン、アルマーニのスーツにシャンパン」に象徴される、コストばかりかかる無用の長物。スウェーデン語がわからなくても、理解できるのでは。あまりに真実すぎて、悲惨なのに涙を流して笑ってしまいました。言い得て妙。

記事については、余力のある時に少し訳してみます。

Melania Trump がヒジャブなしでサウジアラビアを訪問

アメリカのTrump大統領がサウジアラビアを訪問中です。

2015年のオバマ大統領の訪問時に、ファーストレディーであるミッシェルがヒジャブを被らなかったことで、非難されたことがありました。その時、トランプ氏も批判したのだそうです

 

それにもかかわらず、今回、Melania夫人だけでなく、娘のIvankaもヒジャブなしで登場。

 

ミッシェルはインドネシア訪問ではヒジャブ着用。

また、サウジアラビア訪問でヒジャブを着用しなかった要人はミッシェルだけではありません(記事)。

ヒラリー・クリントン。

時のライス国防長官。

ドイツのメルケル首相。

一方、英国王室は、事なかれ主義。

エリザベス女王。

カミラ夫人。

キャサリン妃。

 

王室はそうなのかと思いきや、オーストラリア生まれのデンマーク皇太子妃は、

こうやってみると、サウジアラビアにおける女性の扱われ方に賛同できないという意思の表明を、多くの要人がしているのだなあと感じます。

ヒジャブ着用で不採用

SASの所謂、グランドホステス、という職種でしょうか。この職種に応募した23歳のモスリムの女性が、職場でもヒジャブを着用すると意思表明したことで不採用になったと云う記事(DNAftonbladet)。

 

スウェーデンに移住して10年。街だけでなく職場でも、看護師さんや患者さんなど多くのモスリムの方を見てきました。当初は特に考えることもなかったのですが、アメリカだけでなくEU、そしてスウェーデンでもモスリムの関係する事件が増え、様々な議論を耳にするにつれ、自分自身もいろいろと考えを巡らせるようになりました。以前の記事で、とても優秀な同僚が、「一部の悪いモスリムのために、モスリム全体に対する風当たりが強くなる」という発言をしたことに触れた記憶がありますが、確かにその通りなのです。外来でも様々なモスリムの患者さんに会いますが、スウェーデン社会に融合してスウェーデン語を話し、職を持っている方も多いです。一方、スウェーデンのパーソナルナンバーを持ち、何年経ってもスウェーデン語さえ話すことができず、税金で通訳を雇って受診する方も多いのも事実です。大きな声では言えませんが、無職で次々と出産し、子供手当で生きている中年の女性、働けそうなのに、何故か病気のための早期退職制度で年金?というより生活保護生活をしている人、外来や検査をすっぽかす人、、、。スウェーデンの社会福祉の中で問題となる方が多く存在します。そういう人達に会うたびに、この人達の生活を、一般市民の税金で支えているだけでなく、無断キャンセルとなった外来や検査は、他の一般市民が受けられたはずのものであるという、なんともやるせない気持ちになってしまいます。勿論、大局的に考えれば、そういった移民や難民をスウェーデン社会に融合させることに失敗している国の政策に原因があるとも言えるのですが、、、。

 

大分脱線してしまいましたが、SASで問題となったヒジャブの件です。SASでは、欧州司法裁判所の最近の判断もあり、今後の採用に関して、「職場では宗教、政治、哲学に関して中立である服装」という立場をとるということです。

これがニュースとなった女性です。

ブルカやニカブは以前から抵抗がありました。患者さんとしてきた時も、顔が良く見えないと医学的に困ることもあります。

ヒジャブに関しては、以前はあまり気にならなかったのですが、スウェーデンで色々と経験するうちに、とても気になるようになってきました。スウェーデンでも、モスリムの女性が男性の所属物のように扱われる事件、そして臨床の場でそれらを見かけると、これらの被り物が、文化としては受け入れることができない範疇のものとして思えるようになりました。結婚前に男性と関係を持った女性が家族により殺されたり、女性に対しても所謂、割礼が行われ、性器に損傷が見られる患者さん、あるいは、大陰唇を縫い合わされている女性、、、、。前出の優秀な同僚でさえ、息子はモスリムの女性と結婚させると言い切っています。

 

今日、子供たちのお友達の誕生日パーテイーで、屋内遊園地のようなところへ行きましたが、そこでも、小学生くらいの女の子たちがヒジャブを被っているのを見て、とても気分が悪くなりました。

自分自身で宗教や文化も理解できない年頃から、男性に従属するという象徴とも取れるヒジャブを被らされる、、、。

 

非モスリムの人間が、モスリムの国を訪れたのであれば、その国へのリスペクトを表現する意味でヒジャブを被るのは理解できます。しかし、非モスリムの国に、モスリムである人間が住むのであれば、ヒジャブを被ることはリスペクトに欠けるとも言えると思います。殊に、男女平等を重んじる国においては。

「郷に入れば郷に従え」、「Do as Romans do」というのは、万国共通だと思うのですが。

 

しかしながら、欧米の複数の首長やファーストレディーは被り物なしでサウジアラビアを公式訪問していますね。やはり、男女不平等に対するプロテストなのではないでしょうか。

おまけ:

若い世代の医師達には、モスリムのバックグラウンドを持つ人も多く、なぜか女医さんが研修医、あるいは研修医のポジションを得る前のアルバイトとして私の科にやってくることが良くあります。親の代で難民としてやってきてスウェーデンで生まれた人、幼少の頃に難民としてやってきた人などいろいろですが、もの凄く優秀です。日本の研修医は逆立ちしてもかなわないくらい。そしてなぜか彼女たちはヒジャブを被っていませんねー。偶然だとは思いますが、医師でヒジャブをつけている人をまだ見たことはありません。

テロ発生後48時間の黙祷

 

 

ストックホルムでのテロから二日後の日曜日。現場から近いSergel広場で、市民の集会がありました。

およそ2万人の人が集まって、スピーチや歌が披露され、テロからちょうど48時間が経った時、1分間の黙祷を捧げました。

広場は人種を問わず、老若男女で埋め尽くされ、広場にある階段は花で埋まりました。警備の警官に花束を渡す人々の姿もありました。スピーチでは、開かれた街、ストックホルム、平等の街、ストックホルム、そして、テロに屈しない連帯と愛が強調されました。


 

テロという許すことのできない出来事から、人間のポジテイブなエネルギーを感じ、悲しみの中に希望を感じることができ、胸が熱くなりました。次のビデオを見ると、思わず涙がこぼれそうになります。

De trodde att de kunde vinna över oss. Att de med hjälp av terror och rädsla kunde slå oss i bojor. Men de hade inte förstått. De hade inte räknat med den kraft som finns i kärlek, medmänsklighet och mångfald.De hade inte förstått.Över oss vinner de aldrig.Ingen annan video idag sammanfattar det bättre än den Herman Caroan har satt ihop. Publicerad med tillstånd. https://twitter.com/HermanCaroan/status/851081809504894976/video/1

Slået op af Emanuel Karlsten i Søndag den 9. april 2017