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正義の科学者・児玉先生、怒りと涙の答弁

2011年7月27日 に行われた衆議院厚生労働委員会における、東京大学アイソトープ総合センター長の児玉龍彦教授による、「放射線の健康への影響」参考人としての答弁を聴き、深く感動するとともに、政府の対応への怒りが込み上げてきました。

 

今回の福島原発から放出されたのは、熱量換算では広島原爆の29,6倍、ウラン換算では20倍であるだけでなく、放射線残存量の1年後の減少率は、原爆では1000分の1であるのに対し、原発では10分の1にしかならないのだそうです。また、報道から得られる情報では、常に、放射性物質の濃度が示されますが、放射線障害は、総量で判断されなければならない。しかし、東電および政府から、総量についての報告はなされていない。

 

といったことから始まり、内部被曝によりどのようにして細胞が癌化するのかの基礎的な説明から、政府の対応の稚拙さに対する批判、今後の対策や立法に関する提案、そして、これからの対応に関わる事業が、利権絡みにならないようにすることまで、釘を刺しています。現在、児玉先生は南相馬へ毎週赴き、除染支援をしているそうですが、除染後の放射性物質の運搬や受け入れは、法律違反に当たるのだそうです。

 

私が最初に閲覧したYoutubeの画像は、もっとも閲覧者が多く、数十万人に達していたと記憶していますが、現在では閲覧禁止になっています。何だかとてもきな臭い。また、これだけインパクトのあるニュースがほとんど報道されていないというのも、きな臭すぎます。隣国での高速電車事故に関する報道規制はあまりにも醜すぎますが、似たような臭いを感じるのは、私だけでしょうか。日本国民は馬鹿にされています。

 

まず、日本人の方は、こちらの映像を。

こちらでは、日本語がわからない方のために、英訳をつけてくださった方がいらっしゃるので、そちらの映像をお借りします。

今回の会では複数の参考人が招致されていますが、日本学術会議副会長、東大名誉教授の唐木氏の答弁は、全く趣きが異なります。

何故か、この映像は削除されてしまったので、こちらを。こちらは、全参考人の答弁が収録されており、唐木先生の答弁は13分50秒で始まります。

こちらの答弁の書き起こしは、こちらのブログに。このブログの筆者と同じ感想を私も持ちました。

私も癌の生物学を研究する研究者の端くれですから、児玉先生のおっしゃることは良く理解でき、一つ一つ頷いて聴いておりました。内部被曝は、その線量によって、増殖中の細胞のDNAに障害を与える可能性が高くなります。極論すれば、一粒子の放射性物質であっても、それがDNAに障害を与える可能性はゼロではないし、線量が高くなればなるほど、その可能性は上がる訳です。それが、p53などの癌抑制遺伝子に変異を起こしたとしても、それだけで発癌する訳ではなく、変異を有する細胞に、次の発癌刺激が加わると、発癌に至るのです。一粒子であっても前癌状態にするのに十分とも言えます。児玉先生の答弁で紹介された、ウクライナでの内部被曝の尿路上皮に与える影響についての福島先生の研究については、全く知りませんでした。尿中のごく微量の放射性物質によって、p53が変異し、MAPキナーゼやNFkβが活性化し、高頻度にCIS(上皮内癌)の発生が認められているのだそうです。甲状腺癌だけではなかったのです。

 

児玉先生の答弁の参考資料が、児玉先生のご子息により、掲載されています。

児玉龍彦国会発表詳細

View more presentations from Akihiko Kodama

 

 

児玉先生の答弁は、是非、生で聴いていただきたいのですが、それだけではわかりにくい部分も多いため、答弁を書き起こしているブログを紹介します(1、2)。

2のブログでは、児玉先生の質疑応答に関しても書き起こしていますので、こちらを本稿の最後に転載します。

 

以下転載。

 

私は東京大学アイソトープセンター長の児玉ですが3月15日に大変に驚愕いたしました。

私ども東京大学には27か所のアイソトープセンターがあり放射線の防護とその除染などの責任を負っております。それで、私自身は内科の医者でして東大病院の放射線施設の除染などにずっと、数十年かかわっております。

3月15日に、まずここの図にちょっと書いてあるんですが我々最初に午前9時ごろ、東海村で5μシーベルトという線量を経験しましてそれを第10条通報と いう、文科省に直ちに通報いたしました。その後東京で0.5μシーベルトを超える線量が検出されましたこれは一過性に下がりまして次は3月22日に東京で 雨が降り、0.2μシーベルト等の線量が降下しこれが今日に至るまで高い線量の原因になっていると思っています。

それでこの時に枝野官房長官が「さしあたり健康にあまり問題はない」という事をおっしゃいましたが私はその時に実際はこれは、大変な事になると思いまし た。何故かというと現行の放射線の障害防止法というのは高い線量の放射線物質が少しあるものを処理することを前提にしています。

この時は、総量はあまり問題ではなくて、個々の濃度が問題になります。ところが今回の福島原発の事故というのは、100キロメートル圏で5μシーベルト、 200キロメートル圏で0.5μシーベルト、さらにそれを超えて足柄から静岡のお茶まで及んでいる事は今日みなさん全てがご存じのとおりであります。

我々が放射線障害を診る時には、総量をみます。それでは東京電力と政府は一体今回の福島原発の総量がどれくらいであるかはっきりした報告は全くされておりません。そこで私どもはアイソトープセンターのいろいろな知識を基に計算してみますとまず、熱量からの計算では広島原爆の29.6個分に相当するものが漏出しております。ウラン換算では20個分の物が漏出していると換算されます。

さらに恐るべきことにはこれまでの知見で原爆による放射線の残存量と原発から放出されたものの放射線の残存量は、一年に至って原爆が1000分の一程度に低下するのに対して、原発からの放射線汚染物は10分の一程度にしかならない。

つまり、今回の福島原発の問題はチェルノブイリと同様原爆数十個分に相当する量と原爆汚染よりもずっと多量の残存物を放出したという事が、まず考える前提になります。

そうしますと、我々システム生物学というシステム論的にものを見るやり方でやっているんですが、現行の、総量が少ない場合にはある人にかかる濃度だけを見 ればいいのです。しかしながら、総量が非常に膨大にありますとこれは粒子です。粒子の拡散というのは非線形という科学になりまして、我々の流体力学の計算 でも最も難しいことになりますが、核燃料というのは、要するに砂粒みたいなものが合成樹脂みたいな物の中に埋め込まれております。これがメルトダウンして 放出するとなると、細かい粒子が沢山放出されるようになります

そうしたものが出てまいりますと、どういうようなことが起こるかというのが、今回の稲わらの問題です。たとえば、岩手のふじわら町では稲藁57000ベク レル/kg、宮城県のおおさき17000ベクレル/kg、南相馬市10万6千ベクレル/kg、白河市97000ベクレル/kg、岩手64000ベクレル . . . → Read More: 正義の科学者・児玉先生、怒りと涙の答弁


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