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ビクトリア王女、ご懐妊!!!

ブログの更新も、コメントへのお返事も滞っております。この夏は殆ど休みも取らずに働いており、ブログを開く時間もありませんでした。ご無沙汰していると、更に腰が重くなってしまうのですが、今日のこのおめでたいニュースについて、触れない訳にはいきません。

去年の6月にプリンス・ダニエルと結婚式を挙げた、スウェーデンのビクトリア王女。
結婚以来、幾度となく、夕刊紙や女性誌が、「妊娠」のデマを流したことでしょうか。

プリンス・ダニエルは慢性腎不全により、生体腎移植を受けていますし、ビクトリア王女は、以前、拒食症を患ったこともありますので、結婚一周年を過ぎても、ご懐妊のニュースがないのは、不妊症の可能性があるのかと心配もされましたが、今日、とても嬉しいご懐妊のニュース!ビクトリアは7月に34歳の誕生日を迎えています。ビクトリアが国王の第一子として誕生したことで、憲法を改正し、「男女に関わらず、第一子を王位継承者とする」こととなり、初めての女王となるビクトリア。皇太子としての責任だけでなく、次の王位継承者を得なければならないプレッシャーは想像をはるかに超えるものだったに違いありません。

プリンス・ダニエルの、とびきりの笑顔を見たのは初めてのように思います。

ビクトリアの、喜びを表すかのような、華やかなドレス。とても素敵です。

ビクトリア、34歳の誕生日のツーショット。このときには、最初の妊娠反応陽性が出ていたのかも。

 

 

今日のストックホルムは、出勤時13度。快晴。空には秋の雲。

赤ちゃん誕生は来年の3月だそうです。本当に良かった!!!

Grattis Victoria!!!

 

追加です!大ニュースから一夜明けた今日のツーショット。なんとハイヒールのビクトリアです!

日本だと、「ローヒール=妊娠」という感覚がありますが、こちらでは違うようです。

 

 

正義の科学者・児玉先生、怒りと涙の答弁

2011年7月27日 に行われた衆議院厚生労働委員会における、東京大学アイソトープ総合センター長の児玉龍彦教授による、「放射線の健康への影響」参考人としての答弁を聴き、深く感動するとともに、政府の対応への怒りが込み上げてきました。

 

今回の福島原発から放出されたのは、熱量換算では広島原爆の29,6倍、ウラン換算では20倍であるだけでなく、放射線残存量の1年後の減少率は、原爆では1000分の1であるのに対し、原発では10分の1にしかならないのだそうです。また、報道から得られる情報では、常に、放射性物質の濃度が示されますが、放射線障害は、総量で判断されなければならない。しかし、東電および政府から、総量についての報告はなされていない。

 

といったことから始まり、内部被曝によりどのようにして細胞が癌化するのかの基礎的な説明から、政府の対応の稚拙さに対する批判、今後の対策や立法に関する提案、そして、これからの対応に関わる事業が、利権絡みにならないようにすることまで、釘を刺しています。現在、児玉先生は南相馬へ毎週赴き、除染支援をしているそうですが、除染後の放射性物質の運搬や受け入れは、法律違反に当たるのだそうです。

 

私が最初に閲覧したYoutubeの画像は、もっとも閲覧者が多く、数十万人に達していたと記憶していますが、現在では閲覧禁止になっています。何だかとてもきな臭い。また、これだけインパクトのあるニュースがほとんど報道されていないというのも、きな臭すぎます。隣国での高速電車事故に関する報道規制はあまりにも醜すぎますが、似たような臭いを感じるのは、私だけでしょうか。日本国民は馬鹿にされています。

 

まず、日本人の方は、こちらの映像を。

こちらでは、日本語がわからない方のために、英訳をつけてくださった方がいらっしゃるので、そちらの映像をお借りします。

今回の会では複数の参考人が招致されていますが、日本学術会議副会長、東大名誉教授の唐木氏の答弁は、全く趣きが異なります。

何故か、この映像は削除されてしまったので、こちらを。こちらは、全参考人の答弁が収録されており、唐木先生の答弁は13分50秒で始まります。


こちらの答弁の書き起こしは、こちらのブログに。このブログの筆者と同じ感想を私も持ちました。

私も癌の生物学を研究する研究者の端くれですから、児玉先生のおっしゃることは良く理解でき、一つ一つ頷いて聴いておりました。内部被曝は、その線量によって、増殖中の細胞のDNAに障害を与える可能性が高くなります。極論すれば、一粒子の放射性物質であっても、それがDNAに障害を与える可能性はゼロではないし、線量が高くなればなるほど、その可能性は上がる訳です。それが、p53などの癌抑制遺伝子に変異を起こしたとしても、それだけで発癌する訳ではなく、変異を有する細胞に、次の発癌刺激が加わると、発癌に至るのです。一粒子であっても前癌状態にするのに十分とも言えます。児玉先生の答弁で紹介された、ウクライナでの内部被曝の尿路上皮に与える影響についての福島先生の研究については、全く知りませんでした。尿中のごく微量の放射性物質によって、p53が変異し、MAPキナーゼやNFkβが活性化し、高頻度にCIS(上皮内癌)の発生が認められているのだそうです。甲状腺癌だけではなかったのです。

 

児玉先生の答弁の参考資料が、児玉先生のご子息により、掲載されています。

 

 

児玉先生の答弁は、是非、生で聴いていただきたいのですが、それだけではわかりにくい部分も多いため、答弁を書き起こしているブログを紹介します()。

2のブログでは、児玉先生の質疑応答に関しても書き起こしていますので、こちらを本稿の最後に転載します。

 

以下転載。

 

私は東京大学アイソトープセンター長の児玉ですが3月15日に大変に驚愕いたしました。

私ども東京大学には27か所のアイソトープセンターがあり放射線の防護とその除染などの責任を負っております。それで、私自身は内科の医者でして東大病院の放射線施設の除染などにずっと、数十年かかわっております。

3月15日に、まずここの図にちょっと書いてあるんですが我々最初に午前9時ごろ、東海村で5μシーベルトという線量を経験しましてそれを第10条通報と いう、文科省に直ちに通報いたしました。その後東京で0.5μシーベルトを超える線量が検出されましたこれは一過性に下がりまして次は3月22日に東京で 雨が降り、0.2μシーベルト等の線量が降下しこれが今日に至るまで高い線量の原因になっていると思っています。

それでこの時に枝野官房長官が「さしあたり健康にあまり問題はない」という事をおっしゃいましたが私はその時に実際はこれは、大変な事になると思いまし た。何故かというと現行の放射線の障害防止法というのは高い線量の放射線物質が少しあるものを処理することを前提にしています。

この時は、総量はあまり問題ではなくて、個々の濃度が問題になります。ところが今回の福島原発の事故というのは、100キロメートル圏で5μシーベルト、 200キロメートル圏で0.5μシーベルト、さらにそれを超えて足柄から静岡のお茶まで及んでいる事は今日みなさん全てがご存じのとおりであります。

我々が放射線障害を診る時には、総量をみます。それでは東京電力と政府は一体今回の福島原発の総量がどれくらいであるかはっきりした報告は全くされておりません。そこで私どもはアイソトープセンターのいろいろな知識を基に計算してみますとまず、熱量からの計算では広島原爆の29.6個分に相当するものが漏出しております。ウラン換算では20個分の物が漏出していると換算されます。

さらに恐るべきことにはこれまでの知見で原爆による放射線の残存量と原発から放出されたものの放射線の残存量は、一年に至って原爆が1000分の一程度に低下するのに対して、原発からの放射線汚染物は10分の一程度にしかならない。

つまり、今回の福島原発の問題はチェルノブイリと同様原爆数十個分に相当する量と原爆汚染よりもずっと多量の残存物を放出したという事が、まず考える前提になります。

そうしますと、我々システム生物学というシステム論的にものを見るやり方でやっているんですが、現行の、総量が少ない場合にはある人にかかる濃度だけを見 ればいいのです。しかしながら、総量が非常に膨大にありますとこれは粒子です。粒子の拡散というのは非線形という科学になりまして、我々の流体力学の計算 でも最も難しいことになりますが、核燃料というのは、要するに砂粒みたいなものが合成樹脂みたいな物の中に埋め込まれております。これがメルトダウンして 放出するとなると、細かい粒子が沢山放出されるようになります

そうしたものが出てまいりますと、どういうようなことが起こるかというのが、今回の稲わらの問題です。たとえば、岩手のふじわら町では稲藁57000ベク レル/kg、宮城県のおおさき17000ベクレル/kg、南相馬市10万6千ベクレル/kg、白河市97000ベクレル/kg、岩手64000ベクレル /kg
ということで、この数字というのは決して同心円上にはいかない。どこでどういうふうに落ちているかは、その時の天候、それから、その物質がたとえば水を吸い上げたかどうか(による)。

それで、今回の場合も私、南相馬に毎週700㎞行って、東大のアイソトープセンター、現在まで7回の除染をやっておりますが、南相馬に最初に行った時には 1台のエネアイカウンターしかありません。農林省が通達を出したという3月19日には食料も水もガソリンも尽きようとして、南相馬市長が痛切な訴えをウエ ブに流したのは広く知られているところであります。

そのような事態の中で通達1枚出しても、誰も見る事が出来ないし誰も知ることができません。稲わらがそのような危険な状態にあるという事は全く農家は認識 されていない。農家は飼料を外国から買って、何10万という負担を負って、さらに、牛にやる水は、実際に自分たちと同じ地下水を与えるようにその日から変 えています。

そうすると、我々が見るのは、何をやらなければいけないかというと、まず、汚染地で徹底した測定が出来るようにするという事を保証しなくてはいけません。 我々が5月下旬に行った時に先ほど申し上げたように1台しか南相馬に無かったというけど、実際には米軍から20台の個人線量計が来ていました。しかし、そ の英文の解説書を市役所の教育委員会で分からなくて、我々が行って教えてあげて実際に使いだして初めて20個の測定が出来るようになっている。これが現地 の状況です。

そして先程から食品検査と言われていますが、ゲルマニウムカウンターというのではなしに、今日ではもっと、イメージングベースの測定器というのが遥かに沢 山、半導体で開発されています。何故政府はそれを全面的に応用してやろうとして全国に作るためにお金を使わないのか。3か月経ってそのような事が全く行わ れていない事に私は満身の怒りを表明します。

第2番目です。私の専門は小渕総理の時から内閣府の抗体医薬品の責任者でして、今日では最先端研究支援というので30億円をかけて抗体医薬品にアイソトー プを付けて癌の治療にやる、すなわち人間の体の中にアイソトープを打ち込むという仕事が私の仕事ですから、内部被曝問題に関して一番必死に研究しておりま す。

そこで内部被曝がどのように起きるかという問題を説明させていただきます。内部被曝というのの一番大きな問題は癌です。癌がなぜ起こるかというとDNAの 切断を行います。ただし、ご存じのとおりDNAというのは二重らせんですから、二重らせんの時は非常に安定的です。これが、細胞分裂をする時は二重らせん が一本になって、2倍になり4本になります。この過程のところがものすごく危険です。

そのために、妊婦の胎児、それから幼い子ども、成長期の増殖が盛んな細胞に対しては、放射線障害は非常な危険をもちます。さらに大人においても増殖が盛ん な細胞、たとえば放射性物質を与えると髪の毛、それから貧血、それから腸管上皮のこれらはいずれも増殖分裂が盛んな細胞でして、そういうところが放射線障 害のイロハになります。それで私どもが内部に与えた場合に具体的に起こるので知っている事例を上げます。

これは実際には一つの遺伝子の変異では癌は起こりません。最初の放射線のヒットが起こった後にもう1個の別の要因で癌の変異が起こるという事。これはドラ イバーミューテーションとかパッセンジャーミューテーションとか細かい事になりますが、それは参考の文献を後ろに付けてありますので
それを後で、チェルノブイリの場合やセシウムの場合を挙げてありますので、それを見ていただきますが。

まず一番有名なのはα―線です。プルトニウムを飲んでも大丈夫という東大教授がいるというのを聞 いて、私はびっくりしましたが、α―線はもっとも危険な物質であります。それはトロトラスト肝障害というので私ども肝臓医はすごくよく知っております。要 するに内部被曝というのは先程から一般的に何ミリシーベルトという形で言われていますが、そういうものは全く意味がありません。I-131は甲状腺に集ま ります。トロトラストは肝臓に集まります。セシウムは尿管上皮、膀胱に集まります。これらの体内の集積点をみなければ全身をいくらホールボディースキャン やっても全く意味がありません。

トロトラストの場合の、このちょっと小さい数字なんで大きい方は後で見て欲しいんですが、これは実際に、トロトラストというのは造影剤でして、1890年 からドイツで用いられ1930年ごろからは日本でも用いられましたが、その後20~30年経つと肝臓がんが25%から30%に起こるという事がわかってま いりました。

最初のが出てくるまで20年というのは何故かというと、最初にこのトロトラスト、α―線核種なんですが、α―線は近隣の細胞を傷害します。その時に一番や られるのはP53という遺伝子です。我々は今ゲノム科学というので、人の遺伝子、全部配列を知っていますが、一人の人間と別の人間は大体300万箇所違い ます。ですから人間同じとしてやるような処理は今日では全く意味がありません。いわゆるパーソナライズメディスンというやり方で、放射線の内部障害をみる 時も、どの遺伝子がやられて、どういう風な変化が起こっているかという事をみるということが原則的な考え方として大事です。

トロトラストの場合は第一段階ではP53の遺伝子がやられて、それに次ぐ第二第三の変異が起こるのが20~30年後かかり、そこで肝臓がんや白血病が起こってくるという事が証明されております。

次にヨウ素131。これヨウ素はみなさんご存じのとおり甲状腺に集まりますが、甲状腺への集積は成長期の甲状腺形成期が最も特徴的であり小児におこりま す。しかしながら1991年に最初ウクライナの学者が「甲状腺がんが多発している」というときに、日本やアメリカの研究者はネイチャーに「これは因果関係 が分からない」ということを投稿しております。何故そう言ったかというと1986年以前のデータがないから、統計学的に有意だという事を言えないというこ とです。

しかし、統計学的に有意という事がわかったのは、先程も長瀧先生からお話しがありましたが20年後です。20年後に何がわかったかというと、86年から起 こったピークが消えたために、これは過去のデータが無くても因果関係があるという事がエビデンス(evidence 証拠・根拠)になったですから、疫学的証明というのは非常に難しくて、全部の事例が終わるまで大体証明できないです。

ですから今 我々に求められている「子どもを守る」という観点からは全く違った方法が求められます。そこで今行われているのは、ここには国立のバイオアッ セイ研究センターという化学物質の効果をみる福島昭治先生という方が、ずっとチェルノブイリの尿路系に集まる物を検討されていまして
福島先生たちがウクライナの医師と相談、集めて500例以上の、前立腺肥大の時に手術をしますと、膀胱もとれてきます。これをみまして検索したところ、高 濃度汚染地区、尿中に6ベクレル/ℓという微量ですがその地域ではP53の変異が非常に増えていて、しかも、増殖性のぜん癌状態。我々からみますとP38 というMAPキナーゼとNF-κB(エヌエフ・カッパー・ビー)というシグナルが活性化されているんですが、それによる増殖性の膀胱炎というのが必発であ りまして、かなりの率にもう上皮内のがんができているという事が報告されております。

それで、この量に愕然といたしましたのは、福島の母親の母乳から2~13ベクレル、7名で検出されているという事が既に報告されている事であります。

次のページお願いします。我々アイソトープ総合センターでは、現在まで毎週700キロメートル、大体一回4人づつの所員を派遣しまして南相馬市の除染に協 力しております。南相馬でも起こっている事は全くそうでして20km30kmという分け方が全然意味がなくて、その幼稚園ごとに細かく測っていかないと  全然ダメです。それで現在20kmから30km圏にバスをたてて1700人の子どもが行っていますが、実際には避難、その、南相馬で中心地区は海側で学校 の7割で比較的線量は低いです。ところが30キロ地点の飯館村に近い方の学校にスクールバスで毎日100万円かけて子どもが強制的に移動させられていま す。このような事態は一刻も早く辞めさせてください。

いま、その一番の障害になっているのは、強制避難でないと保証しない、参議院のこの前の委員会で当時の東電の清水社長と海江田経済産業大臣がそういう答弁を行っていますが、これは分けて下さい。補償問題、この線引きの問題と子どもの問題は直ちに分けて下さい。

子どもを守るために全力を尽くすことをぜひお願いします。

それからもう一つは、現地でやっていますと、除染というのの、緊急避難的除染と公共的除染をはっきり分けて考えていただきたい。緊急避難的除染を我々もか なりやっております。たとえばここの図表に出ておりますこの滑り台の下。滑り台の下は小さい子が手をつくところですが、この滑り台に雨水がザーッと流れて きますと、毎回濃縮します。右側と左側とズレがあって、片側に集まっていますと、平均線量1μのところだと10μ以上の線量が出てきます。それで、こうい うところの除染は緊急にどんどんやらなくてはいけません。

それからこういうさまざまな苔が生えているような雨どいの下、これも実際に子どもが手をついたりしているところなのですが、そういうところは、たとえばですね、高圧洗浄機を持って行って苔を払うと、2μシーベルトが0.5μシーベルトまでになります。

だけれども、0,5μシーベルト以下にするのは非常に難しいです。

それは、建物すべて、樹木すべて、地域すべてが汚染されていますと、空間線量として1か所だけ洗っても全体をやる事は非常に難しいです。ですから、除染を 本当にやるという時に、いったいどれくらいの問題がありどれ位のコストがかかるかという事を、イタイイタイ病の一例で挙げますと、カドミウム汚染地域、だ いたい3000ヘクタールなんですが、そのうち1500ヘクタールまで現在除染の国費が8000億円投入されております。もし、この1000倍という事に なれば、いったいどれほどの国費の投入が必要になるのか。ですから私は4つの事を緊急に提案したいと思います。

第1番目に国策として、食品、土壌、水を、日本が持っている最新鋭のイメージングなどを用いた機 器を用いて、もう、半導体のイメージ化は簡単です。イメージ化にして流れ作業にしてシャットしていってやるということの最新鋭の機器を投入して、抜本的に 改善して下さい。これは今の日本の科学技術力で全く可能です。

2番目、緊急に子どもの被ばくを減少させるために新しい法律を制定して下さい。私のやっている、 現在やっているのは、すべて法律違反です。現在の障害防止法では各施設で扱える放射線量、核種等は決められています。東大の27のそのいろんなセンターを 動員して現在南相馬の支援を行っていますが、多くの施設はセシウムの使用権限なんか得ておりません。車で運搬するのも違反です
しかしながら、お母さんや先生たちに高線量の物を渡してくる訳にもいきませんから、今の東大の除染ではすべてのものをドラム缶に詰めて東京へ持って帰ってきております。受け入れも法律違反、全て法律違反です。

このような状態を放置しているのは国会の責任であります。全国には、例えば国立大学のアイソトー プセンターというのは、ゲルマニウムをはじめ最新鋭の機種を持っているところは沢山あります。そういうところが手足を縛られたままでどうやって、国民の総 力を挙げて子どもが守れるのでしょうか。これは国会の完全なる怠慢であります。

第3番目、国策として土壌汚染を除染する技術を民間の力を結集して下さい。これは、たとえば
東レだとかクリタだとかさまざまな化学メーカー、千代田テクノとかアトックスというような放射線 除去メーカー、それから竹中工務店とか様々なところは、放射線の除染などに対してさまざまなノウハウを持っています。こういうものを結集して現地に直ちに 除染研究センターを作って、実際に何10兆円という国費がかかるのを、いまだと利権がらみの公共事業になりかねない危惧を私はすごく持っております。国の財政事情を考えたらそんな余裕は一瞬もありません。どうやって除染を本当にやるか、7万人の人が自宅を離れてさまよっている時に 国会は一体何をやっているのですか。

以上です。

★★★以下、質疑応答の部分の文字起こしです★★★

衆議院厚生労働委員会 「放射線の健康への影響」参考人説明より 児玉龍彦
(参考人 東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長)

(質問者)
どうもありがとうございます。そうしますと、たいがいは放射線による の方法はあるというふうに思いましたけれど、そうしますと線量の問題が先ほど来、出 ておりました。内部被ばくと言う話もでていましたけれど、まずは線量の所でお聞きしたいのですけれども、明石先生、唐木先生は、「大丈夫です、安心できま すよ」という話だったのですけれども、児玉先生の方からまあ、ああいうお話があったんですけども、唐木先生と明石先生の話はデータにもとづいて出ていまし て、まあ、ある程度低いところでは埋もれてわからないところが出るんでしょうけれども、まあそれ以降については有意な差が出ているということをお話されて いましたけれども、それに対するなにかご意見みたいな、児玉先生、お持ちだったらお聞きしたい。

(児玉氏)
放射線が人間の遺伝子を傷害します。その時に人間には2万5000の遺伝子がありますが、一定の数のDNA修復に関係する遺伝子、DNAの保護に関わる遺伝子があります。ふつうはこれがやられないと、低線量のものはたいてい問題なく修復されるということがわかった。
だけれども先ほど、たとえばアルファ線でやられてるP53だとか、それから我々最近、ガンゲノムシークエンスということで、肝臓がんやさまざまなものを遺 伝子配列全体を決定して、いわゆるドライバーミューテーションという、最初にがんを作っていく方向に起こってしまう変異が、何で起こるかというのを研究し ておりますと、たとえばP53のような、最初のDNAを守っていったり、そういうところに関わる遺伝子を壊すと、がんになるということがわかった。

そうしますと、実際には2万5000の遺伝子のなかで、どこがやられるかということは、極めて確率論的になってきます。ですから一般にわかるのは、統計学 的に非常にたくさんの人を集めて、たとえばあとでチェルノブイリの時の甲状腺のように、最初はですね、たぶん長滝先生なんかご存知だと思いますが、笹川財 団でしらべたときに、5万人までしらべたときに有意な差がないといわれた。ところがですね、それが今になってコンセンサスとして、6000人の甲状腺がん と15人の死亡例が生まれているという風に変わってきています。

私もともとですね、こういう問題に興味を持ちましたのは、自分はコレステロールの方が専門でして、コレステロールの薬を作る時にも、たくさんの論争がありました。

それで私は医学者として、今一番感じておりますのは、このどこの線量が安全かっていう議論と、国の政治的な関わり方を分けていただいて、国は、ようするに コレステロール論争の時に一番大事だったのは、コレステロールを下げる薬をやって心筋梗塞が減るかどうかという問題、それで今日の厚生委員会でも考えてい ただきたいのは、学問論争に対して厚生委員会で結論を出したり考える必要は私はないと思っています。

国民の健康を守るためにどういう事ができるかという時に、まずセシウム137というのは、自然界には1947年以前に存在していないものです。原発と原爆で生まれて、それが1960年代の初めに水爆実験によってピークになったものである。

その時に、猿橋勝子さんという女性研究者が、海水のセシウム濃度が100倍になっているということを微量線量計で確認して、これでアメリカに行って公開実験というのをホルサム博士とやって、これが大気圏内の核実験禁止の大きな学問的根拠になりました。

その後セシウムはずっと減ってきていたのが、またそれをはるかに倍する量に今、上がろうとしている時であります。

そうしますとその線量議論の問題を言うよりも、元来自然界にないセシウム137というのが膨大に 巻かれて、ガンマカウンターでかんたんにわかるような量に散らばっている、しかもそれが広島原爆の20倍の量撒かれている事態に対して、国土を守る立場か ら、ぜひ積極的な対応をお願いしたいというのが基本的なお願いです。

(質問者 「山口君」)
どうもありがとうございました。結論づけるつもりはないですし、県民、国民はどうしてたかというと、一番不安な、一番危険なところを聞いて、まあ、動いて いるというのが実態じゃないでしょうか。安全だと思っている方もいらっしゃいますし、中にはまあ、線量が少ないところであっても子どもを連れて県外に避難 されていらっしゃるかたもたくさんいらっしゃると思います。やはり不安でしょうがないと思うんですけれども、

まあ、避難区域の住民が戻れる条件、いま避難区域になってますけれども、先生方でこういう条件にしたら避難区域に戻れるだろう、もう今でも充分戻れるだろ うっていう場合もあるでしょうし、先生方によって違うでしょうが、避難区域に戻れる条件を少し教えていただきたいんですが、時間がなくて聞きたいことが いっぱいあるんですけれども簡潔に教えていただければと思うんですけれどもどなたでもけっこうです。

(児玉氏)
私が一番申し上げたいのはですね、住民が戻る気になるのは、行政なりなんなりが一生懸命測定して、除染している地域です。

ですから測定も除染もなければ、安全だ不安だといわれても、信頼できるところがありません。ですからこの数値が安全、この数値がどうということではなし に、行政の仕組みが一生懸命測定をして、その測定に最新鋭の機械を投じて、除染に最新鋭の技術を持って、そのために全力でやってく自治体が、いちばん戻る のに安心だと思います。

(質問者)
はい、どうもありがとうございました。その、牛の基準であったり、コメ、これから作物作ってかなきゃいけないし果物とかもありますけども、今まあ厚生労働 省で基準を作って、これくらい食べても5ミリシーベルト超えなければ大丈夫ですよとか、さきほどもお話があったかもしれませんけれども、まあ、ひとつそ の、農家でコメを作るとかですね、果物を作るっていう、何かそういったところで作る段階での基準みたいなのはございますでしょうか どなたかお願いできま すでしょうか

(児玉氏)
ええと入口のほうで基準を決めてても、非常に厳しいと思ってます。生物学的濃縮というのは、さまざまな元素が体に入るとトランスポーターとか結合タンパク というので、極めて特殊な集積の仕方をしますので、ですからやっぱり出てきた農産物をきちんと見るというしくみを徹底的に作っていかなくてはならないと思 います。

そうするとですね、やっぱりラインのようなかっこうで、どんどんイメージとして、その農産物が量がチェックできるようなしくみ、実際にはあるんですが、まだほとんどこういうのの測定に使われていませんので、そういうものを全国の産地に緊急に整備して頂いて。

あと、今回の稲わらのように、想定外の場所での濃縮事件というのは、自然界では山ほど起こります。

ですからやっぱり出口の、食物の出ていくところでのチェックというのを緊急にものすごく良くするというのが、大事になってきます。

(質問者)
現地でもですね、各小学校単位ごとにそれぞれの専門家の先生方をお招きして、放射線の勉強会、その参加の数は何百人、一校単位ですから何百人という方が、 来るんですけども、何回やっても同じなんですね。だからこれは本当にどうすれば不安というものを取り除くことができるのか。たとえば私はですね、科学的な ことをいくら説明しても、理解しても体がついていかないという、こういう状況下におかれていますので、もうその方は、避難できる方は避難してください、そ してそれに対する支援をしていく。避難できない方は、きちんと家庭での防護策といいますか、それを我々政治の方はやるべきだなと、私自身は思っております けど、その辺は、いかがでしょうか

(児玉氏)
信頼感っていうのは、言葉で説明を聞いて生まれるんではないと思います。私も毎週、南相馬に行っているんですが、南相馬のたとえば方たちが本当に汚染してる学校やなんかを案内してくれるのは、やっぱり一回目じゃ、ないんですよね。

だから支援に来てる人がただ一回だけ来て帰って行ってしまうみたいのは、かえってすごく問題をひどくするだけで、やっぱり本当に持続的にやって行こうとす ると、一緒に測って一緒に考えて除染していく、避難されたい方は避難を応援する、そういうのがすごく、大事ではないかと思っています。

それで南相馬に行って私どもが最初に言われたのは、やっぱりさっき言ったその、線量の低いところから高いところへスクールバスで子どもが千人を超え移動さ せられているということで、それで実際に地域を見てもひとつの学校を見ても、さっきから何ミリシーベルトだったら安全ですかという議論は、わたくし現実味 がないと思うのは、例えば2マイクロシーベルトの学校を測っていても一か所に行くと33マイクロ シーベルトなんです。ですからそういう時にいったい何ミリシーベルトの土地とするかという問題が出てきてしまいますから、やっぱり高いところがあったら必 ず刈り取って行きますよと。測って一緒にやっていきますよと。不安があったら相談に乗りますよと。農産物があったら最新鋭の科学機器を集めて最高の検査 メーカーが来てやりますよというような体制がない限り、安心できないというのが当たり前ではないかと。

ですからいま求められているのは、最高の施策が福島県民に与えられるように、国会でぜひ考えていただきたい。

(質問者)
ありがとうございました。最後に児玉参考人に伺いたいと思うんですけれども、まさしく今日内部被ばくの問題がずいぶん話題になりました。また遠距離被ばく ということもみなさん先生がだいぶ指摘をされましたので、そういう観点で除染作業もやってらっしゃる先生から、一言伺いたいと思います。

(児玉氏)
私、放射線取扱者に1977年になりまして、1995年から放射線取扱主任として、除染と規制に関わっております。それで今まで、科学技術庁告示平成12年から、我々がやらされていたこと一つだけご報告します。

それは、たとえば妊娠可能の女子については、第5条4項で、内部被ばくを1ミリシーベルト以下にする、それから第6条第3項、妊娠中である女子の腹部表面 については前項第4号に規定する期間につき2ミリシーベルト。これを規制されてその規制を守るべく、30年やってまいりました。

ところが、福島原発の事故で、広島原爆の20個分の放射線がまき散らされたとたんに、このような基準がすべて反故にされている。さきほど福島県の議員から、どのようにしたら安心かというご質問がありました。

私は、安全に関しては基準を決めたら、危機になったらそれを変えていく格好ではだめだと思います。いま今年できないかもしれないけども、来年までにその基準に持って行く、再来年までにはこうするということがなければ、住民が安心できるわけがないではありませんか。

そのためには、最初から申し上げている通り、広島原爆20個分の天然にはないセシウムを撒き散らした東電と政府の施策を反省し、これを減らすために全力を 上げる以外に、安心できる解決などありえないです。そのことを抜きにして、どこが安全だという議論をいくらやっても、国民は絶対信用しません。

(質問者)
引き続いて、牛のセシウム汚染をはじめとして、今朝でしたか、腐葉土にもやはり高濃度のセシウム汚染があるということで、単に牛だけではなく及ぼす影響は 全食品に関わってきていると思います。またあの海への汚染もありますので、今後魚への汚染ということも避けて通れないと思います。その中で先ほど唐木委員 のお示しいただきました参考資料の中に、たとえば牛についてですけど、全量、全個体、全体検査や抜き取り検査はかなりこれは困難というか、不適切であると いうような表現でありましたが、これは2週間ほど前NHKスペシャルでやっておりましたベラルーシでの取り組みは、チェルノブイリ事故25年を経っても、 各学校で子どもたちのミルクや野菜の放射線レベルを点検するということでございました。

やはりここまで食品汚染が広がってきているというのは、なるべく口に入る身近なところで検査するという体制、まあ、それがどこまで身近にやれるかはまたあ ると思いますが、そうした考え方に立つことが重要ではないかと思いますが、この点について唐木参考人と、あと児玉参考人は先ほどラインの測定でずっとフォ ローしていくような技術も我が国の現状においては可能ではないかというようなお話でしたので、もう少しご披瀝をいただきたいと思います。お願いいたしま す。

(児玉氏)
今おそらくやられているのは、かなり旧式なやり方なんですがゲルマニウム半導体というので、周囲を6cmぐらいの鉛で遮蔽した中にものを置いてやられています。

それで今日は半導体の検知器というのはかなり多数の種類が改良されておりまして、私が最先端研究支援でやっておりますのはPETという、機械でやってるんですが、PETで検出するときには内視鏡の先でも検出できるくらいの感度の高いものを開発しております。

それでそういうのを集めて行っていまやられているのはむしろイメージングに変えている。ですから、ゲルマニウムの半導体というのはスペクトラムを出して、 長いスペクトラムを全部見るんですが、たとえばセシウムに絞って、この線量を見るんであれば、半導体検知器の検出感度がいまずっと良くなってますから、画 像型にすることが簡単にできています。

それでたとえばその一つの画像型のイメージみたいなのは、米軍から供与されてヘリコプタに乗って、地上の汚染をやるのに、まあいろんなところで、今日あたりは茨城県をやってると思いますが、検知器で地上を映すようなものがやられております。

それで農産物をたくさんやろうとする場合には、ライン化したところで多数のものをできる仕組みをやらなくてはなりませんから、イメージングの技術を基礎に して半導体を集めたようなもののセンターをたくさん作って、流れ作業的にたくさんやれるようにして、その中でハネるものを、イメージで、画像上で、これが 高いと出たらハネていくような仕組みを、これは既存の技術ですぐ出来ますものですから、それを全力を上げてやっていただきたいと思っております。これを生 産地にかなりのところで作る必要があると思っています。

(質問者)
最後に児玉先生に一つお願いしたいと思いますが、アイソトープセンター、これは全国にございますが、今回の除染に活躍させるために何が必要か、お願いいたします。

(児玉氏)
5月に、全国のアイソトープ総合センター会議というのがありまして、そこでいろいろ議論をしていた時に、まあ文科省の放射線規制室の方が仰ってたのは、福島原発以来のRIはRIではないと。

我々は国民の生活に責任を持つという仕事をやってるんではなくて、法律に決められた放射線取扱者を規制することが仕事だという風に仰っていました。

それで、ある面では私非常に違和感を感じたんですが、もう一方ではたとえば文科省の法律の規制室の方は従来の規制に従ってやらざるを得ない、それで高い線 量のものが少量あるということを対応した法律体系はありますが、低い線量のものが膨大にあるという、それをどう除染していくかということに関する法律がほ とんどなくて、今も汚泥問題、その他すべて問題になっているのはそこであります。

それで、しかしながら現在の全国のアイソトープ総合センターなんかは、旧来の法的規制のまんまでなんらのこれらの組織、たとえばゲルマニウムの機械が足りないというお話がありましたが、そんなものは全国にたくさんあります。

ところがそこへの持ち込み、持ち込んだ廃棄物の引き取り、こういうのが法律的にまったくない。だから今も東大のアイソトープセンターでやってんのは全部違 法行為だと申し上げました。この場合にはセンター長である私と、専任教官と事務主任の上で審査委員会を設けて、内部でチェックして超法規行為を勝手にやっ てるっていうのが現状であります。それで、そういう法律を一刻も早く変えて、測定と除染というのにぜひ立ち上がっていただきたい。それなくして親の安心も ないし、しかも先ほどから長滝先生たちが仰っている、原爆型の放射能の常識というのは、これは原発型の場合には全く違います。

それから先ほど仰いました、長滝先生のおっしゃった、一過性に核医学で治療をやるというのも、これも形式が違います。われわれたとえば抗体にニトリウム? をくっつけておくと、ゼバリン?という医薬がありますが、あれは一過性にもかなりの傷害を起こしますが、それでもがん細胞をやっつけるためにいいからやっ てるということであって、正常者にこれをやることはとても許されない、無理なものであります。

それで、ですから私が申し上げたいのは、放射線総量の全体量をいかに減らすか、これはようするに数十兆円かかるものであり、世界最新鋭の測定技術と最新鋭の除染技術をただちに始めないと、国の政策としてまったくおかしなことになるんです。

いま我々がやってるたとえば幼稚園で除染します。除染して、高圧洗浄液でやりますと、側溝に入ります。側溝をきれいにしています。しかしその側溝の水はど こへ行くかというと、下流の農業用水になっています。それで、イタイイタイ病の時の経験は、カドミウムの除染を下手にやりますと、二次被害を引き起こし た。ですから国の政策として国民の健康を守るためには、総量の問題をまず考えてください。緊急避難と、ひとつ、総量の問題、ふたつ。これをぜひ議論をよろ しくお願いします。

(質問者)
最後に一点だけ児玉参考人にお伺いをしたいと思います。
細野原発担当大臣が、もうすでにですね、避難区域の解除と帰宅ということを就任早々おっしゃられて、今度まあ無人ヘリを飛ばして現地の調査を行って、場合 によっては早期に解除し住民に帰ってもらおう、こういう話が出てきています。しかしまあ、チェルノブイリの強制移住レベルを上回るようなですね、高濃度の 汚染地域が東京23区全体をうわまわる800平方kmに広がっている中で、今の状況でこの避難区域を解除するということが正当化されるのかということを、 児玉参考人にご見解としてお伺いをしたいと思います。

(児玉氏)
ええとまずですね、20km、30kmの地域というのは、非常にまだら状になっています。それで、私が一番よく存じております南相馬の場合ですと、南北で はなく東西に線量が違います。飯館村に近い方は20ミリシーベルト以上で、現在避難が開始されている。それでこちらの方は、海側の方は、それよりもずっと 線量が低いところがあります。

それで、こうした場合には、自治体が判断した方が、いまは20km、30km圏は病院は休診、学校は休校ということが、一応指示となっております。それを やっぱり学校を開いて一番低い線量のところで子どもが授業できるようにするとか、そういう判断は自治体の判断でできるようにした方がいいと思います。

ですから今の線引きの問題の話というよりも、実際にいかに子どもの被ばくを減らしたり地域を復興していくかという問題が、まず一個あります。

ただそこでもう一つの問題は、地元で聞きますと、商工会やなんかから、今は強制避難ですから、補償が出ています。だけれども避難区域が解除されたら、補償 がなくなってしまうということで、実際に私が南相馬へ行っている間も、住民の中で非常に大きな意見の違いが生まれていて、見ていてとてもいたたまれない思 いが致しました。

それでぜひ、避難の問題とそれから補償の問題を分けて、それで先ほど仰った避難の解除というのは、要するにどういう問題があるかというと、高い線量のところはこれは除染しないと非常に危険です。

それで今そういう問題になっているのは主に、年20ミリシーベルト以上の被ばくを受けてしまう地域であると思いますから、そこに関しては引き続き強制的な 避難が必要であると思っていますし、ここの地域をどう除染していくかということは、東電なり、我々科学者なり、日本政府が、とてつもない十字架を背負って いると思います。そのことを住民の判断だけに押し付けるというのは、とても難しい問題があると思っておりまして、年20ミリシーベルト以上の地域に関して は、やはりぜひとも国で、ここの避難している人たちの生活の保障と、それから除染の努力をやっぱりどんなふうに進めるかという見通しを、ほんとうに必死に 考えないといけないと思っています。

それで、20kmから30kmという現状の同心円が、それを正確に示してるかというと、いまはそうではなくて、むしろ地域復興の妨げになっている面があり ますから、地元自治体との相談の上で、そこの地域のさまざまな行政生活上の問題に関しては子どもやお母さんが一番安心できるようなものにすることを一刻も 早くやって頂きたい。それで細野大臣はある意味ではそういう意見を反映している面があると思います。

もう一方では、それを補償問題とどういう風に結びつけるかという議論がないと、やはりこれもう一 方で非常に大変な問題が生まれてしまいますので、やはり今は強制避難でないと補償できないとか、住民が被害を立証できないと補償しないという格好はもう、 まずいんではないかという風に私は思っています。

(以上)

 

最悪かつ最高の経験、スウェーデンにおけるヒエラルキー

泌尿器科の患者さんではないが、ある癌が腹腔内に再発し、尿管を圧迫したため水腎症を来たし、その腎臓を救うために、腎瘻(腎臓へ直接カテーテルを挿入する)を入れた患者さんがいた。その患者さんが、最近、腹腔内大出血を起こし、血管造影による塞栓術を行った。

 

腹腔内の巨大血腫によりカテーテルが偏移したのか、カテーテル内の尿の流れが悪くなり、CTでは、カテーテルの先が腎盂外にあるということだった。そんな場合、カテーテルを操作して正しい位置(腎盂内)に戻すことは難しいと最初の判断がなされ、膀胱からWJカテーテル(留置用の尿管ステント)を挿入しようということになり、私にご指名となったのだが、大量出血後の血小板減少に対応するために輸血などをしている間に、腎瘻から尿が流れるようになった。そのため、腎瘻造影をして、可能であれば腎瘻の位置をガイドワイヤーを使って腎盂へ戻す試みをする価値があるのではないかと考え、放射線科へ依頼した。その結果を待って、修正が不可能であれば、緊急にステントを入れる予定にしていた。

 

放射線依頼表は、コンピューター上で作成、送付されるが、緊急事態のため、勤務時間外であったが、私に直接結果を知らせてもらえるように、個人の携帯番号を記入しておいた。電話がかかってきたので出ると、

「あなたねー、何で、こんな検査を依頼するの!?」

と怒りに震えた声が聞こえた。

あまりのことにすぐに返答できずにいると、

「CTでカテーテルは腎盂の外にあるのは確実だってわかってるでしょ!それ以上、何をしたい訳!?」

少し正気を取り戻した私は、

「カテーテルから尿が出ているので、造影をしてもらって、可能であればカテーテルの位置を修正して欲しい。」

と伝えたところ、

「CTで腎盂の外にあるんだから、無駄でしょ!」

と怒鳴られたが、食い下がり、

「しかし、CTでも、カテーテルが完全に腎臓の外にあるとは言えないと思う。」

と言ったら、さらに相手の怒りが増幅したらしく、

「私はあなたより、ずっと経験があるんだ!外だといったら外だ!」

というので、

「とにかく、造影をしてください。」

と言ったら、

「血腫に造影剤を注入しろというのか!」

「尿が出ているということは、腎盂が写ってくるかもしれないから。」

「造影剤を注入して、腎臓の外だということがわかれば満足か!?」

「満足です!」

というと、彼は、何も言わずにがちゃんと電話を切った。

 

「Fy Fan!!! Vilken otrevlig läkare!!!」(Shit!!! 何て厭な医者!)

と同僚にこぼした。

同僚は私に、överläkare(指導医)のポジションを得たかどうか訪ねた。残念ながら、私はまだ専門医である。

スウェーデンでは、良く、ヒエラルキーがないと言われるが、これは全くの嘘である。

表面上は、いかにも、ヒエラルキーを嫌っているように振舞っているが、実際は、はっきりとしたヒエラルキーがある。医師の中では、

AT läkare(研修医、厳密には、医師免許を持っていない)

ST läkare(専修医)

Specialistläkare(専門医)

Biträdande överläkare(Böl、代替指導医)

Överläkare(Öl、指導医)

という階級があり、胸に着けるバッチにも、名前とともに、はっきりタイトルを表示する。

ATは日本で言う研修医に相当し、18ヶ月の研修を行う。STは5年程度の研修であるが、その後審査により、専門医となる。日本と同様であるが、専門医となったとしても、実際は独り立ちが出来るレベルではない。Bölになるには、カロリンスカでは、最低専門医として3年は勤務しなければならない。Ölになるためには、学位がなくてはいけない。

 

この階級の他に、アカデミックな階級として、

Docent(准教授)

Professor(教授)

というタイトルがある。臨床科では、教授の枠が1つか2つくらいしかないので、臨床医としては、「Docent、Öl」というタイトルが得られれば、大成功といったところか。

 

ヒエラルキーが強力だと言われる日本では、タイトルに関わらず、「医師」と表示する医療機関が多いと思うが、スウェーデンでははっきりとタイトルを表示する。このことからも、スウェーデンにヒエラルキーがないというのは嘘であるということが明らかである。実際、患者さんはこのバッチを確認する人が多いし、他科の医師や看護師も、このバッチをみて、タイトルによって態度を変えることは、日常茶飯事である。私も、ただの医師から専門医になったときには、対応の違いに驚いたものだった。(名前も外見も移民で、女性で、スウェーデン語もnativeではない訳だから、患者さんが不安になるのは理解できる、、、。)

 

脱線が長くなったが、同僚が私にÖl(Böl)のタイトルがあるかどうか訪ねたのは、こんな背景があるからである。彼は最近Bölになったのだが、それ以降、厭な対応をされることが少なくなったとか。

「でも、スウェーデンではヒエラルキーは汚いものって考えられているでしょ?」

「それはそうなんだけど、ヒエラルキーはあるよ。」

 

少なくとも、私が知る限り、スウェーデンでは、ヒエラルキーは悪だと、表面上言いながら、実際は明らかなヒエラルキーが存在し、都合の良いところでは、ヒエラルキーは無いという。例えば、ヒエラルキーの頂点に立つ人が責任回避をするために「ヒエラルキーは無い」ことを利用するようなことがある。この点は、日本の方がまだましであると思っている。

 

この日の最悪な経験には、実は続きがある。

その後、私は別件で携帯で通話をしていた。その通話を終えると、一件の留守番メッセージが。

それは、例の医者からだった。

「私は、放射線科のxxです。先ほどの失礼な会話をお許しください。全く必要がなく、無分別でした。患者さんの腎瘻の位置を修正できました。本当にごめんなさい。」

いやはや、驚いた。そして、とても嬉しくなった。まず、患者さんにとっては、侵襲の少ない方法で、腎臓を救うことができて良かった。そして、スウェーデンのヒエラルキーの中で、平の専門医、移民、女性という三重苦の中で、厭な経験もしてきたが、今回のこの医者が、素直に自分の非を認めて、謝罪してくれた、ということで、やはり、「性善説」を信じ続けてゆこうという気持ちにさせてくれた。彼の態度は、ひどいものであったが、非を認めて謝罪するということは、非常に痛みを伴うことであり、決して易しいものではない。それを潔くした彼のことは評価するべきである。彼は、個人の携帯から電話をしてきたため、すぐに、メッセージを送った。

「Tack för ditt meddelande. Jag blev ledsen efter vårt samtal men jag blev jätteglad med ditt meddelande. Dessutom var det jättebra för patienten. Bra jobbat! Tack igen och trevlig kväll!」(メッセージありがとうございます。あの通話で、悲しくなったけれど、あなたのメッセージでとても嬉しくなりました。そして、患者さんにとってはとても良かった。ありがとう、そして、良い晩を。)

 

最悪の経験だと思ったことが、素敵な結末となって、とても嬉しかった。

 

Tyst minut- Moment of silence

オスロでは、今回のテロで亡くなった人を悼んで、15万人以上の人々がバラの花を持って集まりました。

首相も。


皇太子夫妻も。皇太子妃の(腹違いの)お兄さんは警察官で、島で警護に当たっていましたが、犯人に射殺されたそうです。(ノルウェーの警察官は拳銃非携帯とのこと)

 

 

ノルウェーでは、正午に、Moment of silence、黙祷が捧げられましたが、ノルウェーの兄貴分である、こちらスウェーデンでも、正午に黙祷(Tyst minut)が行われました。

 

今日は朝から膀胱全摘の手術で、正午にはおよそ3分の2ほどの進行状況でしたが、我々外科医も、看護師も、手を止めて、1分間の黙祷を。ニュースの映像を思い出し、涙が出そうになります。

私の助手をしてくれた、イスラムに縁のあるスウェーデン人は、

「あいつは気違いだ。でも、これで、イスラム人だけが批判されなくなる。」

とつぶやきました。かなり、contraversialな発言でしたが、そう感じる人もいるのだなと、、、。

今日になっても、まだ島では5人が行方不明です。

皆、20歳以下の、政治に興味を持つ少年少女たちです。

生存者へのインタビューでは、殆どの少年少女たちが、負傷しながらも、

「これで、我々の活動を止めるようなことがあってはいけない。」

と強く語っているのには、心を打たれました。

肩を打ちぬかれ、頭に銃口を当てられたこの少年。傍にいた11歳の少年が、

「撃たないで!あなたは僕のお父さんを殺した。それで十分だ。」

と、犯人に懇願して、奇跡的に開放されたそうです。


 

今日は、Anders Behring Breivik容疑者の勾留期間延長の審理が、オスロの裁判所で行われました。

裁判所に移送される容疑者。不敵な笑みを浮かべています。容疑者は審理が公開で行われることを希望しましたが、共犯者の存在が否定できないことなどから、非公開で行われました。

容疑者の目的は、「ノルウェーおよび、西ヨーロッパをイスラム化から救うこと」であり、したがって、移民に寛容な労働党を標的としたようです。そして、将来、労働党に加わる人間を出さないために、青少年を狙ったと。許せない、、、。

日本に住んでいたときは、「資本主義」に疑問を抱いたこともなく、「頑張った人間が報われる社会」が最善だと考えていました。また、移民受け入れに消極的な、日本の移民政策についても、あまり考えることもありませんでした。

 

今回の容疑者は、9年もの年月をかけてテロの準備をし、子供を標的にするなど、精神異常があるとしか考ようがありませんが、どんな国でも、厳しい社会情勢の中で、社会的弱者が増加すると、その不満が凶悪事件となることは、多くあります。それも、見た目、正常に見える人が。そんなことを考えると、強者が弱者を助けるという、社会主義の重要性を否定できなくなります。私自身は、日本でもスウェーデンでも、職場である医療現場において、福祉に寄生する輩には腹立たしく感じることも多かったこともあり、行き過ぎた社会主義は好きではありません。どうにか、資本主義と社会主義の程よいバランスがうまく取れないものかと思いますが、それは非常に難しい。今回のテロでは、必ずや、容疑者に賛同し、崇める社会の不満分子が少なからずいるに違いありません。そして、そういった人間を洗脳、リクルートするのが、容疑者の目的でもあるのです。

 

アルカイーダなどのテロ組織は別としても、ヨーロッパにいると、日本ではとても感じることのできないような、「反イスラム」の動きを感じます。同時に、であるからこそ、殊にスウェーデンでは、「ラシスト」が非常に醜いものとされ、移民問題を、移民に否定的な観点から議論すること事態、タブー視されています。モスリムによる犯罪が大きく報道されるばかりでなく、社会に融合しないモスリムの問題や、女性蔑視など独特な家族形態から、かなりの偏見もあります。しかしながら、スウェーデンにおける移民政策の問題の原因は、スウェーデンが面倒を見ることのできるキャパシテイー以上の移民を受け入れていることが、その一つなのではないかと、個人的には思っています。

 

こんなスウェーデンの移民政策をみると、「日本は移民を受け入れるべきではない」という意見が出るのは当然です。移民を受け入れれば、勿論、それによる効用も期待できますが、弊害も必至でしょう。しかし、だからといって、先進国である日本が、移民を受け入れなくて良いのか。数の多寡に関わらず、「難民の面倒をみる」というのは、世界における先進国の義務ではないのか、、、。

 

こんな、日本では頭の片隅にもなかったようなことを、スウェーデンでは考えるようになりました。政治や経済、歴史や宗教は門外漢の私には、とてつもなく大きな、難しい問題で、結局、何が正しいのかわからないのですが、、、。

 

今日は最後に、今回のテロの容疑者(犯人)、Anders Behring Breivikが、犯行直前に各方面に送ったマニュフェストのビデオのリンクを紹介したいと思います。

このビデオのファイルに関しては、既にYoutubeでは、閲覧こそできるものの、画像をペーストすることができないようになっています。このマニュフェストを世界に広めて、一人でも多くの人間を洗脳することが、犯人の目的であるため、たとえリンクであっても紹介することが適当であるかどうか、非常に悩みました。しかし、これにより、いかに犯人が正気ではないということや、日本では馴染みの薄いモスリムを巡る事情を、日本人に少しでも理解してほしいという理由で、リンクすることにしました。1500ページに及ぶマニュフェストでは、移民を受け入れない、日本や韓国が理想だという記述もあるようです。因みに、犯人は移民を多く受け入れるスウェーデンを嫌悪しており、「ボルボ、ABBA、Ingmar Bergmanを輩出した国は、北ヨーロッパのボスニアとなるだろう。」と書かれています。

 

 

1500ページに渡るマニュフェストは、こちらから閲覧することができます。

最高刑が21年懲役のノルウェーでも、死刑を望む声が高いそうです。

当たり前です。許せない、、、。

右翼思想、反イスラム主義のノルウェー人によるテロ

7月22日15時26分、ノルウェーの首都オスロの官公庁街で爆弾が爆発しました。

爆弾の重量は500キログラムともみられ、現在までに少なくとも7人が死亡。

与党、労働党のビルも破壊されます。

その後、数時間も経たないうちに、オスロ郊外、数十キロに位置する島、Utöyaで第二の惨劇が始まります。

この島では、与党労働党の青年部のキャンプが行われていました。600人ほどがこのキャンプに参加しており、その多くは、14歳から18歳でした。

警察の制服を着た一人の若者が、子供達を集合させ整列させます。最初に集まってきたのは、30-40人程度。そこで、子供達に向かって射撃を始めたのです。逃げる人達を島中おいかけて射殺し、水際に隠れていた人が多く殺されました。水に飛び込んで逃げようとした人達をも撃ち殺しました。その様子を空から写した写真です。岩の上に銃を持って立っている犯人と、その回りに散乱している被害者の体。

射撃が始まってから、およそ2時間して、警察が到着しました。

32歳のノルウェー人、Anders Behring Breivikが逮捕されました。

負傷者の救助。

水中へ逃げた人の救助。

しかし、島中に散乱する被害者のなきがら。


水中の捜索。

捜索は夜も行われました。

現在までに、少なくとも85人の死亡が確認されています。

無事に家族と再会できた人。

大惨劇から一夜明けた今日、ノルウェーの人々は悲しみに沈んでいます。

国王一家も弔問に。

容疑者は、以前、ノルウェーの右翼党で活動していたことがあります。20代後半に極右翼思想となったと報道されています。17日のTwitterの書き込みで、哲学者、John Stuart Millの言葉、

“One person with a belief is equal to the force of 100,000 who have only interests.”

を引用しています。オスロ市内の爆破テロと、銃乱射ともに、同容疑者の犯行だということ。共犯者の可能性もあるようですが、まだ明らかになっていません。

容疑者は、今回の爆破や大量殺人の動機を警察に説明するようですが、国粋主義、反イスラム主義によるものだと推測されています。スウェーデンでもスウェーデン民主党のようなラシスト分子が増殖していることを考えると、移民政策の難しさを改めて感じます。

容疑者は6トンもの化学肥料を購入し、80日かけて爆弾を作成しました。直前の18日の日記には、「準備ができた」ことが記載されているようです。

犯行直前に、フィンランドの政治家に、自分のマニュフェスト1500ページとビデオを送りつけたとのこと。

何の罪もない少年少女の命がこれだけ沢山失われても、死刑のないノルウェーでは、終身刑どころか、21年で出所する可能性があるということです。

古来から、人間は利権だけではなく、人種や思想、宗教の違いで殺し合いをしてきました。

人間とは、何と愚かな動物なのでしょうか。

オバマ大統領が、「暴力は許さない」と言っていましたが、ビンラデン殺害のことを思い出すと、ダブルモラルであり、アイロニカルでした。

 

今回、事件の始めには、「イスラム過激派」の犯行という情報も流れました。もし、犯人がイスラム過激派であったら、少なくとも、移民、イスラム教徒排除の方向に議論が進んだことでしょう。犯人が生粋のノルウェー人だったことで、多くの人が違う観点から考える機会になった、いえ、そうなることを望んでいます。今はただ、犠牲になった人のご冥福をお祈りするばかりです。

 

Japan ger sig ALDRIG! 「決して諦めない」

日本女子サッカーの、奇跡的な優勝から一夜明けて、、、。思い出すだけでも、心が震えます。

職場の朝のミーテイングでは、複数の人に、「おめでとう」と言われました。

試合は前半から完全にアメリカペース。日本に運がなかったら、何点も得点されていても不思議ではなかったほどの、日本ゴールへのアメリカの集中砲火。何とか凌いで、0-0で前半終了。

日本がFWを二人入れ替えた直後、69分にアメリカがカウンターで先制。強かったMorgan。

 

81分にアメリカのDFのミスをついて、宮間さんがシュート。日本が追いついて延長戦。

延長戦開始7分で、宮間さんに妙なイエローカード。倒れた相手に手を貸そうとしたことを、プレー遅滞と取られた模様。(今回の主審は、アメリカに甘かった。アメリカ選手とは常に談笑。最後のレッドカードも個人的に納得いかず。)

延長戦前半終了直前にアメリカが勝ち越し。あまりに完璧なタイミングのヘデイングシュート。

この時点で、もう駄目かと正直思いました。試合終了まで残り3分、コーナーキックから、沢さんが守備の前に割り込んで決めたシュート。一瞬何が起こったのかわからなかったほどでした。

1度ならず2度のアメリカのリードに、残り3分で追いついた気迫のプレー。沢さんは、オフェンス、デイフェンス、あらゆるところに登場。ただただ凄すぎる運動量。

延長戦終了直前、またしてもMorganが抜け出したところに、DF岩清水さんがタックルしてレッドカードで退場したところで、2-2で延長戦が終了し、決着はPK戦にもつれ込みます。

翌日の手術のことが頭にあった私ですが、PK戦を見逃す訳にはいきません。(しかし、この時点で、睡眠薬を内服して準備。)

テレビのアナウンサーは、

「Jag fattar INGENTING!!!」(何が起こったのかわかりません!)

「Stannar kvar! Nu får man inte toaletten!」(テレビの前にいてください!トイレにも行かないでください!)

と叫んでいました。

PK戦前の日本選手たち。佐々木監督の笑顔が印象的で、スウェーデンのマスコミもこの「笑顔」の効用について報道していました。アメリカと違って、守るもの、失うものがない日本人選手には、自然なことだったのかもしれません。

アメリカ先攻でPK戦が始まります。日本のGFの海堀さんは、日本人選手としては高身長とはいっても、170cmしかありません。

その彼女が、、、。

何と、一人目からアクロバット的な妙技でセーブ。日本が1点を先取したところで、アメリカの二人目が、ゴールを大きく上に外すミスショット。日本も二人目は外し、アメリカ3人目。

気迫が運も呼び込んだような、、素晴らしいセーブ。

アメリカの4人目は難なく決め、日本の4人目の熊谷さんが決めれば優勝。

20歳には重過ぎるプレッシャー、、、。

そのプレッシャーを見事に跳ね返してのシュート!!!

テレビで映像が流れるたびに、泣けてきます。

世界中を感動させた、なでしこジャパンの精神力。大和撫子おそるべし。

辛いことが多い人生だけれど、諦めないで生きていきたいと思います。

なでしこジャパン、死闘の末、金メダル獲得おめでとう!!!

「決してあきらめないことの強さ」

なでしこジャパンが見せてくれました。

おめでとう!そして、感動をありがとう!
日本人であることを、誇りに思います。
私も日本人として、どこまでも諦めず、誇り高く生きて行きたい。

窓を開けたまま、叫んでいたら、玄関の呼び鈴が鳴りました。
誰かと思ったら、お隣のカップルが、お祝いのワインとメッセージを。「日本国」とちょっと違うけれど日本語で書かれていて、また感激。

明日、大きな手術があるので、今日はこれで。

スウェーデン、銅メダル!

先日の日本ースウェーデン戦の際には、日本応援団の私は、スポーツパブへ繰り出す勇気はありませんでした。ブロンズマッチの今日は、スウェーデン応援団としてスポーツパブへ。

 

最初の一点は、スウェーデンのエースLotta。フランスのDFは全てチームメートで、やりにくそうでしたが、オフサイドぎりぎりのパスからのシュート。喜びのジャンプの際に靴が脱げて、その靴にキス。

この先制点の際に、フランスのGKが負傷して交替。

 

高級住宅街に近いこのパブでは、ゲストもおとなしめの応援。1-0で前半を終了したところへ現れたのが、何とフランスのユニフォームを着た5人ほどのグループ。それに刺激されたのか、スウェーデンを応援するゲストのテンションも上向きへ。ところが、次の一点はフランスへ。盛り上がるフランス応援団。

 

後半も終盤戦になったところで、日本戦で一点を叩きだしたFWの14番が、レッドカード。映像を見ると、先にフランスのDFが蹴ったので、蹴り返したところを取られてしまったようです。


マイナス1で苦しい戦いとなったスウェーデンですが、82分で、今日のヒロイン、MFのMarieの渾身のシュート!今までに得点した経験はなかったとか。

この貴重な勝ち越し点を守って、2-1でスウェーデンの勝利。

おめでとう!スウェーデン!

さあ、明日は決勝戦!!!

Japanskor, japanskor, japanskor,,,

なでしこジャパンが準決勝でスウェーデンに勝利した際に、夕刊紙に載ったコメンテーターのつぶやき。

Japanskor, japanskor, japanskor. Överallt är dom. Korta mest hela bunten men snabba så att hälften vore nog.(日本女子、日本女子、日本女子。日本女子がそこらじゅうに。殆どが背が低いが速く、半分で十分。)

また、「skor」が「靴」という意味であることから、

Det var japanskor, japanskor, japanskor, japanskor, japanskor, japanskor, japanskor, japanskor, japanskor, japanskor, japanskor, japanskor, japanskor, japanskor, japanskor, mockaskor, gympaskor, finskor, sommarskor, vinterskor, inneskor, ytterskor.Överallt dessa skor.

(日本女子、日本女子、日本女子、、、、、、、スウェードの靴、運動靴、奇麗な靴、夏の靴、冬の靴、内履きの靴、外履きの靴。いたるところにこれらの靴。)

という駄洒落も。

しかし、これには歴史があるのです。

1936年のベルリンオリンピックで、スウェーデンサッカーチームが日本チームと対戦し、3-2で日本が勝ったときのこと。ラジオのコメンテータであるSven Jerringが、

「Japaner, japaner, japaner」と、日本人がそこらじゅうにいるという表現をしたことが、良く知られています。「japaner」は「日本人(複数)」ですが、「japanskor」は「日本人女性(複数)」となります。

このときの音声を利用して、今回の試合が既にYoutubeに掲載されていました。

スウェーデン語のおわかりになる方は笑えるはず!

なでしこジャパン、スウェーデンを倒し決勝へ!!!

感動で涙がこぼれそうです。

前半10分にスウェーデンに先制されたものの、初めて先発したFW川澄さんが、同点とし前半終了。

 

常に60%のボール支配率をキープし、後半に沢さんの気合のへディングで逆転。そして本日のラッキーガール、FW川澄さんのダメ押しの3点目。

前半に、TV4のコメンテーターが、

「Vakna upp tjejer!」(目を覚ませ、お嬢さんたち!)

とつぶやいたのち、3点目以降は、全くの沈黙。アナウンサーの実況放送だけがさびしく流れました。

日本の選手たちの素晴らしいプレー。疲労をものとせずお互いを助け合う日本の選手たちは、スウェーデンのプレーとは全く異なりました。日本の選手の、「勝ちたい」という気持ちが、勝っていたと思います。個人的には、沢さんは勿論ですが、DFの鮫島さんや、熊谷さんに注目。日本の固い守りに、スウェーデンが誇る8番、Lottaも全く見せ場なく。GKの海堀さんも素晴らしかったです。彼女の十分に時間を取ったプレーに、TV4のアナウンサーが、「Dommarna får jobba hårdare.」(審判はもう少し頑張って。)と、あたかも彼女のプレーが時間オーバーかのようなアナウンスをしたので、一人で「Tyst!」(お黙り!)などと叫んでおりました。

ここまできたら、アメリカに勝って金メダルを取ってほしい!!!


 

試合前の日瑞両国の国歌斉唱の際に、日本人選手が、胸に手を当て、目を閉じて集中しているのに比べ、スウェーデン人選手は両手を前か後ろに組んで、笑顔だったのが、とても印象的でした。勿論、日本人選手に胸がきゅんとなりました。

 

日本を離れスウェーデンに住んでいても、スウェーデンではなく、日本を応援している自分に、「私はやはり日本人なんだ」と強く思いました。

 

勿論、3位決定戦は、スウェーデンの応援団となります。


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