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海の向こうから嬉しいサプライズ

先日の記事で、背景にあった絨毯について、こぐまなみんさんからコメントを頂きました。

それ以来、街で絨毯やさんを通りかかると、チェックしてみるのですが、なかなか見つからないGabbeh(ギャッベ)という名の絨毯。

そんなときに、大きめの荷物が日本から届きました。

何だろうと思って開けてみると、、、、。

何と、2枚のギャッベではないですか!

私へ何かプレゼントを用意しようと考えてくれていた友人が、ブログを読んでのことに違いありません。

背景にあるのが、IKEAのなんちゃってギャッベですが、数年間の間に太陽光で色褪せてしまっています。それにひきかえ、赤の混じったオレンジの美しいこと。ニュアンスのある青も大変美しい。しかも、思ったより毛足が長くてふかふかです。

オレンジはグランドピアノの足元に、小さな青はベッドの足元に早速置きました。

ちょっと暗くてわかりにくいですね。むしろ赤に見えますが、ピアノの椅子とマッチしていい感じです。

とっても嬉しい!

IKEAの後釜に、大きめのギャッベを探さなくては!

Mさん、有難うございます!

元気を出すぞ、「タイカレー」

車を傷つけ、落ち込んだところで、元気を出さねば。

元気を出すには、辛い料理。簡単でおいしい辛い料理といえば、タイカレー。

大学の傍に、タイカレーの名店がありました。最初の店舗は大学病院のほぼ向かいにあって、カウンター数席のちいさなものでした。歩道には列ができたものでした。信濃町の駅から少し遠くに出来た新しい店舗が現在のお店。知る人ぞ知るメーヤウ。

私のタイカレーは、メーヤウの辛口カレーのレシピで作ります。

鶏肉を炒め、レッドカレーペーストを加えます。その後、筍と大根を混ぜ、少量の熱湯を加えます。材料が全てやわらかくなったところで、ココナッツミルクを加え、最後にナンプラーで味を調えるという簡単なものですが、間違いなくメーヤウの味が再現できます。今日は、落ち込んでいる自分にパンチを加える意味で、生ハバネロを追加。

一番大きな、楕円のルクレーゼで作りました。

見た目も、メーヤウです。

辛いのですが、大学時代の思い出も蘇り、私にとっては郷愁を誘う味でもあります、、、。

愚痴ってもいいですか?

今週はペダゴギーのコースに出席することになっています。

全くもってつまらないとはいわないけれど、やる気が出ないコース。

今日は愚痴らせていただきます。

一つ目。久し振りに車で帰宅。車庫の前に積もって硬くなっていた雪の山に気付かず、やってしまいました。ごりっと。前方から車が来ていたので、いつもより右寄りで右折してガレージに入ろうとしたのです。後方ドアの下方に傷が、、、。車を傷付けたのは15年ぶりくらいで2度目。何だかものすごくへこんでしまいました。とほほです。

二つ目。

車を傷つけたあと、何もやる気がおきずに、今年更新予定の日本泌尿器科学会専門医に必要な点数を計算。学会参加などが主に点数となり、5年間で100点を集めなければなりません。以前は、誰かに学会の参加証だけ買ってきてもらって(といっても2万円くらいかかります)、参加証を集めればよかったのですが、最近は、IDでコンピューター上で自動登録するようになっているため、実際に会場に行かなければなりません。論文も点数になりますが、いくらインパクト・ファクターの高い雑誌に筆頭著者で投稿しても5点にしかならないのに、日本泌尿器科学会雑誌に掲載されれば、倍の10点。学会も、世界で最も大きな泌尿器科学会であるヨーロッパ泌尿器科学会やアメリカ泌尿器科学会に参加しても3点なのに、日本で行われる日本泌尿器科学会総会では20点。明らかに、お金集めが目的としか思えず、非常に腹が立ちます。しかも、学会に参加して点数を集めたからといって、泌尿器科医としての技量が十分かどうかという証明になる訳ではありません。

海外に留学などで出ている場合には、更新期間が1年延長されるのですが、何と、最も古い1年分の点数は対象にならず、新しい5年間分での計算に。これでは、海外に出ていて、点数が集めにくいことを補うことにはなりません。何と思慮に欠けるシステムか。

今のところ帰国の予定もないので、日本の専門医なんてやめてしまおうか、とも思いましたが、この5年間は毎年2万円の会費から、学会のためにわざわざ帰国して、交通費を払って会場へ行き、参加費を払うということを何回かしておりますので、今回は更新予定。ということで、不足分の点数を得るために、来月、名古屋で行われる、「日本泌尿器科学会総会に出席するためだけ」に、日本へ飛ぶ予定です。

とはいっても、常々親不孝をしておりますので、親にも顔を見せる機会にもなりますので、よしとしなければ、、、。

2つの人形

芸術には疎い私ですが、絵画や陶磁器のスカルプチャーに興味があります。

芸術家から直接贈られたスカルプチャーを2つほど持っていますが、この2つの顔がとてもよく似ていることに気付き、最近、大変驚きました。

一つ目は、4半世紀近く前、附属高校から医学部への推薦が決まったとき、高校1年生のときの担任だった美術の先生に頂いたもの。

斜め掛けにした籠の中には、ネズミが。

高校に入学したとき、学年4クラスのうち半分が外部からの進学者で、その殆どが入学当初は医学部志望でした。学年から4名が医学部への推薦を受けることができますが、私は当時トップ4には程遠い成績でした。担任だった彼には、おそらく、私には医学部の推薦を受けることは無理だとわかっていたのだと思いますが、卒業するまで私を励まし続けてくれました。最終的に私はなんとか推薦を受けることができたのです。彼は、ヘビースモーカーの上、大酒飲み。卒業のときには、「先生、摂生してくださいね。」とお願いしました。医学部卒業を間近に控えたある日、彼の訃報が突然伝えられました。医師免許を取ったら挨拶にいこうと思っていた矢先のことでした。学校の自室で、吐血して倒れているところを発見されたのだそうです。おそらく、アルコールによる肝硬変から食道静脈瘤の破裂を来たしたのではないかと思われます。海の近い先生の自宅で行われたお通夜に行き、遺影の前で涙を流し手を合わせました。

「先生に生きていて欲しかった。」

この人形の丸くて優しい顔が、先生の人柄を現しています。医学部卒業してフレッシュマンで初めて地方へ出張したときから、沖縄勤務まで国内では連れ回し、とうとう、先生の人形はスウェーデンまでやってきました。この人形を見ると、先生のことを想い出します。幾度とない先生の励ましが、どれだけ力になったことか、、、。

2つ目の人形は最近戴いたもの。

私は、ストックホルム中心の市場の片隅にある魚料理のレストランが好きで常連と化しています。このレストランはいつも混んでいて、相席は当たり前。ある日、相席となった老夫婦と話が始まりました。いつもでしたら、その場だけで終わるのですが、何故かその老夫婦に気に入って頂いたようで、名刺を頂きました。名刺には「芸術家」との肩書きがあり、どうやらかなり有名な方のようでした。その際、私も名刺を差し上げましたが、その後連絡があり、自宅に招かれました。超高級住宅街であるDjursholmに、ストックホルム市庁舎を手掛けた建築家Ragnar Östbergにより建てられた一軒家にお住まいでした。

アトリエへ案内されましたが、あまりの迫力に圧倒され、涙さえ出てきそうなほどでした。

これらはほんの一部です。

彼は、ハンガリー人。ハンガリー革命の際に隠れた業務に携わっていた関係で、秘密警察に逮捕されて銃殺されそうになったのですが、ハンガリーの首相と知り合いだったということで、オーストリアまで移送され開放されました。その後、銃殺されたスウェーデンの首相、オロフ・パルメとの出会いがあり、彼の助言によりスウェーデンに住みついたということでした。そんな関係もあって、彼の作品には、哲学や政治思想などが色濃く出たものが沢山あります。

「Varför」とは、「何故」という意味。彼の頭の中には、常にその問いかけがあるのでしょう。

ハンガリー料理をご馳走になり、グリーンランドを描いたリトグラフを戴きました。

その後ふたたびランチで会ったときに、人形を。

彼のスカルプチャーには、人の顔以外に、手、鳥といったモチーフが良くあります。

今回、彼のポケットから出てきたのは、鳥。

単純な形だからこそ難しい、完璧なバランス。そして、丸くて優しい顔。

先生に貰ったあの人形と、同じ顔。

その顔が表現しているのは、「愛」かな、と思いました。

そして、その2つの人形は仲良くならんでいます。出会うはずのなかった人形達。

. . . → Read More: 2つの人形

街の風景

最近、春を思わせるような日差しが嬉しいストックホルムですが、まだまだ雪が残り、湖は凍っています。

ある通勤帰りの景色。ここは川!?

橋から下を覗いてみると、、。

氷の上に何かが落ちています。

何と、椅子が2脚。

スウェーデンでは、ときどき、こんな理解に苦しむ光景を目にすることがあります。

スウェーデン流の洒落か?スウェーデンの駄洒落は本当に「駄」なんです。そこが少し可愛いと感じることもあるのですが、、。

スウェーデンデザインのセラミック、Mikaela Willers

アンテイーク以外の洋食器は、どちらかというとモダンなものが好きな私ですが、スウェーデンの女性デザイナーのMikaela Willersの陶器のほっこりした感じには惹かれるものがあります。

先日、NKデパートの食器売り場に足を運んだら、彼女の作品がディスプレイされていました。

私のお気に入りは、28cmの白い大皿。

周囲のバラのモチーフがとても素敵です。深いスープ皿もいい感じです。

品のあるグレーも捨てがたい。

緑色の22cmプレートを使ってRörstrandのお皿と重ねてのディスプレイ。

頭の中で妄想が膨らみます。しかし、全てのお皿は300クローネを越えるのです。

見るだけで我慢。

. . . → Read More: スウェーデンデザインのセラミック、Mikaela Willers

もう3月ですね

2月は、公私共にさまざまなことがあり、心身のコントロールが大変な時間を過ごしました。

大きな手術も沢山ありました。久し振りの骨盤内臓器全摘術は8時間にも及び、術後管理も難渋しています。気持ちが落ち込んでいるときは、忙しいくらいの方が良いのですが、体調が悪いときは、やはり忙しいときついですね。

とはいえ、気温は零度くらいまで上がってきていて、もしかすると春?という雰囲気もあります。しかし、湖はまだ凍っているし、雪も残っています。3月に大雪が降ることも珍しくありません。それでも、出勤時間に明るいのは、とても助かります。

先日会った20代女性の患者さん。虫垂炎の診断で手術をしましたが、実は虫垂癌でした。その後、再発をして、子宮全摘、両側卵巣全摘、結腸一部摘出となりました。自分で排尿することができないため泌尿器科受診となり、自己導尿をしています。膀胱鏡のため私の外来にきましたが、彼女の明るいことといったら。

沢山のコメントやメールをいただいた一つ前の記事では、不妊に悩む友人の話題を取り上げましたが、この患者さんの明るさと前向きな生き方に接すると、「不妊で悩むこと」や、「友人の思いやりに欠ける行動に傷付くこと」などが、とるに足らぬことに感じられてしまいました。彼女は、自分の子供を持つことは勿論、妊娠することもできません。それでも、こうやって前向きに生きている。彼女は、パートナーが付き添っての受診でした。大変な病歴は二人の問題となることを承知で、彼女を支えるパートナーがいる。きっと、彼女の人間的魅力のなせる業なのでしょう。自分が不幸だと思ったとき、自分よりも不幸な人が沢山いることは知っていても、自分の持っている幸せに感謝し、満足することは難しいものです。私を含めて。

しかし、このまだ20代の若さで苦難の道を歩んでいる彼女の明るい顔は、まさに電撃ショックのようで、私の中に強烈な感情が湧き上がってきました。私は何て未熟でちっぽけな人間なんだろう。彼女の生き様に対する感動と自己嫌悪とが混じり合って、涙がこぼれそうになりました。こんな出会いがあったことに、深く感謝します。


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