少し前になりますが、新聞にほのぼのするビデオの紹介がありました。ビデオ自体は随分昔のものです。
Cristianというライオンのお話。私などが解説するより、まずはご覧ください。癒されます。
Christianの飼い主たちの髪型やジーンズを見ると、年代が分かりますね。
野生に戻ったライオンも、以前の飼い主を覚えていたのです。
なんだかとても癒されます。ほのぼのします。
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少し前になりますが、新聞にほのぼのするビデオの紹介がありました。ビデオ自体は随分昔のものです。 Cristianというライオンのお話。私などが解説するより、まずはご覧ください。癒されます。
Christianの飼い主たちの髪型やジーンズを見ると、年代が分かりますね。 野生に戻ったライオンも、以前の飼い主を覚えていたのです。 なんだかとても癒されます。ほのぼのします。 先週は、80代女性の膀胱全摘の執刀をして、更に滅多にない手術もありました。 カロリンスカの関連施設で、ストックホルム脊損センターというのがあります。脊損患者さんの症状といえば、やはり、運動神経や感覚神経の麻痺ですが、長期的にみて患者さんのQOLに大きく関わってくるのが、排尿や排便機能です。そこで、泌尿器科の一部門として、「神経泌尿器科」というのがあり、同室の女医さんD先生はその分野を専門としています。脊損患者さんだけでなく、多発性硬化症(MS)や先天性の二分脊椎なども、排尿機能に障害が出ます。 排尿できなければ尿閉となりますが、蓄尿障害があると、尿失禁となる場合があります。両者が共存する場合もあります。過活動性膀胱といって、排尿筋の緊張が常に高くなる状況では、尿失禁となり、患者さんにとっては尿閉以上に辛い状態ともいえます。排尿筋の緊張を取るために、ボトックスの膀胱への注射も行います。日本ではまだ治療として認可されていませんが、スウェーデンでは外来での治療が可能です。ボトックスを用いても膀胱容量が増加しなくなると、次は手術です。通常、小腸を用いて膀胱を拡大する手術が行われます。健常人は4-500mlくらいの膀胱容量がありますが、手術が必要な患者さんは100mlもないこともしばしばです。 今回の患者さんは、車椅子の女性で、自排尿もできないため、最低、自己導尿が必要なのですが、車椅子に座りながらの導尿は厳しいため、導尿用のルートを腹部に設けることが希望でした。このような手術に望む際、計画通りに手術ができないことを想定して、第2、第3のプランを用意しておくことが大事です。D先生は膀胱の手術のような大きな手術には慣れていないため、私が手伝うことに。我々のプランは、第1が、虫垂(盲腸)を遊離して、虫垂の先端を切断し膀胱へ縫い合わせ、虫垂の大腸側を臍につないで、臍から導尿をするもの。しかし、解剖学的に虫垂が肝臓近くに位置していて、難しいと判断し、第2のプランへ。それが、Monti法。 2cmほどの小腸を2つ採取し、それを長軸方向で切断。2つの小腸片を縫い合わせ、最後に短軸方向に縫い合わせて管状にするというものです。(イラストは、加藤晴朗先生のイラストレイティッド泌尿器科手術より)
この管を膀胱と臍に縫合します。膀胱へ縫合する際には、膀胱に粘膜下トンネルを作って、尿失禁が起こらないようにします。 これとは別に小腸を約20cmほど採取して、これも長軸方向へ開き、U字に合わせて縫い合わせます。膀胱を貝のように切開し、小腸で作った新膀胱を帽子状に被せて縫合します。
手術の際、患者さんが太っているかどうかは大きな問題となります。脂肪が多いといいことはありません。今回の患者さんもかなり高いBMIで、非常に難しい手術でした。休みなしで9時間近く。
こういった手術は、患者さんの「機能」を向上させるもの。癌の手術とは全く異なった厳しさがあります。 「機能」が改善しなければ、手術をする意味がないのです。しかも、その「機能」は、患者さん自身が評価できてしまう、、、。癌の手術では、「癌を完全に切除する努力」をして、閉創してしまえばそれまで。再発したとしても、それが不完全な手術によるものだったのか、癌が進行していたためなのか、患者さんにはわかりませんから。
今回、機能が向上したかどうかの評価は、少し先になりますが、是非、患者さんが喜んでくれる結果となってくれることを祈るばかりです。 大変ご無沙汰しております。 お顔が見えない方も含めて、沢山の方に心配していただき、大変嬉しく、また、明日への力を得た思いです。 ありがとうございます。戴いたコメントへのお返事は、ゆっくりとさせて頂きますね。
あれから、持病の喘息が悪化する中、依頼されいた講演のために日本へ帰国して参りました。 講演会では、旧知の友との再会や、新しい出会いがあり、素敵な時間を過ごすことができました。講演会のについても、ゆっくりと記事にしたいと思います。
ブランクのあとの記事は、やはり美味しい話題。 先日、セントペテルスブルグで、キャビアを購入しました。 キャビアはチョウザメの種類によって卵の粒の大きさとブランド価値が異なるのだそうです。大きい順にBeluga(オオチョウザメ)、Oscietra(ロシアチョウザメとシップチョウザメ)、Sevruga(ホシチョウザメ)キャビアと呼ばれ、勿論、Belugaキャビアが最も高級。 庶民も利用するスーパーの、鍵の掛かった冷蔵庫。これは、Belugaキャビア。1ルーブルは約2.5円。実は、ここではかなりお買い得だったのに、怖れをなして買いませんでした。ロシアを発つ直前に買ったキャビアはこちら。 これは、Oscietraキャビアで、50グラムで6000ルーブルほど。店員さんにいろいろ尋ねようと思ったのですが、冷蔵庫の鍵を開けながら、「I can not speak English!」と先制攻撃を受けてしまい、慌てて、隣のロシア人が選んだのと同じものを手に取りました。 中身は、、。 やはり、Belugaキャビアとは違います。 ちなみに、セントペテルスブルグの名門ホテル、アストリアホテルにある、キャビアバーで、キャビアを食べると、、、。 こんなに素敵なお値段になります。
購入したキャビアを使ってお料理。石鍋さんのレシピだったと思います。 カリフラワーのムースとグリンピースのスープ。ムースにキャビアを載せて。 見た目にも美しく、品のある味で、レストラン気分が味わえます。 冷たいカリフラワーのムースに温かいグリンピースのスープ。本当は、型にに入れたムースを用意したのですが、型から外すときに温めすぎて、崩れてしまいました。
今度おもてなしをするときに、是非また作ってみたいよそゆきの一皿。 肝心のキャビアは、薄味で品のある味わいでした。 今度ロシアに行ったら、キャビアハウスでBelugaキャビアに挑戦したい、、、という妄想が、、、。 どんなに落ち込んでいても、どんなに疲れていても、体温が38度くらいでも、月のものが重くても、仕事ができなくなったことはない。 流石にノロウイルスに罹ったときくらいは働けなかったことがあるけれど。 人はそんな私を、「精神的にも肉体的にも強い」というが、そんなことはない。一応、「精神の病」と言われるものを何年も患ったこともある。 正直、今この瞬間、限界が近い。精神的にも肉体的にもぼろぼろだ。世の中には頑張っても手に入らないものがあると知りながら、悪あがきをしている。自分を追い込んでいるのは他ならぬ自分自身。今までの自分の人生を支えてきた、「負けず嫌い」が、この場合、「凶」と出ている。 こんなときに、どうして働けるのだろうかと思うことがある。私は自分の仕事が好き。辛くても、喜んでくれる誰かがいる。 ふらふらと病棟を歩いていたら、理学療法士のお姉さんがやってきて、「9号室の患者さんとその家族、先生に診てもらって、とっても喜んでいたわよ。」と言ってくれた。ある看護師さんがやってきて、「娘が泌尿器科で手術が必要になったの。是非先生に手術して欲しいんだけど。」と。先日入院したチェコからの移民のおじさん。たまたま他の先生が執刀することになったことを知り、私に言いにきた。「先生の手術日まで待つから、先生に手術してほしい。」 今、とても辛いから、自画自賛もお許しを。でも、辛いときにも働くことができているのは、こんなことがあるからなのかもしれない。治療を供給する立場なのに、実は自分が癒されている。 今週は、膀胱全摘が2件。助手が交替する中、休憩なしで手術していたら、「日本式だね。」と揶揄された。執刀しているときは、あまり疲労は感じないものだが、これからはスウェーデン式を意識して取り入れようと思った。 私は決して強い人間ではない。「人生不平等」を理解しているかのように語りながら、「人生不平等」を受け入れることにもがき苦しんでいる、弱い人間だ。働くことをやめてしまったら、私など塵みたいなものだ。強くなりたいとは思うけれど、自分の弱さを認識し受け入れることも、また一つの強さかもしれない。ぼろぼろでも、1ミリでも前へ進み続ける努力をすることで、弱い自分に喝を入れたい。 ロシアへ行ったら、キャビアを食べよう!そう意気込んでロシアへ向かいました。 キャビアの話は次に譲るとして、ロシアでは、「パンケーキ」がしばしば食卓に上るそうです。ブリヌイと呼ばれるロシア風パンケーキ。ロシアのレストランのメニューには必ずといってよいほど登場します。 パンケーキというよりは、イーストを使っているため、パンと言ったほうがよいかもしれませんが、見た目は、スウェーデンのパンケーキにそっくり。ネフスキー通りのカフェで初めてブリヌイを食しました。 トッピングはいろいろありますが、私はキャビアをチョイス。魚の卵は全てキャビアとロシアでも呼ばれるようで、これは所謂いくらです。いくらにサワークリーム、そして、ロシアでもスウェーデンと同様、デイルが多用されます。 ブリヌイの食感は独特。フワフワ、シュワシュワといった、エアリーな感じ。濃厚ないくらとサワークリームが最高に合います! このカフェ、気に入って、その後もロシア伝統料理を試しに。 かなり美味しかったビーフストロガノフ。 何といっても、ボルシチ。赤カブを食べると赤い尿が出ることがあるので、「血尿」と間違えて泌尿器科を受診する患者さんがいますが、日本ではまだまだ赤カブはマイナー。日本で「赤カブ血尿」に遭遇したことはありませんでした。
ロシアの食も捨てたものではありません! 今年こそ、スウェーデン産の松茸のお裾分が回ってくることを期待しておりましたが、Yoshikoさんのご好意で先日ご相伴に預かることができました。丁度、ロシアへ出かけていたため、友人に冷凍して保管してもらっていました。
その一部を解凍。久々に嗅ぐ、この香しい香り。日本人であることを実感。 この日のメニューは、松茸ごはんと松茸のてんぷら。「松茸づくし」というわりには、さびしいメニューですが、何せ、ここはスウェーデン。
うすくち醤油がなかったため、ご飯に色が付き過ぎてしまいました。 天ぷら。 左上に鎮座しているのが、松茸のてんぷら。テラスに寂しそうに茂っていた紫蘇の葉も。懐紙はありませんでしたが、ちょっとおめかしして、朱色が美しい琉球漆器に盛り付けました。 てんつゆにだいこんおろし、生姜、その他、うこん塩、抹茶塩、ゆかり塩で。 日本の食卓って、何て美しいんでしょう。漆器、陶器、磁器、、、、。 木の芽でもあれば美しいのでしょうが、とてもおいしゅうございました。松茸ごはん。
天ぷら屋さんに行くと、必ず迷います。 「〆は天茶?それとも、天丼?」 たいてい既に満腹になっていることが多く、そうすると自然に「天茶」。 今日も「天茶」。 翌日は、「天ぷらうどん」にしました。
味おんちのスウェーデン人には、この幸せ、わかるまい。 私の座右の銘、というより、肝に銘じていること。決して、好きな表現ではありませんが、これを心得ているとかなり人生における悩みが減ると信じている言葉があります。 「人生は不公平」 だから、他人と自分を比較しないこと。自分の人生を素直に受け入れて、最善を尽くすことが大事。 どんな家庭に生を受けるか。見た目の美醜。人は生まれながらにして、既に、多くの「不公平性」を背負っています。
ロシア滞在中に、ロシアのアイスホッケーチーム、Lokomotiv Yaroslavl が搭乗した、ロシア航空の飛行機が墜落しました。 乗客乗員46名、乗客は選手24名とトレーナーやチームドクターなど合わせて39名。選手1名、乗員1名が救助されました。選手は最年少が18歳、20代が中心です。 体表面積の80%の火傷を負っていた選手はその後、気管の移植手術を受けるも死亡。 その中に、スウェーデンのゴールキーパー、Stefan Livがいました。1980年ポーランド生まれ。産みの親は彼を孤児院に預け、彼が2歳のときに、スウェーデンに養子として引き取られます。Stefanのデビュー戦は、2000年1月、Jönköpingのチーム、HV71で。同年11月、チェコ戦でナショナルチームデビュー後、2006年のトリノオリンピックおよび、ワールドカップで金メダルを取っています。Lokomotivは今年度からの契約でした。 このトリノの金メダル、覚えています。 明るいとはいえない生い立ちに似合わず、Stefanはいつも明るく親切。ロシア内でのゲームで、相手チームのスウェーデン人ゴールキーパーのヘルメットが破損したときには、敵チームに関わらず、自分のヘルメットを貸してあげたり、通常誰も引き受けたくないイベントへ、例えば、少年100人のシュートを受けるなど、進んで協力したり、、、。プライベートでは、スウェーデン人女性との間に2人の男児をもうけ、今年の夏にはその彼女と結婚式を挙げたばかりでした。 ヘルメットには、息子の写真をプリントしたりと、家族思いのパパだったようです。 ロシアには妻が、父親と友人に付き添われて遺体の「残骸」を迎えに行きました。
数日前にブラックボックスの内容が公開されました。 離陸前に必要な速度を得ることができなかったようですが、機体には問題がなく、ハンドブレーキを解除するのを忘れていたという情報もあります。
Jönköpingでも、Stefanの死を悼んで追悼のセレモニーが。
JönköpingのHV71では、背番号1番を永久欠番に。 生まれたときから既に苦難の人生だったStefan。頑張って手に入れた選手生命と家族。人間としての人生はこれからというときに夭逝。運命とは残酷なもの。彼がゴールキーパーだったということも、なんだか象徴的です。フォワードやセンターのように、得点すればヒーローになれるポジションと違って、セーブして当たり前、失点すれば責められる立場にある、不公平な役回りです。
人生は不公平。 人生は公平だと下手に思いたい気持ちがあると、失望する。 自分には自分の人生しかない。自分の人生を受け入れて、今を精一杯、悔いのないように生きるしかない。 前記事のカザン聖堂の近くに、友人の女医さんが勤めるクリニックがあります。ロシア人にしては、、あるいは、友人だからかもしれませんが、とても素敵な笑顔がチャーミングな彼女。勿論、英語も流暢です。 ネフスキー通りから数メートル入ったところが、彼女が勤めるクリニックです。クリニックには見えません。 カザフ聖堂はクリニックに近く、このカザフ聖堂を後ろから眺める絶景テラスのあるレストランに行きました。レストランの名は、Terrassa。 複数で行ったので、いくつかお料理をオーダー。ここでも、ロシア風創作寿司がメニューに。 前菜にサラダ。 蛸のサラダと、 鴨のハムのサラダ。 シーフードピザと、 トリュフ風味のきのこのピザ。 チキンに、 ロシアの定番、ビーフストロガノフ。 あまりに美味しそうなので、お腹一杯にかかわらず頼んだ、キルシュ・トルテ。 蛸のサラダ、ピザ、そしてケーキが特に美味しかったです。しかし、ロシアにしては、とても立派なお値段でしたが、絶景テラスに座らせてもらって、ゆっくりとランチを楽しむことができたので満足でした。 セント・ペテルスブルグの目抜き通り、ネフスキー大通りに面している、カザン聖堂。 聖堂の両側に延びる回廊が特徴的な、美しい建物です。1801年に始まった建設は、祖国戦争により中断され、1811年に完成。祖国戦争により、ナポレオン軍を撃退した将軍がここに埋葬されているそうです。 聖堂の上の十字架は、ここでは2重の十字架。 下の十字架は、水平ではなく、少し斜めになっています。ロシア正教では、こんな意味があるのだそう。 ある2人の罪人が、死刑を言い渡されました。そのうちの一人は、神を信じ、神に自分の罪の許しを乞いました。もう片方は、神を信じることはありませんでした。そこで、神はその二人を(水平ではない)十字架に架けましたが、神を信じる罪人は高い方へ、信じない罪人は低い方へ。その結果、低い方へ架けられた罪人は地獄へ落ちてゆきましたが、高い方へ架けられた罪びとは落ちることなく留まったというお話。
カザフ聖堂の周辺には、素敵なレストランもあります。そのご紹介は次に。 カロリンスカにおける2013年から2020年までの戦略のために、内外からの一流研究者から選抜された、外部審査員によるカロリンスカにおける研究レベルの評価が行われ、最近、内部資料が発表されました。ERA2010(External Research assessment)と呼ばれるこのプロジェクトの報告書は69ページに渡り、カロリンスカ研究所の評価と批評をしています。調査を受けたPIの数は502名。事前の書類審査と共に、審査員による面接も行われ、O(outstanding)、E(excellent)、VG(very good)、G(good)、I(insufficient)、P(poor)の6段階評価を受けます。 カロリンスカは地理的にも、病院を中心にいくつかの部門に分かれています。
カロリンスカ研究所といっても、ラボ、研究者のレベルは、上と下では、雲泥の差があります。以前も書いたことがありますが(記事)、病院(臨床)と研究所(基礎)を比べると、研究所の方がずっと優れています。今回のERA2010のレポートの冒頭にも、カロリンスカ、ソルナキャンパスの基礎部門が最もレベルが高く、40%以上がOまたはEの評価であり、IまたはPの評価は10%未満。ソルナキャンパスの臨床部門と、Danderyd病院では、OまたはEは21-35%で、IまたはPは7-27%と増加。Huddingeキャンパスは、ソルナキャンパスの臨床部門と、Danderyd病院に近い評価だということです。 これからスウェーデンに留学を考えている方もいらっしゃると思いますが、このようにカロリンスカといっても、研究のレベルはラボによってぴんきり。PhDの内容もぴんきりですので、留学先を決めるときには入念な情報収集をしないと、ひどいラボに当たることも、、、。
これを見ると、どの部門のレベルが高いのか、良くわかります。 この各部門とは、、、。 これを見てみると、表の上の方の、カロリンスカ、ソルナの基礎部門の評価が、他に比べて非常に高いことが一目瞭然です。Huddingeではもう少しOutstandingなラボが多いかと思っていましたが、少なくて驚きました。HuddingeのNVSに至っては、27人のPIのうち、10人がI以下。報告書によると、P評価のPIは研究をする価値がないとまで酷評されています。私の臨床部門の所属はMMK(Molecular Medicine and Surgery)ですが、最近ようやく再開した研究は、MBB(Medical Biochemistry and Biophysics)でやっています。ここは、カロリンスカの中でもトップクラス。24人のPIのうち、15人がOあるいはE評価で、IあるいはP評価は一人もいません。そんな事情で、近年では、MMKとMBBの双方の学位審査に出席したことがありますが、やはりレベルに差があるのは否めません。 優秀なPIはより多くの研究費を得ます。得た研究費のうち30%はオーバーヘッドとして各部門が徴収されますので、優秀なPIがいる部門は経済的に潤っている訳です。それによってさらに優秀な人材が集まるという、正のスパイラルが存在します。 カロリンスカのPhDコースについて、この報告書は痛烈に批判しています。例えば、PhDコースに入学する学生の審査がないこと。2000年くらいまでは、少なくとも、TOEFLの最低ラインがあったのですが、現在はそれもありません。私が以前にいたラボでも、英語さえままならない中国人学生がいました。語学だけでなく、その他の能力にしても、感心できたものではありませんでしたが、そのラボのボスは(政治力により)潤沢な資金を持っていたため、簡単に手に入る労働力として、レベルの低いPhD学生でも簡単に受け入れていました。しかも、そういう学生は、ボスのいいなりです。 現在では留学先の選択には潤沢な情報収集が可能となっています。将来を左右する大きな選択となる可能性もありますので、十分な情報収集をお勧めいたします。大学の名前だけに惑わされてはいけません。 |
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